身長治療のスペシャリストが教える!――体・心・脳にもいい食事
田邊雄医師の著書「身長先生式 子どもの身長が伸びる食事のルール30」より、「子どもの成長のために知っておきたい7つの真実」の一部内容を抜粋して紹介いたします。
食事
身長が伸びる食事は体・心・脳にもいい食事
続けることでよい食習慣が身につき、それは子どもの将来の健康につながります
私は、子どもたちの身長を伸ばすことに全身全霊を注いでいます。
今、この原稿を書いている最中も、身長を伸ばすための知識を世の中に発信できると思うとうれしくてたまりません。
しかし、身長を伸ばすことだけが私の仕事だとは思っていません。
ときとして「身長が低くてもなんの問題もない」と思うこともあります。
というのも、私が願っているのは子どもたちの幸せであり、身長はその幸せの一要因にすぎないことも多いからです。
人は身長に関係なく幸せになれます。
それでも、私は多くの子どもたちに身長を伸ばしてもらいたい、身長を伸ばす食事を実践していただきたいと願っています。
その理由は、身長を伸ばすための食事は、人生において大きな意味があると考えているからです。身長を伸ばす食事は、体・心・脳にもいい食事です。
そうした食事を続けて身についた食習慣は、間違いなく子どもの財産になります。
いくつか具体的なお話をしましょう。
身長を伸ばす食事では、たんぱく質をしっかり摂るのがルール。
人間の体のもとになるすべての細胞はたんぱく質でできていますから、不足は禁物。
これは一生もののルールです。
骨の代謝にかかわる細胞が分泌するオステオカルシンは、コロンビア大学のジェラール・カーセンティ博士が2007年に発見した物質で、体のさまざまな組織に働きかけ、記憶力、筋力、免疫力などを高めることがわかってきています。
早熟対策のために体脂肪をコントロールする食習慣は、大人になってからの肥満、糖尿病、心疾患などの生活習慣病予防に役立つはずです。
もし、子どものころに食事のリズムが乱れていたり、栄養バランスの偏った食事が当たり前になっていたりしたら、大人になってからそれらを変えるのは大きな苦労を伴います。
心身に不調が出てから改善しようと思っても、うまくいかない人がとても多い。
これが現実です。
食事は一生続くものです。
身長を伸ばす食事には、心身の健康づくりに役立つ知識が詰まっています。
ぜひ、お子さんに栄養のことや体のことを楽しく話しながら実践してみてください。
子どものころに親から聞いた話を、子どもは親が思う以上に覚えているものです。
自分の体は自分が食べたものでできています。
考え、理解して食べることができるようになれば、それこそが子どもの健康を支える最高の財産、そして幸せのもとになるでしょう。
身長が伸びる仕組み
大事なのは成長ホルモンと十分な栄養
子どもの身長を伸ばすためにはカルシウムが大事だと思う方が多いのではないでしょうか?
しかし、身長を伸ばすのに必要なのはカルシウムだけではありません。
成長期には脳の脳下垂体という部分からたくさんの成長ホルモンが分泌されます。
これは「今、成長しなさい」という脳からの指令。
成長ホルモンは、その指令に従い、食事で取り入れた栄養を使って骨を伸ばします。
骨を伸ばすためには、カルシウムだけではなく、たんぱく質、ビタミンD、亜鉛、鉄といった多くの栄養素が必要となります。
つまり、身長を伸ばすためには、次の2つが重要です。
●脳から成長ホルモンが十分に分泌されること
●骨の成長に必要な栄養を十分に摂ること
睡眠をはじめとする生活のリズムが乱れて成長ホルモンが十分に分泌されなかったり、必要な栄養が不足したりするだけで、骨の成長は停滞し、身長が伸びにくくなる可能性があるのです。
成長ホルモンと栄養。
この2つが連携して子どもの体は成長していくということを、まずは覚えておいてください。
東京神田整形外科クリニック院長
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