不調・不安・ストレスはこれでスッキリ!「すべては自律神経から始まる」
自律神経は厄年 昇進後 産後 低気圧 木曜日に乱れます。驚くほど簡単に乱れるからこそ、「慌てずにすぐ整える」方法を自律神経のプロフェッショナルがお伝えします。ホルモンの乱れ 気分のムラ とれない疲れ。いちばん読みやすくてきちんとわかる自律神経の整え方。
健康/病気
更年期障害やがんの発症にも自律神経が関係しています
自律神経が影響して引き起こされていることがわかってきた病気は、これだけではありません。
女性の多くが悩まされる更年期障害。
近年は男性にも近い症状が出ることで話題となっていますが、一般的に更年期障害は女性が閉経へと向かう50歳前後に、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が減少することでホルモンバランスが崩れ、それによって日常生活に支障をきたす症状です。
こちらものちほど詳しく触れますが、自律神経が乱れることにより引き起こされる症状のひとつで、私のところにもつらい症状を訴えられて、受診される方があとを絶ちません。
さらには近年、「がん」と「自律神経」の関係について、画期的な発表がなされたことを、みなさんはご存じでしょうか。
2016年、がん患者を対象にした複数の研究をまとめて分析した報告(系統的レビュー/メタ解析)において、「心拍変動(HRV)が、がん患者の予後に関係する」可能性が示され、HRVががん患者の生存を予測する指標になりうることが注目されています(6研究・計1286人)。
HRVとは、心臓の拍動と拍動の間隔が微妙に変動することを指します。
健康な人の心臓は、リラックスやストレスに応じて柔軟に間隔を変えており、この「ゆらぎ」は自律神経の働きと深く関係しています。
今回のメタ解析では、HRVが高いほうが、長生きする人が多い傾向が示されました(Zhouetal.,2016:HR0.70)。
つまり、自律神経の働きが低下している可能性がある患者ほど、予後が不利になりやすいことが示唆されたのです。
また、がん患者では病期や全身状態によってHRVが低下しやすい可能性も指摘されています。
HRVの低下は、炎症の持続や交感神経の優位、免疫機能の変化などと関連しうるため、今後の検証が待たれますが、こうした要因が予後と結びつく可能性が考えられます。
HRVは、適度な運動、質のよい睡眠、ストレス管理、規則正しい生活などによって改善する可能性も報告されています。
だからこそ、体の状態も問わず、「自律神経が喜ぶ生活」を送っていくことが、とても大切なのです。
ですが、自律神経はちょっとしたことで、驚くほど簡単に乱れます。
たとえば、怒るだけで交感神経は急上昇しますし、ゆっくり深呼吸をすれば副交感神経がグンと高まります。
自律神経のベストな状態は、交感神経も副交感神経もどちらも同じレベルで、なおかつ高いレベルをキープしている状態です。
どちらか一方に傾き続けていると、これまで示したような不調や病気への入り口になります。
その戸口に立たないために、私たちにいちばん必要なのは、自律神経を乱さないことではなく、「たとえ乱れても、整えられる方法を知っておくこと」なのです。
本書は、これまで私が研究してきた成果や、患者さんと接するなかで得た知見、そして、世界中で研究対象となった自律神経の最新研究や情報を集約し、1冊にしたものです。
すべては自律神経から始まる。
だからこそ自律神経を知り、
乱れても整えられる習慣を手に入れれば、
いまみなさんが感じている不調や病も、
きっと遠ざけることができます。
本書は、そのお手伝いをさせていただきます。
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。
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