お金持ち教育ではお小遣いは毎月決まった金額をあげるべき?
中国の「お金持ち教育」に学ぶお金に困らない子の育て方
教育
Question お小遣いは毎月決まった金額をあげるべき?
お金の無駄遣いをしない大人に育てるために
お小遣いを毎月子どもにあげていますか?
おそらく「あげている」という方が多いと思います。
しかし、お金1Qの高い華僑たちは、毎月のお小遣いをあげるということはしていません。
なぜならば、毎月定額のお小遣いを子どもに与えると、子どもはお小遣いがもらえるのが「当たり前」だと思うからです。
当然、お金は降って湧いてくるわけではありません。
親が働いて稼いでくるものですよね。
それを意識させるには、無条件に毎月定額のお小遣いをあげるのは避けたほうがいいでしょう。
ではどうしているかというと、私の家もそうですが、子どもたちからの自己申告制にしています。
サッカーをしている子であれば、
「スパイク(サッカーシューズ)が壊れたので買いたい。それには1万円が必要だ」
といった具合です。
ただし、これだけの申告でポンッと1万円を渡すということはありません。
どういったメーカーの、どの型番(モデル)のスパイクがいいのかも聞きます。
さらには、試着をして自分の足に合ったモデルだったか、他のものと比較してそのスパイクがベストだという判断なのかも確認します。
なぜなら子どもは、「チームメイトや友人が持っているからほしい」というような動機で、物をほしがりがちだからです。
言うまでもなく、「他人がもっているから自分もほしい」という動機で買い物をすると、お金の無駄遣いにつながり、往々にして後悔をします。
困ったことに、お金の無駄遣いはクセになり、エスカレートする性質をもっています。
そして、行く末は「買い物依存症」。
ですから、本当に必要なものなのか(所有欲を満たすことが目的ではないか)を、きちんと確認するというわけです。
もうひとつ確認することがあります。
それは、本当にその値段でしか買えないのかということです。
街のスポーツショップでの定価を提示してきたとしても、それが最安値だとは限りません。
ネットショップやオークションサイト、フリーマーケットなど、可能な限りの情報収集をさせて、どこが本当に最安値なのかを検討してもらいます。
その結果、あるネットショップが最安値だったとしましょう。
にもかかわらず、「もしかしたら偽物や中古品では?」と心配し、少しの差ならば、安心な実店舗で購入しなさいと言う方もいるのではないでしょうか。
私なら、ネットショップで買わせます。
そこで偽物や中古品をつかまされてもいいとすら思っています。
なぜならば、そこから大きな経験が得られるからです。
どこで間違ってしまったのかを見極める能力は、経験から身につけるしかありません。
子どもの頃にこうした小さな失敗をしておけば、大人になってから
「骨董品で数百万円も損をしてしまった」
「ボッタクリの中古マンションを購入してしまった」
といった大きな失敗を避けることができるからです。
「年度予算案の提出」をさせる華僑もいる
私の知り合いのとある華僑の一家は、自己申告制の斜め上をいく、「予算案」という考えで子どもにお小遣いを与えています。
年度の始まりに、これからの一年間に必要となるお金を、内訳とともに申告させるのです。
さながら国家予算・会社の資金計画のようなものです。
もちろん年度途中で大きな変化が起きることもありますので、そういったときには臨時国会ならぬ臨時家族会議を開催し、予算の見直しを検討しています。
お小遣いは親からもらうだけの子どもと、予算を組み立てて資金繰りをしていく子ども、お金IQが伸びるのはどちらか、答えは明らかですね。
決まった額のお小遣いはあげるべきではない。小さいうちから、ほんとうに必要なものを自分で選ぶ力、資金繰りをする力を身につける「お金教育」をしよう。
アジアでビジネスを展開する6社の代表
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