不登校専門家庭教師が教える!「子どもが勉強に前向きになる!声かけのコツ」 

20年以上、250人以上の不登校の子どもたちに伴奏し続けてきた著者だからこその 「不登校から1年で高校入試に受かるコツ」が満載です。子どもに合った勉強の進め方・高校の探し方がわかります!

教育

あたたかく才能を開花させる不登校専門オンラインプロ家庭教師イエローシードラビー代表。
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子どもが勉強に前向きになる!声がけのコツ

ときどき、不登校のお子さんのご家族から「褒めるのがいいと言われますが、褒めるところがないのに、どうやって褒めたらいいですか」と相談を受けることがあります。

「一日中携帯を見ているかゲームをしているかで、ついつい小言を言いたくなってしまう。イライラがおさまらない」。

そうおっしゃる方もいらっしゃいます。

愛情のある優しいお父さん、お母さんほど、お子さんに期待しているからこそなおさら、そう思われるのかもしれません。

当のお子さんによれば、「一日中携帯を見たりゲームしたりしているけれど、それは、100%とても好きで楽しんでいるわけではない」とのこと。

考えたくないからとりあえずゲームや動画で現実逃避をしている、ということのようです。

それでも、1日8時間近く動画を見ていると疲れるようで、余計動けなくなり「罪悪感でいっぱいになる」そうです。

「本当はみんなのようにがんばりたいけど、私にはできないから悲しい」と話していた子もいました。

子どもたちの話を聞いていると、「勉強をしない」のではなく「できない」のかなと思うことも多いです。「不安すぎてできない」と言う子もいます。

何かから逃げているときや自信がないとき、何とも言えない罪悪感や緊張感、そして過度に「がんばらねば」と思うプレッシャーで嫌な気持ちになることがあります。

それが、足をすくませる原因なのかもしれません。

幼稚園のころなら、泣いて「怖い!一緒にやって!」とせがむことができたのかもしれませんが、もう中学生、責任感ゆえ、言い出せずひとりで背負って耐える子も多いです。

子どもが「勉強しない」と考えるとイライラしますが、「できなくて困っている」と考えると一緒に工夫を探せます。

私は、「一緒にやろう」の気持ちで話すことが多いです。

「本当は勉強したかった、でも、怖かった」という気持ちに寄り添い、どうしたらスタートできるか、一緒に考え、実行します。

実際に、一緒にルールを決めると、それに従って勉強を定着させる子も多いです。

褒めるのも、無理に褒めなくて大丈夫です。

小さいころは「すごいね!」「えらいね!」でよかったけれど、思春期真っ只中の中学生、褒めるのも難しいことがあります。

無理に褒めようとしなくても、子どもたちが「あ、見てくれているんだな、認められているな」と思えばそれでOK。

たとえば、何気ない会話の中での、「さすが」「よく知ってるね」でも、「ダンス上手だね」でも、「今日はよく食べるね」でも、お手伝いに「ありがとう」でも十分です。

言葉にすることがつらいときには、指でOKサイン、Goodサインでも大丈夫です。

「足裏マッサージっていいらしいよ」と言いながらマッサージするのも、スキンシップが肯定感として伝わるようです。

声がけのコツは「望ましいことは褒める」「望ましくないことは、スルー」

子どもたちは本当にご両親が大好きで、どんな子でも、気にしないふりをしながらとても気にしています。

コツは、「望ましいことは褒める」「望ましくないことは、スルー」。

望ましい行動が見られたら、「がんばっているね」「勉強しているんだね(実況中継)」と、見ていること、肯定していることを伝えます。

望ましくない行動については、望ましくないことに注目すると、その望まないことを助長させてしまうことが知られているので、「望ましくないことは、スルI」。

スルーして仕切り直しです。

望ましくない行動、たとえば法に関わるものや健康に関わるものは、何をしてでも全力で止める必要がありますが、「勉強しない」や「ゲームしている」は、スルーして大丈夫です。

仕切り直しの代わりに、楽しく未来を語るのもいいです。

常識的に考えれば、「やる気を出して勉強するから成績が上がる」のですが、生徒たちは「成績が上がったらモチベーションが上がって勉強しだす」生き物です。

スタートを切ってから成績が上がるまでの間、この間のモチベーションの維持に、褒められることは大きな糧になります。

もし勉強を始めたら、たとえ短時間でも、スタートを切ったことに対して「スタートできてGood!」と正しいことを伝えましょう。

次の日も勉強を継続したら、「勉強しているんだね(実況中継)」と応援する立場をとるのがおすすめです。

勉強を始めてから数カ月は積極的に褒めましょう。

勉強が習慣化されれば、褒めなくても勝手に勉強するようになり、成績が上がるので褒めるべきところがたくさん目につくようになります。

POINT
「勉強しないのではなく、できないのかも」と思って一緒に工夫を探す
PROFILE

あたたかく才能を開花させる不登校専門オンラインプロ家庭教師イエローシードラビー代表。

植木 和実

1976年生まれ。東京大学大学院卒、生命科学修士。認定心理士。学生時代からの家庭教師歴は20年以上、小学生から大学受験生まで学年問わず全教科の指導を行ない、時に一緒に戦略を練り、時に本音をこぼしあいながら伴走してきた。ダウン症の愛娘(師匠)に恵まれ、教育の基礎を学ぶ機会を得る。大好きだった企業の研究職を感謝して卒業し、2020年より不登校専門のオンライン家庭教師イエローシードを立ち上げ、ひとりで年間20人の生徒の指導にあたっている。

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あたたかく才能を開花させる不登校専門オンラインプロ家庭教師イエローシードラビー代表。
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