自ら学ぶ子どもの育て方「教育用AIコンパニオンが子どもに与える影響」
世界で話題の最先端科学に基づく教育書!「AIに唯一できないのが、人付き合い。対人知性は必須スキルになる」 これからのAI時代を生き抜くためにどんな教育が必要なのか? 子どもが幸せな生涯を歩むために、大人がしてあげられる唯一のこと。
教育
いくつかの点で、教育用AIコンパニオンには子どもに力を与えられるポテンシャルがあります。
子どもの感受性や性格に合わせて、彼らが自分で学習の道筋を決められるように助けるからです。
ボットはまた、幼い子どものための関係の輪を、いままでにないかたちで広げてもいます。
しかし効果のほどはまだグレーです。
子どもにとって、たとえ人工的な愛しか手に入らないとしても、まったく愛がないよりは幸せなのでしょうか?
前述のリスクは、とくに子どもたちをAIの影響下に委ねるとなると、かなり大きな懸念事項になります。
子ども用のAIツールやアプリに包括的な規制がないせいで、懸念がより強まります。
ソーシャルメディアの登場に予期せぬ結果が伴ったのと同じように、社会支援ロボットの登場にもやはり思いもかけない結果が伴う可能性があるのです。
いますぐ明るみに出し、はっきり口にしておくべき差し迫った疑問があります。
最も幼い子どもたちの頭脳をAI革命に巻きこんでも大丈夫なほど、わたしたちは賢いだろうか?
今後生じうる利益とコストの比較検討はできているのだろうか?
こうした知能システムが偏ったデータセットにもとづいた大規模言語モデルに依存していることを考えれば、ボットが意図せず偏見を広めてしまうこともあるのではないか?
確実な答えはありません。
実際、AIが子どもたちに与える影響については、マサチューセッツ工科大学(MIT)で激しい議論が巻き起こっています。
広く尊敬を集める二人の教授シンシア・ブリジールとシェリー・タークルーがこの問題を長く研究しており、それぞれ異なる立場から意見を述べています。
子どものためのソーシャルロボットの研究を共同でおこない、正反対の結論に達したのです。
ブリジールはロボットが人間のようなコミュニケーションを通して子どもたちの人生を豊かにする可能性に興奮しています。
タークルは、ロボットが人間の弱さにつけこんで、人間性を損なうような関係にわたしたちを引きこむのではないかと、懸念を表明しています。
子どもと機械、とりわけAIによって強化された機械とのあいだの変わりゆく関係は、子どもの成長の過程に複雑なかたちで影響を及ぼします。
ロザンナ・ラモスの赤ちゃん「ベビーAI」は、バーチャルなAIの父親とともに、モクシーやアイパルに囲まれて、機械の愛を受けながら、どんなふうに育っていくのでしょうか?
そもそも、その赤ちゃんは生身の人間なのでしょうか?
バーチャルとリアルの境界線がぼやけつつあります。
子どもたちが絆やつながりをかたちづくる方法を、テクノロジーがつくり変えています。
機械に子どもを愛することはできませんが、子どもは機械を愛し、機械とともに(または機械から)学ぶかもしれません。
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