小学生男子!周りから浮いてる...?友達がいないようで心配...というママへ

落ち着かない・話を聞けない・マイペースな 小学生男子の育て方#01 - やがて来る、ひとり立ちのために・上手に息子をコントロールし、伸ばす秘訣! -

しつけ/育児

「音読道場」指導者養成講座主任講師 。
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男子の友達付き合いは女性には謎だらけ

周りから浮いている?いじめられたらどうしよう・・・

「友達があまりいないようで心配」という、小学1年生の男子の母親の声をよく聞きます。

大丈夫です。

男子のなかには警戒心の強い者がいて、なかなか簡単に他人とコミュニケーションをとらないこともあるのです。

でも、やがて話し相手が見つかります。話さざるを得ない機会もやってきます。親切な女の子が「探り」を入れてくることもあります。

子どもが友達の話をしたときは、親はその名前を頭に入れ、やがて親同士がコミュニケーションを取れる機会をうかがいます。

お互い受け入れられる相手なら、親同士が情報交換して、周囲の環境や状況をつかみます。

女の子の母親は、娘からばっちりクラスの状況について聞き出していることが多いので、頼りになります。

「お調子者の子だから、みんなから浮いている」

「いじめられたらどうしよう」

大丈夫です。

低学年や中学年の男子に、深刻ないじめをするほどの知恵はありません。

ガキンチョなのですから。からかったりすることはあっても、陰湿ないじめに発展することはほとんどありません。

たいていは、ふざけてじゃれ合っているうちに、いさかいが起こるくらいのことで、親はこうした体験を積み重ねることが重要と見るべきです。

気にしすぎると、かえって子どもがすぐに同情を求めるようになります。

また、女子は周囲から「浮く」ことをとても気にしますが、男子にそういう発想はあまりありません。

「みんなと同じ」より、「みんなよりオモロイ」ことの方に価値のある世界です。

そもそも男子は一匹狼と言うか、単独行動をすることにあまりストレスを感じません。

女子はなにかというと集まって、おしゃべりをするのを楽しみます。

たいてい毎日友達が固定されていて、いつものメンバーでとりあえず集まってから、

「今日は何をして遊ぶ?」と相談しています。

対する男子は、

「サッカーやるぞ!」

「蝉捕りにいくぜ!」

と、まずやりたいことが決まっていて、それをしたい子だけが集まります。

もちろん、単に「公園に集合」という場合もありますが、だいたいやることは決まっているものです。

「自分のやりたいこと」が真っ先にくるのです。

一緒にいても別行動、約束があいまい

よく聞くのが、

「友達が遊びにきているのに、息子はひとりリビングでマンガを読んでいる。

その友達は、息子の部屋で一心不乱にブロック遊びをしている」

といった話です。

女子にはありえない光景かもしれません。

女子のお友達が遊びにきたら、きっと一緒に人形遊びをしたりするのでしょう。

男子の約束はあいまいです。

目の前におもしろいことがあれば、約束をすっかり忘れてしまいます。

そして、自分が約束を破られたときも、たいして気にしません。

「今日は○○君が遊びにくる」と言うから、待っていても一向に来ず...............。

「あいつ~、 約束破ったな~!」と言いながら、速攻で忘れ、マンガを読んで笑っています。

翌日学校で会っても、とくに話し合いはせず、いつも通りバカ騒ぎしているのでしょう。

「約束を破ったから絶交ね!」などと、女子のようにシリアスな状況にはなりません。

ただ、「あいつは約束を守る」という評判は何かと役に立つことも多いです。

逆に、守らない子はあんまり頼りにならないと見なされて、リーダー格にはなれません。

「公園で待ち合わせ」と言っても、何時とちゃんと決めていない。

「誰もいない」とすぐ帰ってくる。

「もうちょっと待ってみる」という考えがない。

結局、友達の方も同じことを言って帰っていた........。

待ち合わせの場所が、「あの坂」。

「どの坂かわからなくて3つくらい見たんだけどさ、いないんだよ!」

コミュニケーション力があり、友達を大切にするのが当たり前で、約束を重要視する女性である母親から見れば、きっと驚くことばかりだと思います。

しかし、男子同士の付き合いはサッパリしているので、女子の友達関係に比べれば心配はずっと少ないでしょう。 

男同士の遊びのなかから多くを学ぶ

私は自分で言うのもなんですが、へんな子どもだったので、友達と付き合うのに、とても苦労をしました。

単独行動することにストレスはありませんでしたが、ひとりで缶けりをしたっておもしろくありません。

楽しく遊ぶには5、6人は必要なので、そのへんはいろいろと妥協しつつ、うまくやっていたと思います。

男子のなかには、仕切りたがるタイプの子どもがいます。

友達と野球をやると、

「おれがバッターやるから、おまえはピッチャーね」

などと勝手に決めます。

母親がそんな場面に居合わせると、「なんでそんなに偉そうなの」とハラハラしますが、

基本的に子どもが遊んでいる場に親が干渉しない方がいいでしょう。

彼はそうやって、仕切る練習をしているのです。

男の世界は厳しいので、放っておいても、そのうち簡単に鼻を折られる日が来ます。

もっともっと手ごわい相手がたくさんいることを知ります。

今はそうやってとんがっていればいいのです。あとでたっぷり痛い目にあうでしょう。

親に言われるより、身をもって感じないとわからないのです。

そうやって仕切っているように見える子でも、別の場所では黙って他の子の指示に従っていることがあります。

それはそれでいいことです。男子はその場その場で、おもしろいことを常に追求しています。

「あいつの言っている通りにやるとおもしろい」

と思えば、素直に従います。

人のリーダーシップぶりを観察することも、いい勉強です。

そうして、いろいろなことを吸収し、今度は自分から遊びを提案して受け入れられたら、リーダーシップを発揮できます。

ただの遊びに見えても、男子は集団遊びから、コミュニケーション力だけでなく、 観察力や指導力なども学んでいるのです。

最近は小学校低学年から塾や習い事で忙しく、友達と遊ぶ機会が少なくなっている子どもがたくさんいます。

でも本来は、小学生の間にこそ、こうやって男同士で遊んで、いろいろなことを学ぶべきだと思います。

PROFILE
1957年東京都生まれ。大学受験浪人中より大学在学中そして卒業後、結婚後も個人教授バイト生活47年。自称「化け猫家庭教師」。21歳の時のムンバイ〜パリ間自動車旅行の体験により意識変換。単なる成績よりも能力の向上を目指して教育実践する。教育環境設定コンサルタント。カタカムナ音読法、抽象構成作文法、サイコロ暗算学習法など多数の能力開発メソッドを開発してその効果を実証。「音読道場」指導者養成講座主任講師。教育作家。ブイネット教育相談事務所主宰。趣味は焚き火と温泉と良景旅行と花卉栽培と文学と哲学。好物は柑橘系の果物とイカ。マーラーと抽象画を愛し、月の遠近WAVEの研究家としても知られる。東京吉祥寺在住。
松永暢史公式サイト https://matsunaganobufumi.edorg.jp/

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