きょうだい喧嘩お金持ちにしたいなら叱るのは上の子?下の子?

中国の「お金持ち教育」に学ぶお金に困らない子の育て方

教育

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Question きょうだい喧嘩 叱るのは上の子?下の子?

「人の上に立つ者が責任をとる」これが社会の常識

社会に出て通用する理屈かどうか

これは華僑の教育にとって非常に大切な視点です。

今回は、そのことを端的に示した問いです。

きょうだい喧嘩が起きたらだれを叱るべきかは、社会の常識に照らし合わせると単純明快です。

会社で不正があったとき、たとえヒラ社員の不正や単純ミスが原因であっても、 記者会見で頭を下げるのは責任者である経営者です。

そこに経営者としての過失があったかどうかは関係ありません。

社会とはそういうものなのです。

部下のミスは、上司が責任をとるというのは、ビジネスでは当たり前。

もし、「君がミスしたのだから、私には関係ない」という上司がいるのだとしたら、その人は出世の見込みがまったくない、程度の低いビジネスパーソンだと言えます。

つまり、人の上に立つ者が責任をとるということを学ばせるために、家庭においても、上の子に責任を追及すべきなのです。

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なのだからがまんしなさい」という言い方をしてはいけないとする子育てのアドバイスがたくさんあります。

その理由は、生まれながらにして兄や姉だから。

自分で望んでそうなったわけでもないのに、そのことを理由に叱られたり、がまんを強いられたりするのは間違っているというのです。

孔子による中国古典 『論語』にも、「五十にして天命を知る」という有名な言葉があるように、華僑において天命、つまり天から与えられた命令は大きな意味をもちます。

兄(姉)であることは、いろんな理屈を抜きにして天から定められた動かせない確固たる事実。

それをとやかく言うのはナンセンスというもの。

だから、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なのだからがまんしなさい」と言うのは、 間違っていることではないと、華僑は考えます。

クリスマスプレゼントもお年玉も兄弟姉妹で差があってよい

そもそも、10歳と6歳の兄弟がいた場合、長男のほうが4年間分、多く投資されています。教育費も食費も、あらゆるものがそうです。

そうした事実を子どもたちに自覚させることも教育のひとつです。

だから、誕生日やクリスマスプレゼントに差をつけることも大いに結構だと思います。

だってそうでしょう。

ボーナスは、誰に対しても平等に配られるものではありません。業績や勤続年数によって差があったりする。これは社会の常識です。

責任が大きい分、報酬も大きくなる。

これを肌で感じられれば、兄や姉は「もっと多くの報酬をもらうためにも、もっと責任のある役職に出世したい」という意欲のある人間に育つことができます。

弟や妹からしてみても、兄や姉が叱られている姿を見て反省し、大いに学ぶことができます。

ですから、年齢が上がるにつれて責任が伴うということは、早いうちから教育しておくといいと思うのです。

Answer

きょうだい喧嘩では上の子を叱る。上に立つ者の責任と、責任が大きくなるほど報酬も増えるということを教えるチャンスを逃してはいけない。

PROFILE

アジアでビジネスを展開する6社の代表

大城 太

大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーを経て、華僑社会では知らない者はいない言われる大物華僑に師事。 見習いとして厳しい修行を積みながら、日本人唯一の弟子として「門外不出」の成功術を伝授される。現在は国内外6社の代表を務める。ビジネス投資家、不動産投資家、医療法人理事など活躍の場は多岐にわたる。3人の子どもを育てる父親。最新刊に『華僑の大富豪に学ぶずるゆる最強の仕事術』(日経BP社刊)がある。

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