ワンオペ育児が辛いと感じているあなたへ

あなたが毎日がんばっていること、それはちゃんと“あなたの子ども”に届いています

しつけ/育児

子育て・教育コラムニスト
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ワンオペ育児が辛いと感じているあなたへ

ワンオペ育児がもたらすデメリットとリスク

心身の健康が損なわれる可能性

「限界かも」と感じていても、時間は止まってくれません...よね(涙)。ごはんの支度に、洗濯に、寝かしつけ...と、それが延々と続く日々。知らず知らずのうちに、心も体も疲れ果ててしまっていることがあります。

わたしもある時、急に涙が止まらなくなったことがありました。理由はよくわからないけれど、「もう無理」って、心がポキッと折れたみたいに。無理して笑っていたけれど、ほんとうはずっと、休みたかったんですよね。

「なんだか最近、何をしても楽しくない」「前みたいに笑えない」。そんなサインが出てきたら、それは心のSOSかもしれません。

夫婦関係・家族関係の悪化

「自分ばっかり頑張ってる気がする」「ちょっとでいいから、代わってほしいだけなのに...」そんな気持ち、心の中にそっとしまい込んでいませんか?でも、話さずに飲み込む日々が続くと、気づかないうちにすれ違いが積み重なっていってしまいます。

わたし自身、ワンオペ続きでヘトヘトだったある日、「ちょっとお願いできない?」とやっとの思いで伝えたら、夫にはあっさり流されてしまって。その瞬間、胸がギュッとなって、「なんでわかってくれないの?」って悔しくて、泣いてしまったことがあります。

「ありがとう」も「おつかれさま」もないまま時間が過ぎていくと、気持ちがだんだん冷えていくんですよね。そのうち、自分の態度もピリピリしてしまって、子どもにやさしくしたくても余裕がなくなってしまう...。あとで「ああ、また八つ当たりしちゃってた」って自己嫌悪。そんな悪循環に、私も何度か陥ってきました。

だからこそ、「あ、今ちょっと頑張りすぎてるかも」と思ったときに、小さくでもガス抜きできる時間や、気持ちを吐き出せる場を意識してつくっていくこと。それが、自分と家族みんなの笑顔を守るためにも、じつはとっても大切なことなのかもしれません。

子どもの情緒や発達への影響

ワンオペで心身ともに余裕がなくなっていくと、つい「はぁ…」とため息をついてしまったこと、ありませんか?

私の場合、子どもがまだ幼かった頃、仕事と家のことでいっぱいいっぱいになっていた時期があって。思わず深いため息をついた瞬間、息子がじっとこちらを見て「ママ、怒ってるの?」と聞いてきたことがあるんですね。

怒っていたわけじゃない。ただ、疲れて、無意識に息を吐いただけ。でも、子どもって、親のちょっとした表情や雰囲気にびっくりするくらい敏感なんですよね。それからは「気をつけよう」と思っているのに、忙しい日々が続くと、またため息が出てしまう。そんな自分に「またやっちゃった…」と落ち込んでしまうこともありました。

でも、こうした親のストレスや不安が、子どもの情緒や発達に影響を与えることは、多くの研究でも示されています。たとえば、国立教育政策研究所の報告(2024年)では、「親の温かさ」や「支援的な関わり」が、子どもの共感や思いやりなど社会的な行動の育ちに深く関わっていると述べられています。子どもが安心して人と関わり、自発的に「助けたい」「優しくしたい」と思える心は、親のまなざしや関わりから育まれていくんですね。

逆に、親が強いストレスを抱えていると、表情がこわばったり、余裕がなくなってしまったり。その“空気”を子どもが敏感に受け取り、心の余白が小さくなってしまうこともあります。

でも、それって“ダメな親”だからじゃなくて、ただキャパが限界なだけなんですよね。だからこそ、「自分、ちょっと疲れてるなあ」って気づいてあげること。それ自体が、子どもにとっても安心につながる大事な第一歩なんだと思います。

……とはいえ、「そんなふうに余裕なんて持てないよ」というのが、きっと今の本音かもしれません。わたしもそうでした。自分のことでいっぱいいっぱいになっているときに、「子どもに優しく」とか「心の余白を大切に」なんて、きれいごとのように聞こえてしまうこともあって。

でも、だからこそ、今この“しんどさ”を少しでも軽くするために、できることからはじめてみませんか?育児のつらさは、「ひとりで抱え込むこと」から生まれることが多い気がします。

辛いワンオペ育児を軽減するためにできること

ワンオペ育児のつらさをやわらげるには、ほんの少しだけ「頼ってみる」ことが大きな力になります。 家庭のかたちや地域の状況は人それぞれだから、正解はひとつじゃありません。でも、「自分だけでどうにかしよう」と思いすぎないこと。それが、最初の一歩になるかもしれません。

ここからは、日常の中で試せる小さな工夫や、頼れるサービスの活用法をいくつかご紹介していきますね。

パートナーとのコミュニケーションを見直す

夫婦の気持ちがなんでこんなにすれ違うんだろう…。そんなふうに悩んでいたとき、ママ友に相談したら、こんなアドバイスをくれたんです。「口で言うより、LINEのほうが伝わることもあるよー」って。半信半疑だったけど、試しに「明日のゴミ出し、お願いできると助かる🥲」ってLINEしてみたんですね。そしたら翌朝、「出しておいたよー」って返信が。……あれ?言えばやってくれるんだ!?って、ちょっと拍子抜けしたくらい(笑)。

そこで気づいたんです。もしかしたら私、「気づいてほしい」と思いすぎて、ちゃんと“お願い”できてなかったのかもって。それからは、ちょっとずつ工夫するようになりました。

たとえば、

・「水曜のゴミ出し、お願いできると助かる」

・「週1回、お風呂掃除担当してもらえたら」

・「食器洗い、土日お願いできないかな?」

みたいに、「何を、どのくらいの頻度でやってほしいか」を、なるべく具体的に伝えるようにしたんですね。最初は「そんなの言わなくてもわかるでしょ」って思ってたけど、言ってみたら案外、すんなりいくこともある。察してほしい気持ちを手放して、伝えることにシフトしてみたら、ちょっとだけ夫婦の関係性や暮らしがラクになってきた気がします。

家事代行・一時保育など外部サービスの活用

「家のことは自分でやらなきゃ」「子どもを預けるのは、なんだか申し訳ない」と、そんなふうに思って、気にはなっていたけれど、実際にはなかなか家事代行などのサービスには踏み出せずにきました。

でも以前、どうしても片付けられなかった部屋を前に、「このままだと、私もちょっと限界かも」と感じて。思いきって家事代行を頼んでみたことがあったんです。たった1時間。自分が何もしなくても家が整っていくのを見ていたら、不思議と気持ちまで整っていき、「あ、こういう時間、私にも必要だったんだな」ってその時実感...。

今回のコラムを書きながら、そのときのことを思い出しました。正直、あれからまた日々に追われて、気づけば「自分のことは後回し」になっていたなと反省しています。

だから、この記事をきっかけに、もう一度思いきって頼ってみようと思いました(笑)!それは“さぼり”じゃなくて、「自分と家族を守る選択」ですからね。

地域の支援制度や子育て支援センターの利用

「身近に頼れる人がいない」「実家も遠くて、誰にも甘えられない」と、そんなふうに感じている方も、多いのではないでしょうか。

私も、結婚を機に引っ越したばかりのころは、近くに知り合いもいなくて。子どもと二人きりの毎日に、心が閉じこもってしまいそうなこともありました。それで、勇気を出して児童館に行ってみたら、同じような気持ちで来ていたママさんと知り合うことができて、「私だけじゃなかったんだな」って、すごくホッとしたのを覚えています。何か特別なことをしなくても、ただ“顔を出せる場所”があるだけで、気持ちが軽くなることもあるんですよね。

地域によっては、こうした【子育てひろば】【児童館】のほかに、一時預かりファミリー・サポート・センター(ファミサポ)など、さまざまな制度が整っていることもあります。

たとえばファミサポは、地域の支え合いで子育てを助け合う仕組みで、保育園の送迎数時間の見守りなどをお願いできます。料金は1時間あたり500〜800円程度というところも多く、登録制で利用しやすい制度です。

また、一時預かりも「急な用事のときだけ」ではなく、「リフレッシュ目的」での利用がOKな自治体も増えてきています。「そんな理由で使っていいのかな…」と迷っていた自分に、「いいんだよ」って言ってあげたいくらい、心のハードルが下がる仕組みです。

さらに、子どもの発達や成長に関する支援が受けられる【児童発達支援センター】などの療育施設も、地域に用意されていることがあります。

「療育って、実はよく知らなくて…」という声も少なくありません。てつなぎの掲示板には、こんな投稿もありました。

「1歳半健診で“発達の遅れ”を指摘されて、初めて“療育”という言葉を知りました。児童発達支援センターは希望者が多くて半年待ち。でも、いざ通い始めたら理学療法士さんがマンツーで関わってくれて、娘が歩けるように。感動の連続でした」(🔗てつなぎ掲示板|“療育って場所があること”

初めて聞く制度って、最初は戸惑ったり、不安だったりするもの。でも、少しずつ知っていくうちに、「こんなふうに頼っていいんだ」と思えるだけでも、気持ちはぐっとラクになります。まずは、住んでいる市区町村のホームページをのぞいてみたり、子育て支援センターや保健師さんに相談してみるのもおすすめです。

自分の時間を意識的に確保する工夫

子どものこと、家のこと、仕事や家事…気づいたら夜になっていて、「今日も自分のことは何もできなかったなあ」なんて日、ありますよね?わたしは、よくあります。というか、ほぼ毎日です(笑)。

でも、ある時ふと思いました。このままずっと“自分”がないままでいたら、どこかで心がぽきっと折れてしまいそうだなって。それからは、ほんの5分でも「これは自分のための時間かも」と思えるひと息を、意識して取るようにしてみました。例えば「こないだ買ったアップルティーの紅茶を入れて飲んでみよう」とか。そうやって、少しでも意識して「いまちょっとひと息つけたな」って思えるだけで、心がすこしだけ軽くなる気がするんですよね。

実際、コクリコラボのアンケート(2023年)でも、約95%のママが「ひとり時間が欲しい」と答えています。でもその一方で、約60%が「十分には取れていない」と感じているそうです。この数字を見ると、「あ、やっぱりみんな同じように感じてるんだな」と思えて、なんだかほっとしてしまう自分がいます。

子どもの笑顔のためにも、まずはママ自身が元気でいられるように。「自分を大事にする時間なんてとれてないよ〜」って日でも、ちょっとだけ自分に優しくしてあげられる瞬間を、持っていけたらいいなと思っています。

ワンオペ育児の悩みを抱える方へのメッセージ

ワンオペ育児のつらさって、目に見えにくいからこそ、誰にも気づかれずに、ひとりで抱え込んでしまいがちですよね。でも、あなたが毎日がんばっていること、それはちゃんと“あなたの子ども”に届いていると思います。

そして、もし「もう無理かも…」と感じたとき、誰かの言葉が、ほんの少しでも心の支えになることもあります。もし、誰かに話したくなったら、「てつなぎ掲示板」ものぞいてみてくださいね。同じような思いを持つ方の投稿にふれて、「あ、わたしだけじゃないんだ」と思えるだけでも、少し気持ちがゆるむかもしれません。わたし自身、掲示板の中でたくさんの投稿を読みながら、「こんなふうに感じている人、他にもいるんだ」と何度も励まされてきました。

言葉にしたことで、ちょっと気持ちが整理できた。誰かの言葉にふれて、すこし安心できた。そんなふうに、ほんの少しでも心がラクになるきっかけになれたらうれしいです。

参考文献

・内閣府「令和5年版 男女共同参画白書」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/index.html

・国立教育政策研究所「幼児期の子どもの生活と発達に関する調査研究報告書」(2024年)
https://www.nier.go.jp/

・コクリコラボ × フジテレビ「ママのひとり時間に関するアンケート」2023年実施
https://cocreco.kodansha.co.jp/

PROFILE

てつなぎ編集部

あずみのこ

小学6年生と中学2年生の子を育てる2児の母。教育や福祉の現場で100人以上の保護者の方と面談し、不登校や発達特性、家庭の悩みに寄り添ってきた経験を元に「専門性」と「生活実感」の両方の視点を大切にしている。「親だって、完璧じゃなくていいし、迷っていい」をコンセプトにコラム連載中。
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