【掲示板の声×公認心理師】“これっていじめ?”と迷い続ける親へ(第1回)
LINE・SNS時代の「いじめのグレーゾーン」
学校
【掲示板の声×公認心理師】“これっていじめ?”と迷い続ける親へ(第1回)
「これって、いじめなの? それともただのトラブル?」
「学校に相談したのに、何も変わらなかった」
「もしかして、うちの子が加害者側だったりして……」
てつなぎの掲示板には、そんな声が多く届いています。
「うちの子が心配」という気持ちと、「過剰に騒ぎたくない」という気持ち。「はっきりさせたい」という思いと、「子どもの居場所を守りたい」という思い。いじめの話題には、相反する気持ちのあいだで揺れる親の姿があります。
背景には、いじめの「場所」が大きく変わったことがあります。昔は学校で起きることだったいじめが、今はLINEやSNSの中に入り込んで、家に帰っても、夜中も、親の知らないところで24時間続いていく。そんな現実があります。
文部科学省の調査では、いじめの認知件数は約76万9千件(令和6年度)と過去最多を更新しました【※1】。10年前の平成26年度が約18万8千件だったことと比べると、その数は約4倍に増えています【※2】。
てつなぎでは、掲示板に寄せられる声に寄り添いながら、専門家と一緒に考える連載「【掲示板の声×公認心理師】」を展開しています。
今回は、教育・福祉・メンタルヘルスの現場で約20年間支援を続けてきた公認心理師・カウンセラーの田村俊作先生に、いじめかどうかわからない、学校が動いてくれない、もしかしたらうちの子が加害者かもしれない、という親御さんたちの声をもとにお話を伺いました。
読者のみなさんが、少しだけ肩の力を抜いて、子どものそばに立ち続けるためのヒントになればと願っています。
いじめの認知件数、過去最多|この数字をどう読む?
小学生のLINEトラブル、SNSでいじめとか「またかよ」って思うくらい、出てくるわけで。内容を見ると、LINEのグループ外し、既読無視、スクショの拡散とか、昭和のいじめよりも陰湿だし、何が起きてるのか親が把握しにくいのが一番厄介。
(小学生とスマホは恐怖でしかない/共働きワンオペ三児ママの独り言さん)
親の目に届きにくいところでトラブルが起きやすくなった今、それが「いじめかどうか」は、当事者であるその子自身がどう感じるかにもよるのかなと感じています。同じことでも「いじめ」と感じないケースもあれば、感じるケースもありますよね。その辺はどう思われますか?
昔もあったと思うんですけど、友達同士の何気ないからかいや、ふざけ合いのような"日常のノリ"と"いじめ"の差がわからなくなるケースは多いかなと。そういった"いじめ"の境界線の曖昧さっていうのはあるのかなと思います。
スクショで証拠が残りやすいのは、いい意味でも悪い意味でもリスクはあって。その一部分だけを切り取っちゃうと「いじめだ」という風に感じることもあるかもしれないけど、前後のやりとりを確認すると「お前も同じようなこと言ってるじゃん」みたいな事もあったりしますからね。
人間関係のトラブルって、起因というか"トリガー"になるものってあるんだけど、そこって必ず"前後の話"があるんですよね。「相手がやったから自分もやった」とか「自分だけがやられたからやり返した」みたいな、一方的にというより双方に複雑な事情があるケースの方が事例としては多いんだと思います。
コミュニケーションのズレも当然出てくるから、一部分だけ切り取ると「ここはいじめ、そこはいじめじゃない」みたいな感じの話になってしまう。そういう曖昧さが、「いじめかどうか」の判断を難しくしているんだと思います。
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