甘やかし=マザコン息子に? 子どもの行動がアッサリ変わる
マザコンの心配などせず、 大いに甘やかそう
男子は相手のことをまったく考えない言動をするわりには、とてもナイーブで傷つきやすい面があります。
たとえば、縄跳びをちょっと跳んだだけであきらめる。
うまくできないとわかると、 いろいろと理由をつけてやりたがりません。
算数の宿題で、間違っているところを指摘されると「もうヤダ!やらない!」となります。
女子のように、「なにくそ」となるタイプは少ないものです。
こういうときに、「そうなのね」とスルーしていいのか、甘やかしていることにならないか、悩むところです。
誰も見ていないところでこっそり縄跳びを練習したり、母親の見ていないときに間違った問題をやり直したりしているなら、プライドが高いだけ。
恥ずかしい自分を見せたくない、負けず嫌いです。自分が「できた!」と思ったら、急に堂々と自慢してきます。こういう子は心配ありません。
今からでも、本人ができそうな小さな挑戦をたくさんさせて、「できた!」という自信をつけさせましょう。
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高学年に...
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低学年の男子で、母親の前だとヘタレで甘えん坊になり、すぐ「おかあさーん」と言ってくる子がいます。
中学年でも、他人の前では母親にツンケンするのに、家で二人きりになったとたん、猫のように甘えます。
と悩むお母さんがいますが、ここはおおいに甘やかしてください。
小学校も高学年になると、性ホルモンであるテストステロンが出てきて、どんどん母親から離れていきます。
最近は、高学年になっても女性教師の膝の上に座りたがる男子がいるそうです。
体はしっかりと成長しているのに、です。性的な動機ではなく、本当に甘えています。
必要な時期に親にたっぷり甘えられなかったのかもしれません。
子どもは、いつだって親に甘えたいのです。親の愛情をたっぷり感じることが大切なのです。ハグでもなんでも、たくさんしてあげてください。
小学生にもなると、本来、男子は父親と遊ぶ方が楽しくなるはずです。
しかし、父親が仕事でほとんどいなかったり、父親自身が幼少期に、父子の楽しい体験をしてこなかったせいで、息子にどう接していいかわからなかったりするケースがよくあります。
父親の育児参加がムリなら、母親が父親の代わりを兼ねるか、もしくは習い事の先生など身近な男性にフォローしてもらうのがいいでしょう。
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人生の目...
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自分の体を使った、大いなる実験
「きみは弟と性格が違うね。顔も違うね。ものの考え方も、とらえ方も違うよね。同じ親から生まれた弟とだって、こんなに違うんだ。世間にそっくりな人間なんてひとりもいない。だから、たったひとりしかいないきみが、その心と精神と肉体を使って、最大限に人生をオモロくする人体実験をするのが、きみの仕事のはずだ」
そう、男の子の人生の目的は、「可能な限り、オモロく生きること」です。
「オモロイ」ことを常に探している子どもは、好奇心があり、人より多くの体験をしています。
ひとつのことに縛られず、同時にさまざまなことに興味を持ちます。
自分の体を使って、とことん「人体実験」をしています。
そうやって成長した人間は、30歳になったときに、ほとんどの人間より先にいます。
若い頃はバカばかりやって、遠回りしているように見えても、必ずその分成長しています。
ボタンを押すだけで風呂が沸き、洗濯機もボタンひとつで動きます。
「ひねってお湯が出るのはおかしいぞ」なんて考える人はいないでしょう。
資本主義社会では、たいていのものがお金を出せば買えます。
ゲームやテレビなどはまさに、お金を出して買う娯楽、「与えられた楽しみ」です。
それは消費するもので、 創造性、心からの喜びはあまりありません。
一方、インフラが整備されていない国では、夜暗くなって何もすることがなくなったら、ギターを弾いたり、歌を歌ったり踊ったりします。
昼間にすることがなかったら、絵を描いたり、時間をかけて料理をつくったりします。
そうやって何かを生み出して表現して、誰かを喜ばせていれば、人生はずっと楽しくおもしろくなるでしょう。
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「表現す...
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子どもには、「与えられた楽しみ」だけではなく、ぜひとも「何かを生み出す」ことをさせてほしい。
「表現する」機会をたくさん与えてほしいと思います。
たき火と同様に、音楽や舞踏や絵画などの芸術も、原始時代から存在していました。
学問だけでなく、芸術の要素もあったからこそ、人間はフレキシブルに発展してきたのでしょう。
芸術とは、「他の人がやっていないことを、してみせる」ことです。
学問の二の次のように思われるかもしれませんが、本来はとても尊い作業なのです。
文章が書けるようになるのも芸術、友達と一緒に音楽をやることも芸術です。
絵でもダンスでもなんでもいいのです。ひょっとすると、料理はその代表かもしれません。
そして、大切なのは、その表現活動を親がしっかり受けとめることです。
ほめて、認めることです。料理を「おいしい」と言ってもらえれば、
「明日はもっとおいしいものをつくろう」 と張り切るでしょう。ほめられれば、「もっとうまくなろう」と張り切るのです。
小1のある男子は、ギター教室に通いながら歌詞を書き始めました。
両親は毎回見せられる歌詞を見て、「すごいね」「ここがいいね」などと感想を伝えていましたが、せっかくの表現活動なのにもったいないと思い、ギターの先生に歌詞を見せるようすすめました。
先生は喜んで、その場でメロディをつけてくれたそうです。
以後、男の子はさらに次々と歌詞を考え、先生がメロディをつけ、二人でうたいながら楽しく演奏しています。
いつか、オリジナル曲でライブに出られれば、という目標もできました。
子どもには、「可能な限りオモロイ」人生を歩ませてあげましょう。
PROFILE
1957年東京都生まれ。
大学受験浪人中より大学在学中そして卒業後、結婚後も個人教授バイト生活47年。
自称「化け猫家庭教師」。
21歳の時のムンバイ〜パリ間自動車旅行の体験により意識変換。単なる成績よりも能力の向上を目指して教育実践する。教育環境設定コンサルタント。
カタカムナ音読法、抽象構成作文法、サイコロ暗算学習法など多数の能力開発メソッドを開発してその効果を実証。「音読道場」指導者養成講座主任講師。教育作家。ブイネット教育相談事務所主宰。
趣味は焚き火と温泉と良景旅行と花卉栽培と文学と哲学。好物は柑橘系の果物とイカ。マーラーと抽象画を愛し、月の遠近WAVEの研究家としても知られる。東京吉祥寺在住。
松永暢史公式サイト https://matsunaganobufumi.edorg.jp/
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