東大野球部式“子どものポテンシャルを溜めさせるには?”
30年間の塾での指導、200人の東大生を育成してきた、元東大野球部監督が教える 勉強もスポーツも得意になる育て方とは!?
教育
遺伝と環境。学力の遺伝の影響は55%。どう解釈する?
次に、才能にまつわる「遺伝か環境か」という話に移りましょう。
遺伝学についての研究や学問は古今東西で行われています。
皆さんも専門的な論文を読まなくても、「プロスポーツ選手の親もまたスポーツ選手」というような話を見聞きしているでしょうし、なんとなく遺伝の強さを想像できるかと思います。
それだけに「どうせ・・・・」とあきらめのような気持ちになるかもしれません。
実際、音楽、数学、スポーツの分野では、とくに遺伝の影響が顕著なデータがあります。
では、気になる、学力(テストの点数)についてはどうでしょうか?
行動遺伝学者・安藤寿康氏の研究結果によれば、学力の遺伝の割合は55%、共有環境が17%、非共有環境が29%という数字があり、それが参考になるかもしれません。
このデータは一卵性や二卵性などの双生児を対象としていて、「共有環境」とは双子が同じ両親の下で同じ環境で育てられた環境のことを言います。
いわば、食事などの家庭環境のことです。もうひとつの「非共有環境」とは、習い事が違う、学校のクラスが違う、部活が違うなどの一人ひとり別々の環境のことを示します。
遺伝の影響が大きいようにも思えますが、100%ではありません、環境もまた大きく子どもたちの将来に影響を与えることがわかるはずです。
「どうせ...............」というレッテルは、親こそはがしてもらい、いまからできることを考えてもらいたいところです。
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