「敏感な子」の悩みを解決!「HSCを理解する」
HSCの特性や、HSCが日常生活と学校生活で感じること、そして安心して、幸せを感じながら成長するために必要なサポートについて紹介します。
発達/発育
HSCは敏感さを活かして素晴らしい人生を送れる!
学校には、HSCと非HSCがいます。
しかし、HSCの子どもは人一倍敏感だからといって、非HSCの子どもと一緒に過ごすことができないかと言えば、そんなことはまったくありません。
私はこれまで人の気質について考察してきましたが、むしろ、敏感ではない人たちの中にも、HSPやHSCと非常に相性のよい人たちがいるということに気づきました。
その代表は、おおらかなタイプ、正義感が強いタイプ、社会貢献思考タイプの人たちです。
このような人たちは、細やかさという点ではHSPやHSCにはかなわない一方で、HSPやHSCが慎重になって行動に移せないことを、いとも簡単にぱっと実行することができます。
それが例え失敗に終わったとしても、敏感な人たちがまたじっくりと考察することで、よりよい方法を編み出していくこともできます。
つまり、HSCと相性のよい非HSCが一緒に物事に取り組むと「最強」なのです。
車の両輪のように、HSCと非HSCのどちらの力も必要なのです。
これは、学級でも、家族でも、会社でも同じことでしょう。
HSCのよさはこれからの世の中でますます求められていくものだと私は確信しています。
例えば、SNSの普及により、いとも簡単に世界に自分の意見を発信できるようになりました。
それは素晴らしいことでもあり恐ろしいことでもあります。
おそらく多くのHSPやHSCは、このことにいち早く気づいたことでしょう。
心を込めて何日も考え調べ物をしてから投稿した自分の一言に対し、わずか数秒で恐ろしいほどのパワーをもつ中傷コメントをつけられることもあります。
物事を深く考えず、人を激しく非難するような投稿を反射的にする人たちもいます。
そんなことが日常茶飯事になり、便利なはずのツールが人の命まで奪うようなことも実際に起きています。
思慮深く、人の気持ちに敏感でささいな変化に気づき、いち早く危険を察知する人や、慎重な言動でモラルを重んじる人たちが求められる時代が来ています。
公認心理師・看護師・保護司。NPO法人千葉こども家庭支援センター理事長。千葉市スクールメディカルアドバイザー。元厚生労働技官(国立病院機構下総精神医療センター閉鎖病棟配属)。杉本景子公認心理師事務所主宰。
精神医療センター時代に重度精神疾患患者の閉鎖病棟や隔離室における治療の看護を通じ、QOL(特に人生における幸福感)について考えるようになる。
医療センター退職後、3人の子育てをしつつ、カウンセラーとして活動。育児書通りではうまくいかない子育てに大きな不安や肩身の狭い思いをしている親が多数いることを実感する。
相談の多くは学校生活に関することであり、子どもたちが安心して力を発揮できる環境づくりが必要だと痛感し、家庭と学校の架け橋となるべくNPO法人を立ち上げ、不登校児童生徒をサポートするフリースクール「ペガサス」を開設。
そんな中、アーロン博士の研究に出会い、HSCとその保護者へのカウンセリングや、教育委員会・学校現場にHSCを広めるための啓発活動などを行うようになる。
自然体でのカウンセリングは安心感を覚えるとクライエントから定評があり、リピート率は90%を超える。
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