小学生・中学生のSNS規制と安全な使い方(第1回)
知らないままでは守れない、子どものSNSの現状
安全/事故
小学生・中学生のSNS規制と安全な使い方(第1回)
なぜSNS利用はここまで低年齢化しているのか
この問題、正直、親としては「まだ小学生なのに、なんでこんなことで悩まないといけないの?」と感じてしまいますよね。
でも、子どものSNS利用の低年齢化は、単純に「未熟だから」で片づけられる話ではなさそうです。端末環境、友人関係の構造、そしてSNSの性質が重なって、進んでいるように感じています。
まず一つ目は、端末環境の変化です。
連絡目的でスマホを持たせたつもりでも、スマホはアプリを入れれば娯楽も交流もすべて揃う「小さなインターネット」。キッズ向け端末よりもスマホが選ばれやすくなったことも、低年齢化を後押ししているのかもしれません。
二つ目は、友人関係の構造です。
クラスLINEやグループチャットで連絡が回るようになると、参加しない子は情報から取り残されやすくなります。親が規制すると、子どもは不便さだけでなく、「仲間外れになるかもしれない」という不安も抱えやすくなります。その結果、こっそり使ったり、年齢を偽ったりするケースにつながることもあるようです。
三つ目は、SNSの設計そのものです。
短い動画、通知、既読機能。すぐに反応するほど評価される感覚が、生活の中に自然と入り込んでいきます。低年齢のうちは自己管理の力がまだ発達途中。本人の意志だけに任せるのは、少し酷なのかもしれません。
だからこそ、「禁止するか、OKにするか」という二択では、どうしても答えが出づらい。本当に、簡単に答えが出せるテーマではないのだと思います。
そんな迷いが、てつなぎ掲示板にも寄せられていました。
「みなさん、お子さまにいつからスマホを持たせていますか?うちの小1は、いまキッズケータイを使っているけど、たぶん早かれ遅かれ「スマホ欲しい」と言い出す。で、周りからは「小学生のスマホは早い」「トラブルの元になる」みたいな声はたくさん入ってくるんだけど...」
(🔗 てつなぎ掲示板『「小学生×スマホ」が恐怖でしかないんだけど』より)
きっと、多くのご家庭が一度は立ち止まる問いではないでしょうか。
学校ではタブレットが当たり前。連絡もデジタル。一方で、LINEのグループ外し、既読無視、スクショ拡散という言葉も聞こえてくる。持たせなければ孤立するかもしれない。でも持たせればトラブルが怖い。
正解があるようで、ない。だからこそ、迷うのも当然ですよね。
利用時間は?小学生・中学生のSNSの使い方の実態
では実際のところ、今の子どもたちはどのくらいの時間をSNSに使っているのでしょうか。
モバイル社会研究所の全国調査によると、小学生高学年のスマホ利用時間は1日平均78分、中学生では145分と報告されています。学年が上がるにつれて利用時間が伸びていく傾向があり、とくに小学生高学年では前年より26分増と、伸びが顕著だったと報告されています。
さらにSNSに限って見ると、中学生女子では約6割が「1日2時間以上」利用しているという結果も出ています。なかには4時間以上使っている層もいるそうです【※1】【※6】。
数字だけを見ると、「長いのかな」と少し不安になりますよね。でも、時間の長さだけで判断するのも、どこか違う気もしています。
動画を見たり、ゲームをしたり、友達とやり取りをしたり。子どもにとっては、それが「息抜き」でもあり、「つながり」でもあり、「情報収集」でもあったりします。
勉強の合間のつもりが、そのまま1時間。短い動画は終わりが見えにくくて、気づけば夜更かし。……これ、大人の私たちもありますよね。
だからこそ、「◯時間だから危険」と線を引くよりも、
・いつ使っているのか
・どんな気持ちで使っているのか
・使ったあと、生活はどうなっているのか
そんなことを、見ていくほうがしっくりくる気がしています。焦って取り上げるのでもなく、目をつぶるのでもなく。少し立ち止まって、使い方を一緒に振り返ってみる。
「最近、どんな動画見てる?」など、そんな一言から、意外といろんな話が広がることもある気がします。
小学生・中学生が日常的に使っているSNSとは
「SNS」と聞くと、Instagram(インスタグラム)やTikTok(ティックトック)、Discord(ディスコード)のようなアプリを思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、子どもたちの世界は、もう少し広いんですよね。
LINEのグループ、YouTubeのコメント欄、配信アプリのチャット、オンラインゲームのボイスチャット。交流が生まれる場所は、いくつもあります。いわゆる“SNSアプリ”を入れていなくても「SNS的なやり取り」は、すでに日常の中にあることが少なくありません。
親として見落としやすいのは、「うちはSNSを入れていないから大丈夫」という思い込みかもしれません。ゲーム内チャットやコメント欄も、子どもにとっては友達との延長線上。そこに外部の大人が入り込む可能性も、ゼロとは言い切れません。
危険はアプリ名にあるのではなく、
・個別に連絡ができるか
・公開範囲がどこまで広がるか
・匿名でやり取りできるか
といった“機能”の側にあるのだと、私は感じています。
だから家庭では、まず子どもが普段使っているアプリやゲームを、一緒に棚卸ししてみることから始めてみてもいいのかもしれません。連絡機能はあるか、DMは開いているか、公開範囲はどうなっているか。ブロックや通報は、いざというときに使える状態か。
そして、設定は一度チェックして終わり、ではないんですよね。アプリはどんどん更新されますし、気づかないうちに新しい機能が増えていることもあります。
正直、完璧に管理することは難しいと思います。でも、「知らなかった」を少しずつ減らしていくことなら、きっとできるはずです。親が全部を抱え込むのではなく、一緒に確認していく。その積み重ねが、いちばん現実的なのかなと感じています。
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