華僑のお金持ち教育では夫婦喧嘩を子どもに見せてはいけない?
中国の「お金持ち教育」に学ぶお金に困らない子の育て方
教育
Question 夫婦喧嘩は 子どもに見せてはいけない?
子どもの前ではパートナーのメンツを立てるべき
「それは当然でしょう」と言われそうですが、華僑は夫婦喧嘩を子どもに見せないようにします。
そもそも、非行に走る子どもの大半は親の不仲が原因だというのは、多くの専門家が言及することです。
親が不仲だと教育放棄の状態になりやすいからでしょう。
子どもの教育を両親が押し付け合い、結局どちらも教育を施さないおそれがあるのです。
だから夫婦仲を良好に保つことが子どものためにも大切なのは言うまでもありませんね。
子どもは親を見て育ちます。
両親が子どもの目の前で感情的な喧嘩ばかりをしていると、子どもは思考停止状態に陥ります。
子どもが幼ければ、情緒不安定を引き起こしやすくもなります。
また、華僑が夫婦喧嘩を子どもに見せない理由には、メンツという中華文化圏で重要な価値観も関わってきます。
メンツ、つまり父親や母親としての威厳を崩さないためにも、子どもには夫婦喧嘩を見せないということです。
母親が父親を罵倒している姿を見たら、子どもも父親に反抗してもいいと感じてしまいます。
父親が母親に手をあげている姿を見たら、子どもも母親に手をあげてもいいと感じてしまいます。
そうなると、家庭の秩序は保ちにくくなります。
ですから、万が一、 夫婦喧嘩をするのならば、絶対に子どもに見えないところですべきなのです。
子どもに話し合いへの参加を促すのもアリ
ここで少し考えていただきたいのは、夫婦喧嘩とは何かということです。
相手の立場を尊重することなく罵倒したり、相手を否定したり、有無を言わさず暴力をふるったりするのは、間違いなく夫婦喧嘩です。
しかし、教育方針の違いや金銭関係(たとえば冷蔵庫を買い換えるかどうかなど)の話し合いで、異なる意見をぶつけ合うのは、夫婦喧嘩ではありません。
それにもかかわらず、言い方や言葉遣い、かもし出す雰囲気によって、子どもは「喧嘩をしている」と感じてしまう可能性があります。
それでは、子どもに悪影響を与えてしまいます。
ですから、話し合いでは、相手の意見を尊重しつつ、冷静に意見を伝え合うことが大事。
それと同時に、夫婦喧嘩ではないことを子どもにわかりやすく伝えるというのもひとつの手でしょう。
たとえば、正直に今話し合っていること(議題)を子どもに明示してみてはいかがでしょうか。
そして、場合によっては子どもにも参加を促すのです。
とくに教育方針など、子どもにも関係のあるテーマであれば、子どもの意見も積極的に聞くようにしたいものです。
華僑の多くの家庭では、こうした家族会議に子どもたちも参加します。すでに述べたように、決定権は親にあります。
しかし、どんな意見でもいいから、とにかく発言させることが大切。
そうした家庭での経験が、論理的思考能力や問題解決能力を身につけることにつながっていくからです。
なお、夫婦喧嘩は子どもに貧困や生活苦を連想させ、お金の満足感や達成感の欠如につながります。
その結果、身の丈に合わない投資をしたり、適切なタイミングで損切りができなくなったりと、お金を無駄に減らす大人になってしまう可能性が高まります。
やはり家庭内からなるべく険悪なムードを追い払うことはとても大事なこと。
大きな亀裂が生まれる前に、話し合いで解決する習慣をもちたいですね。
夫婦喧嘩は見せるべきではない。ただし、家庭内の話し合いに子どもを参加させることは、教育上のメリットが大きい。
アジアでビジネスを展開する6社の代表
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