令和の子育ての新常識!良かれと思った進路選択は危険?

東大、京大、早稲田、慶應、旧帝大、GMARCH、関関同立…名門大学1万件の志望理由書からわかった、子どもを伸ばす10の力。「好き」を活かして名門大学に進んだ子どもは、12歳からどんな経験を積んできたのでしょうか。大学入試で使われた志望理由書を元に徹底解説!

教育

ALL HEROs合同会社代表社員。IPU・環太平洋大学特命教授。
リザプロ株式会社 代表取締役
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12歳は、小学生から中学生へと環境も価値観も大きく変わる時期。この時期に差がつくのは、勉強の得意・不得意ではなく、自分で考え、選び、続けられる力です。
「うちの子はこのままで大丈夫?」そんな不安に寄り添いながら、子どもの将来の選択肢を広げるための一冊です。孫辰洋著書『12歳から始める 本当に頭のいい子の育てかた』から一部転載・編集してお届けいたします。

新常識③ 「間違いのない子育て」こそが間違い

 私が推薦入試や探究型進路指導の現場に身を置いていて、日々強く感じるのは、子どもたちの経験が驚くほど画一化してきているということです。どのご家庭にも「きちんと育てよう」「子どもに不利な要素を残したくない」という想いがあります。その気持ちは親として当然であり、とても尊いものです。しかし、その「きちんとさ」が過剰になりすぎると、結果的に子どもたちは似たような経験しか積めなくなっていくのです。

 私たちは推薦入試の対策において、子どもと保護者に「人生年表」を記入してもらうようお願いしています。小学校から現在まで、どんなことに取り組み、どんなことに関心を持ち、どんな時間を過ごしてきたのか。それらを丁寧に振り返ることで、本人の物語を掘り起こす作業です。

 ところが、その年表に記される内容は、驚くほど似通っています。

 「水泳教室(4年)」「ピアノ(3年)」「塾(小3から中学受験まで)」「英検2級合格」。

 ほとんどの家庭が、同じような年表をつくってくるのです。まるで「理想的な子育てのテンプレート」をなぞるように。これは一体、どういうことなのでしょうか。

間違いのない子育てが、結果的に子どもの個性を奪っている

 原因の一つは、親御さんが持つ「失敗させたくない」という強い気持ちです。たとえば、左の通りです。

・定期テストで低い点を取らせたくないから、事前に家庭教師をつける

・中学受験で不合格にならないよう、塾に加えて個別指導までつける

・部活で補欠だったら、「それ、意味あるの?」と指摘し、やめるように促す

 こうした失敗の予防に、多くの親が膨大なエネルギーを費やしています。しかし、その努力が結果として「失敗を避けるだけの人生」を子どもに強いてしまってはいないでしょうか。大人が石ころをすべて取り除いた道を歩けば、子どもは転ばない代わりに「転んで立ち上がる」機会を失うことになります。それと同じで、失敗を避け続けた子どもは、心の筋力(=メンタル)が弱くなりやすいのです。

 私が直接指導したわけではないのですが、「倫理学を勉強したい、なぜなら自分がずっとやってきたボディービルではドーピングが一部で問題になっているから」と答えて九州大学の文学部の総合型選抜に合格した学生がいます。他にも、野球部は続けられなかったが、野球が本当に好きで親に勉強しろと怒られながらも野球観戦をやめなかった子が、「俺は日本の野球選手の給料をメジャーリーグの選手よりも高くするんだ!」と言って、法政大学の経済学部に合格した事例もあります。

 ここで大事なのは、両親が彼らの興味を邪魔しなかったことです。もしボディービルをやめさせていたら、野球観戦をやめさせていたら……。少なくとも今の進路はなかったでしょう。

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