公認心理師さんに聞いてみた!「叱らない育児」ができなくて、怒ってしまう私はダメですか?(第1回)
―理想と現実のあいだで揺れる親へ【公認心理師インタビュー】
しつけ/育児
公認心理師さんに聞いてみた!「叱らない育児」ができなくて、怒ってしまう私はダメですか?(第1回)
「今日も怒ってしまった...」「優しくできなかった自分が嫌になる...」「叱らない育児なんて、実際無理...」てつなぎ掲示板には、そんな声が日々数多く寄せられています。
「叱らない育児」を心がけているのに、つい感情的に怒ってしまう。そのたびに、「自分はダメな親なのではないか」と、自分を責めてしまう親御さんも少なくありません。
ここ数年、SNSや育児書、専門家の発信などで、「叱らない育児」という言葉を目にする機会が増えました。 本来は、子どもを一方的に罰するのではなく、気持ちや背景を理解しながら関わろうとする考え方ですが、日本ではいつの間にか、単に「怒ってはいけない」「叱ってはいけない」と受け取られ、親自身を追い詰めてしまう場面も増えているように感じます。
こうした迷いや揺れに、ひとりで正解を見つけるのは簡単ではありません。てつなぎでは、掲示板に寄せられる声に寄り添いながら、専門家と一緒に考える連載「公認心理師さんに聞いてみた」シリーズコラムを展開しています。
教育・福祉・メンタルヘルスの現場で約20年にわたり支援を続けてきた、公認心理師・田村俊作先生に、「叱らない育児」がつらくなってしまう理由や、“叱る”と“怒る”の違い、怒ってしまったあとの関係の戻し方などについて、てつなぎ掲示板の声をもとに伺いました。
叱らない育児がつらくなる理由|理想が親を追い詰めるとき
たとえば、掲示板には、こんな投稿がありました。
「叱らないで育児できる人、シンプルにすごい。私なんて怒ってばかり。とくに子どもの安心安全にかかわるところはとにかく怒る。……子どものことを思ったとき、叱らないといけないところってあると思う。」(「叱らない育児」ってどう思います?/もこもこちゃん/岡山県・30代)
「怒らない育児」「叱らない育児」という言葉が広まる中で、その“理想と現実のギャップ”にしんどさを感じている保護者は、実際、とても多い印象です。
「怒る」と「叱る」の区別、それぞれの違いや目的を、ちゃんと持つことが大事ですね。
「叱る」と「怒る」|心理的に何が違うのか
注意したつもりでも、少し強く言っただけで「これは怒ってしまったんじゃないか」「これもダメなのでは」と、不安になってしまう親御さんも少なくないように感じます。
てつなぎ掲示板には、こんな思いが綴られていました。
「“叱る”ことは必要。でも“怒る”は感情だから不要かもしれない。 “怒らない育児”を心がけたいけれど、なかなか難しい。」(叱らない育児/nerico/40代)
一方で、“怒る”となると、どうしても感情的になりやすい。 もちろん感情的になってしまうこと自体は、誰にでもあると思いますが、“怒る”ときは、その軸が“子ども”ではなく、“自分”になっていることが多いんですね。
「こうしてくれると思っていたのに」「期待していたのに」といった、親自身の期待や思いが中心になる。それが、“自分軸”の怒りなんだと思います。
例えば、ちょっとゆっくりしたいときに限って何か起こると、「あ、今ペース乱されたな」ってイライラを感じることもありがちですけど、それも“自分軸”から生まれている感情、ということなんでしょうか?
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