「働く親」の“どうしよう”に全て答えます!「育休中の過ごし方」

1000名以上の現役「はた親(働きながら子育てする親)」のリアルな声から「つまずきポイント」を徹底分析!つまずきの乗り越え方を誰でも再現できるように整理しました。 この本は、根性で両立を「がんばる」のではなく、両立のしんどさを“仕組み化”し、計画や考え方を変えることで軽くする「人生戦略書」です。 復帰前の不安も、家庭内のモヤモヤも、この1冊を武器に、戦略的に解決していきませんか?

妊娠/出産

株式会社With Midwife代表取締役。社会医療法人愛仁会 千船病院 助産師。
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妊娠期・産育休・復職・小1の壁・そしてその先まで。一度知れば20年役立つ、「仕事」と「子育て」の両立大全がここに。ライフステージごとの壁を乗り越え、自分らしいキャリアを築く戦略をお届けします。
岸畑聖月先生の著書『働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書』から一部転載・編集してお届けいたします。

育休は「お休み」? いいえ、「基盤づくり」です!

育休中の過ごし方

「育休中=お休み」・・・そんなイメージもあるかもしれません。 でも実際は、家事・育児・心身の回復と盛りだくさんで、「お休みどころじゃない!」と感じる人がほとんどではないでしょうか。育休は「休暇」ではなく、「これから長く続く育児と仕事の両立生活の基盤をつくる時間」。したがって、育児に慣れる期間だけというわけでもありません。復帰後の自分が少しでも楽になるように、今のうちに「育児と仕事がある暮らしのカタチ」と「心の装備」を整えておきましょう。

育休中の「身体」と「気持ち」のロードマップ

基盤づくりといっても、どんな基盤をつくればいいのでしょうか?

この時期に必要な基盤は、「激しい生活の変化に対応できる少しの余白」と、変化のたびに頻繁に訪れる「取捨選択のための価値観のすり合わせ」です。

だからこそ、どんな変化が起こるのか知っておくと、基盤づくりもスムーズになります。

ここでは「育休中って、どんな1年になるの?」の疑問にお答えして、親と赤ちゃんの最初の1年間の航海マップをざっくりご紹介します。

もちろんすべてのご家庭がこの通りではありませんが、予測を立てておくことで、ちょっとした備えや気持ちの余裕につながります!

0〜1ヶ月(出産〜新生児期)
昼夜逆転(超日リズムといいます)、3時間ごとの授乳でママ・パパの睡眠は細切れに(肌荒れや吐き戻しなどであたふた)。
ママの身体はまだ“産後のけが人”。回復が最優先。
できる家事は親族や民間サービスにお願いして、「まずは生き延びる」を目標に。
2~3ヶ月(首すわり前)
少しずつ起きている時間が延び、表情も豊かに。抱っこもしやすくなります。
少し慣れてきたころに「出口の見えないお世話疲れ」を感じる人も。
家から出るハードルが下がるころ。気分転換の外出をゆっくりと。近場の小旅行もおすすめ。
4~5ヶ月(首すわり完了)
昼夜の区別がつき始め、睡眠がまとまり始める。離乳食が始まる前の安定期。
日中に“自由時間”が取れるようになり、少し気持ちに余裕も。離乳食に備えて。
地域の子育てひろば・交流会デビューもこのころがちょうどよい。離乳食にそなえて、情報やグッズも集めておこう。
6ヶ月(離乳食スタート!)
食に向き合う新ステージへ。便の変化におろおろしたり、拒否反応に心折れたりも・・・。
献立・調理・食べさせ方など、新たな悩みが発生。
肩肘張らず、1日1回だけの離乳食から。新たなステージを楽しんで!
7~8ヶ月(ズリバイ・ハイハイ・好奇心爆発)
自力移動スタート!探索行動が加速し、何でも口に入れてしまう・・・。
動き回ることで目が離せなくなり、食事やトイレもバトルに!
部屋の模様替え・安全対策はこのころが本番。2人がそろう休日を利用して。
9~10ヶ月(夜泣き再来期)
分離不安が始まり、急に夜泣き・後追いが激しくなる子も。
「やっと寝てくれたのに・・・!」「いつになったら楽になるの?」の徒労感も高まりやすい。
夜泣きは成長の証。泣き止ませられないことへの罪悪感より、「今だけ!」と割り切る視点を。特に急成長の前はメンタルリープといって、ご機嫌が悪くなることも。
11ヶ月(伝い歩き・自己主張スタート)
移動スピードアップ、大好きな大人と同じ二足歩行!「やりたい気持ち」が爆発。
毎日が小さな“戦い”。いよいよ、安全を守るための対応やしつけも始まり、「教育」も意識するように。
1歳復職の場合は両立を想定し、生活時間のシミュレーションを始めよう。
12ヶ月(1歳・育休終了目前)
個性がはっきり、食べムラ・睡眠の波も継続中。おしゃべりも得意に・・・!?
「この1年、何してたっけ・・・?」と焦りが出やすい時期。でも目の前の元気なわが子が、確かな家族の成長の証!
職場や保育園と連絡を取り合いながら、生活を調整し“再スタート”の準備を!

赤ちゃんは1年間でこんなに成長します(※個人差が大きく、あくまで目安です)

生まれてからの1年は本当に変化の連続。「ミルクはどうする?」「お出かけはどうする?」「保育園はどうする?」など“選択オバケ”も追いかけてくる。でも、この時期の激しい変化と共に、仕事がある生活を安定させられていれば、この後スムーズにいく確率が高くなるよ!

育休中だからできる、社会とのつながりもある

家と職場以外の外部支援・SOSセーブポイントのつくり方

「赤ちゃんはかわいい。でも、一日誰とも会話していないと、自分が透明人間になったみたい・・・」育休中、そんな孤独感に襲われる人は少なくありません。特にパートナーが多忙だったり、身近に頼れる人がいなかったりすると、誰かと話すことさえ難しくなるものです。「育児の孤独」を感じたときには、社会とのつながり(社会資本)を増やすチャンスでもあります。こんな工夫がおすすめです。

大人と話す日を意識的につくる

週に一度でもいいから、「大人と話す日」を意識的につくってみましょう。

地域の子育て広場、児童館、支援センターなど、赤ちゃん連れOKの場は実はたくさんあります。

最近では、オンライン育児サロンやママ・パパ向けのシェアスペースなども増えています。

今まであまり連絡を取れていなかった、祖父母や友人にこまめに連絡することもおすすめです。

育休中だからこそ生まれる、小刻みな空白時間を、つながりづくりに活かしてみてください。

「人とつながるの、ちょっと疲れる・・・」という人は、まずはXやnoteなどのSNSで「見るだけ」からでもOK。

同じ悩みを抱える人の声に触れるだけでも、孤独は少し和らぎます。

ただし、SNSでの情報収集には注意も必要。次ページの内容も参考にしてください。

地域のつながりでこそ得られる「生きた情報」も

SNSやブログ、口コミ、書籍・・・育児情報はどこにでもあふれていますが、その中には偏った情報や過剰な理想論も多く、「自分、全然できてない・・・」と落ち込んでしまうことも。

そんなときには、こんな基準で情報を集めるのがおすすめです。

1

“制度”と“知見”の情報源を分ける

育児休業制度や保育園申し込み、給付金などの“制度の情報”は、自治体や職場の人事から公式情報を集めましょう。

一方、育児グッズや生活のコツなどの“実践情報”は先輩ママパパや保育士、助産師などの声を頼りにするのが安心です!

2

支援センターや児童館は強い味方

赤ちゃん向けの遊びやイベントがたくさん企画されている児童館。

赤ちゃんを遊ばせるだけでなく、親同士にとってもコミュニケーションの場になります。

さらには、「あそこの保育園が空きそう」「あそこの施設は給湯器あったよ」など保活関連や近所の公園、子連れスポットなど、たくさんの生きた情報が手に入ります!

最近はパパも多く見かけます。

パパもママも遠慮せずに活用してくださいね。

子どもを「預ける」練習をしておこう

育休中は幸せホルモン「オキシトシン」の影響もあり、パパやママと、赤ちゃんとの愛着形成が進みます。

これにより「復職したくない」「子どもと離れたくない」と、出産前とは異なる価値観が芽生えることも。

そんな変化も楽しんでいただきたいと思いつつ、実は一時保育やベビーシッターなどを活用してわが子を預ける練習をすることで、「やっぱり私には○○が大切だった」と、冷静な選択ができるケースも少なくありません。

子どもにとっても信頼できる大人が多いことは、心の発達上大切な「基本的信頼」の獲得につながり、保育園への移行がスムーズになるケースもあります。

育休中に子どもをお願いする「預け先」の選択肢を下記に紹介します。

1

一時保育

一時保育の多くは保育園などが開設しているので、ちょっとした子どもの入園練習にもなります。

ねらっている園が一時保育をしていたらぜひ活用してみてください。

保育士というプロが見てくれることで、家庭では気づかなかった子どもの一面が見られることも。

2

こども誰でも通園制度

2026年度から全国で本格的に実施される「こども誰でも通園制度」は、親の就労にかかわらず、生後6ヶ月から満3歳までの未就学の子どもを、保育施設などへ時間単位で預けられる新しい制度です。

月10時間までと制限はありますが、子どもを預ける練習としては、費用的にも最適な手段となりそうです。

3

ベビーシッター

海外では浸透しつつも、日本ではまだ「ぜいたく」ととらえられがちなベビーシッター。

核家族が増えた今、すぐに子どもを預けられない家庭は約6割、生まれ育った場所と違うところで育てる「アウェイ育児家庭」は約7割となっています。

そんな中、“近くの支援者”になり得るシッターさんは心強い存在。

ぜひ近所のシッターさん数名と出会って、面識をつくっておきましょう。復職後の強力な味方にもなります!

余裕があれば、「ぷちスキルアップ」も
育休中は、“暇”はなくても“空白の15分”が発生することも。「ちょっと余裕が出てきたな・・・」というタイミングで、自分の興味や仕事に関する知識をアップデートするのもおすすめです。在宅で学べるオンライン講座や、ビジネスメディアで情報収集するだけでも十分な“アップデート”です!
ただし、これはあくまで「余力があれば」でOK! 無理して頑張りすぎず、「未来の自分のために、少し準備しておこう」くらいの気持ちで十分だよ。
PROFILE

株式会社With Midwife代表取締役。社会医療法人愛仁会 千船病院 助産師。

岸畑 聖月

14歳での闘病により妊娠・出産ができなくなったことをきっかけに助産師を志し、京都大学大学院医学研究科を修了。助産師として年間2,500件以上のお産を支える、関西最大の産科で働く中で、働きながら不妊治療や子育てをする人の苦悩、産後うつや中絶など、リアルな社会課題に直面し、2019年に株式会社With Midwifeを設立。一般企業にて従業員のライフイベントとキャリア形成に関する悩みを助産師がサポートする支援サービス「THE CARE」を開発・運営し、伊藤忠商事株式会社やロート製薬株式会社など、大企業を中心に導入され話題を呼んでいる。半生を追ったドキュメンタリー『孤育てーいのちを守る助産師たちー』は2022年度のTXN(テレビ東京系列)にてドキュメンタリー優秀賞を受賞。また、こども家庭庁「こどもまんなかフォーラム」有識者、厚生労働省「共育(トモイク)プロジェクト」研修講師、「出産なび」PR有識者なども務める。
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株式会社With Midwife代表取締役。社会医療法人愛仁会 千船病院 助産師。

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