【掲示板の声×公認心理師】「叱らない育児」ができなくて、怒ってしまう私はダメですか?(第1回)
―理想と現実のあいだで揺れる親へ【公認心理師インタビュー】
しつけ/育児
【掲示板の声×公認心理師】「叱らない育児」ができなくて、怒ってしまう私はダメですか?(第1回)
「叱らない育児」で、親子が苦しくなるとき
「わざと?」それとも「助けて」? 子どもの“気を引く行動”
たとえば「本気で叱って欲しい時もあるんじゃない?」(マナまま/40代)では、親が頑張って“いい親でいよう”とするほど、「わざと悪いことをして気を引こうとしている気がする」など、子どもの“気を引く行動”についての声も寄せられています。
こうした行動の背景には、どんな心の動きがあるのでしょうか?
わざと気を引く場合、その行動にかまってしまうと、またそれが強化されて繰り返してしまうことがあります。
それが“良くない行動”だと知ってもらうためには、行動療法的(望ましくない行動を強化しないように関わり方を調整する心理学の方法)アプローチとして、「今は関わる時ではない」と冷静に捉え、あえて無視することが必要な場面もありますね。
ただ、その一方で、そのほかの部分で、しっかり愛情表現だったり気持ちを伝えてあげることが大事だと思います。
「我慢すること」は悪いこと?成長としての自制と、見逃したくないサイン
親に怒られないようにと“我慢”しているとき、それは成長の過程の“がんばり”なのか、それともどこかで“無理をしているサイン”なのか。親として、どんな視点で見ていくといいのでしょうか?
“常に子どもらしくいる”っていうほうが、むしろ難しいと思いますしね。怒られる経験は、ある程度は子どもの時には必要ですからね。ダメなものはやっぱりダメって分別をつけてもらうには、時に怒らなくちゃいけないので。
みんなの声:しつけや育児で悩んでいることは何ですか?
危険な行動と「楽しい」行動 ── 叱る・見守る線引きはどこにある?
親としては、水たまりに入られて服を洗わなくちゃいけない手間など、そういう“フラストレーション”で怒ってしまうこともありますよね。
道路に飛び出したり、石を投げたりは、命や他人に関わることなので、“しつけ”の範疇で叱る必要はあるけど。“水たまり”だったら、子どもにとっての“楽しさ”として、どこまで親がそれを許容できるかっていうのは、大きいのかなと。
それを「楽しいならしょうがない、後で洗えばいいじゃん」って受け止められるのかどうか。そこの線引きが必要なのかなとは思いますけどね。
子どもからしても「これやっちゃ怒られるよね」っていう理由がわかると、「いつもいい子にしなくちゃいけない」みたいな抑圧って少なくなったりしますかね?
そうすれば、常に気を張って我慢するとか、自分を出せないっていうことは、少ないんじゃないかなと思いますけどね。
「分かっているのに怒ってしまう」親の心で起きていること
ただ...、頭で「落ち着いて話そう」「感情的にならないようにしよう」と思っていても、思いがけない一言や行動をきっかけに、怒りが一気に噴き出してしまうことって、やっぱりありますよね。
てつなぎ掲示板にも、次のような投稿がありました。
「ヤンキーばりに汚い言葉を怒鳴り散らして...最近ウソばかりつくし、信用もならないから、私も疲れて、もういいや…と。」(子どもが証拠隠滅しようとするのってさ/支援級の子(小3)さん/40代)
「イライラしたり、はあ!?って思うことがあると、どうしても諭すように静かな落ち着いた口調で叱る事ができない、、、散々怒ったあとで、ああ、もう少し諭すように落ち着いて話せばよかった。と後悔して病む😇」(諭すように怒らない/三兄妹ママ/30代)
「裏切られた」と感じたとき、怒りは強くなる
「私はこんなに頑張って〇〇してるのに、なんでこんなことするの?」「なんで私を、こんなに怒らせるんだ」っていうような、“主観がベース”いわゆる“自分軸”だったりすると、怒りは一気に強くなりやすいと思います。
「言うことを聞かないから」とか、「泣きやまないから」とかって理由で追い詰められてしまうケースって、実際には“子ども側の問題じゃない”ことがほとんどなんですよね。
そもそも、子どもってコントロールできない存在なので。そこを忘れたまま関わろうとすると、どうしても親のペースを乱されて、結果的に“怒り”になってしまう。
だから、自分の考え方だったり、行動だったり、自分の許容範囲を広げるしかないと思います。
ひとりで抱え込まなくていい|親が背負いすぎないために
こうした“自己否定のループ”に入ってしまう背景には、どんな心の動きがあるのでしょうか?また、少しでも気持ちがラクになる考え方はありますか?
だから、親自身が自分の子育てに対して、必要以上に“負担に思わなくていい”、っていうのは、正直思うところですね。
最低限の、あったかい布団と美味しいご飯、安定した家族関係と、安定した親子関係があれば、それだけで十分。子どもって、案外勝手に育つし。子どもは、家の外の世界で学ぶことのほうが、実際多いですからね。
お母さんもお父さんも、「自分が一生懸命育てなきゃ」って、思うこと自体が、もしかしたらちょっと力が入りすぎているのかもしれないですね。
公認心理師
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