小学生の性教育とは?親が迷いやすいポイントと家庭でできること(第2回)

性教育、思春期に向けた心のケアとコミュニケーションの取り方

教育

子育て・教育コラムニスト
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小学生の性教育とは?親が迷いやすいポイントと家庭でできること(第2回)

自治体や公式チャンネルの動画・資料をチェック

最近は、自治体や公的機関が、無料で使える資料や動画を公開していることも増えています。基本的な知識や、気をつけたいポイントがやさしい言葉でまとめられているものも多く、「何から見ればいいか分からない」というときの最初の一歩にちょうどいいと感じています。

中には、保護者向けの解説がセットになっているものもあり、「こんなふうに答えてもいいんだ」と親のほうが安心できることもあります。

映像教材を選ぶときは、長すぎないもの、アニメーションなどで子どもが見やすいものを選ぶのがおすすめです。一度で理解しなくても、何度か見るうちに、自然と頭に残っていくこともあります。

小学生が理解しやすい絵本と書籍

小学生向けの性教育の本には、イラストやマンガで説明してくれるものもたくさんあります。キャラクターが案内してくれるタイプの絵本は、構えずに読めて、親子ともに気持ちが楽なことも多いです。

インターネットで紹介されている本も参考になりますが、実際に図書館や書店で手に取ってみると、「この言葉づかいならうちの子に合いそうだな」と感覚的に分かることもあります。

読んだあとに、「どこが気になった?」 「ここ、どう思った?」そんなやりとりができると、知識を増やすというより、“話せる関係”を育てていく時間になるように感じています。

性教育の教材は、正解を教えるためのものというより、親子の会話を助けてくれる“きっかけ”。家庭のペースに合うものを、無理なく取り入れていけたらいいですよね。

思春期に向けた心のケアとコミュニケーションの取り方

思春期が近づいてくると、子どもの気持ちが、これまでより揺れやすくなることがあります。昨日まで平気だったことに急に落ち込んだり、何でもない一言に強く反発したり。親のほうが「どうしたらいいんだろう」と戸惑ってしまう場面も、増えてくるかもしれません。

そんなときに大切なのは、何か特別な声かけを用意することよりも、「あなたのことを気にかけているよ」という姿勢を、普段のやりとりの中で伝え続けることだと感じています。

話しかけても返事がそっけなかったり、会話がすぐ終わってしまう日もありますよね。それでも、「聞こうとしてくれる人がいる」「いつでも話していい場所がある」その感覚があるだけで、子どもの心の安心感は違ってきます。

また、思春期だからといって、なんでも受け入れなければいけないわけでもありません。必要なときには、「それはちょっと違うかな」と伝えることも、大切な関わりのひとつです。 一方的に正しさを押しつけるのではなく、「どう思った?」「どうしたかった?」と一緒に考える姿勢が、子ども自身が自分の気持ちを整理する助けになることもあります。

思春期の心のケアやコミュニケーションは、うまくいったかどうかを測れるものではありません。すぐに変化が見えなくても、「ちゃんと見てもらえている」「大事にされている」その感覚が、少しずつ積み重なっていくこと自体が、子どもの自己肯定感を支える土台になっていくのだと思います。

性教育に向き合う大人の姿勢:保護者に求められる配慮

性教育の話って、子どもよりも、大人のほうが構えてしまうことが多いので、気づくと自分の中の迷いと向き合っている、という場面も少なくありません。

私も、性教育について考える中で、「これまでちゃんと学んできただろうか」と立ち止まることがありました。でも今は、抵抗感や苦手意識が出てくること自体が、悪いことではないように感じています。

もし「ちょっと苦手だな」「どうしても緊張するな」と思うなら、まずはそれを無理に消そうとしなくても大丈夫。「そう感じている自分がいるんだな」と気づくところからでいいのだと思います。

性教育は、完璧な知識を持った大人だけができるものではありません。むしろ、迷いながらでも、学び直しながらでも、「一緒に考えよう」と言える姿勢そのものが、子どもにとっての安心につながっていくのではないでしょうか。

子どもが投げかけてくる質問に、すぐに正解を返せなくてもいい。「それ、どう思った?」「ちょっと一緒に考えてみようか」そんな言葉があるだけで、子どもは「聞いても大丈夫なんだ」と感じ取ってくれます。

性教育は、何かを一方的に教え込む時間ではなく、親子で言葉を交わし続けていく“関係づくり”のひとつ。

完璧じゃなくていい。自信がなくてもいい。それでも向き合おうとしている、その姿勢こそが、子どもにとっていちばん大切な土台になるのだと思います。

まとめ:小学生から始める性教育が育む、これからの時間

小学生のうちから性教育にふれることは、何か特別な知識を早く身につけさせるため、というよりも、「自分を大切にしていい」「人との関係には安心があっていい」そんな感覚を、少しずつ育てていくことなのだと思います。

体のこと、気持ちのこと、人との距離のこと。親子や学校の先生との会話の中で、「聞いてもいい」「話してもいい」という経験を重ねていくことが、子どもの心の土台になっていきます。

年齢や成長のスピードは、一人ひとり違います。だからこそ、無理に急がず、その子のペースに合わせて、必要なときに、必要な分だけ伝えていく。その積み重ねが、自己肯定感や人との信頼関係につながっていくように感じています。

小学生の性教育は、将来のトラブルを防ぐためだけでなく、思春期や大人になったときに「そういえば、あのとき話したな」と思い出せる、安心の記憶を残していくことでもあるのだと思います。

そう考えると、「小学生 性教育」は決して早すぎるものではなく、子どもの成長にそっと寄り添う、大切な土台づくりのひとつなのだと思います。

完璧に話せなくても大丈夫。迷いながらでも、考え続けていること自体が、すでに子どもにとって大切なメッセージです。

このコラムが、「少し肩の力を抜いて、向き合ってみようかな」そんなきっかけになれたら、うれしいです。

PROFILE

多様な教育ナビゲーター

あずみのこ

小学生と中学生を育てる共働きの母。 教育・福祉の現場で15年以上活動し、地域での子育て支援や居場所づくり、子育て情報の発信にも携わってきた。親と子にとっての「つながりや居場所作り」をライフワークとし、不登校や発達特性、家庭の悩みなど幅広いテーマで保護者と向き合ってきた。 てつなぎ編集部では、専門知識と等身大の母親目線をあわせたコラムを執筆。子育ての「困った」を少し軽くし、親も子も笑顔になれるヒントを届ける。
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