「大手塾から中高一貫」はコスパが悪い……?「小学校受験をするべき家庭とは」

重要なのは「子どもの適性」だけではない。親の経済的・時間的負担、変わる大学受験制度、首都圏で高まる小学校受験・中学受験人気…いま知っておくべき「受験ルート」を詳細に解説。

教育

受験総合研究所代表
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受験は親子で疲弊するものではありません。大学卒業と就職を一つのゴールとするなら、必ずしも中学受験を検討する必要はなく、希望する大学への入学に至る「受験ルート」について親が正しく理解することが求められるでしょう。
本書では、子どもの適性だけでなく、学費や塾代など親の経済的負担、送り迎えや宿題対応等の親の時間的負担という視点で、各「受験ルート」を詳細に解説します。
伊藤 滉一郎の『小中高大受験戦略 子どもが沈まない 親が無理しない』から一部転載・編集してお届けいたします。

小学校受験をするべき家庭とは

学歴志向だけではない、小学校受験が注目される理由

ここまで、幼稚園受験や小学校受験を選ぶ家庭が増えていると述べてきましたが、単なる「早期教育」や「学歴志向」の延長線上のブームとして捉えてしまうのは早計でしょう。

小学校受験とはむしろ、家庭の教育観やライフスタイル、子どもの個性に深く根ざした選択です。

近年の増加の背景には、教育環境の多様化、受験競争の低年齢化、および家庭の価値観の変化など様々なバックボーンがあります。

小学校受験を検討する段階のご家庭でよく聞かれるのが、中学以降の受験を回避できることや、公立教育への不安です。

首都圏では中学受験が過熱しており、遅くとも小4から塾通いが当たり前という状況です。

これに対し、小学校受験を経て一貫校に進学することで、受験競争からの早期解放を図る家庭は少なくありません。

また、学級崩壊やいじめへの対応、教員の質や指導力のばらつき、教育内容の画一性、英語・プログラミング教育の遅れなど様々な理由で公立小学校を回避したいという声も多く聞かれます。

上記で述べたような要素は、小学校受験を検討する家庭であれば一定程度意識する要素ではあるでしょう。

しかし、繰り返しになりますが、小学校受験は家庭の教育観やライフスタイル、子どもの個性に深く根ざした選択ですので、このような理由のみだと、ベストな選択を行うのは難しいでしょう。

そこで重要なことは、入り口は上記のような理由でも構いませんが、そこから教育に対する明確なビジョン、価値観に落とし込むということです。

例えば、中学受験を回避させたい理由をしっかり家庭で話し合い、「知識の詰め込みではなく、思考力や表現力を育てたい」「子どもがのびのびと学べる環境を与えたい」といった価値観です。

なぜなら、小学校受験は保護者が過去に経験してきたような中学受験以降の受験とは全く異なるからです。

なそれは学力さえあれば合格をつかみ取れる類のものではないという点はもちろん、受験するお子さんは4〜5歳ですので、子どもの意志よりも親の意志が大きく影響してしまう点にあります。

家庭内で向き合い方を共有する

教育に対するビジョン、言い換えれば「受験への向き合い方」を家庭内で定めることで、教育方針やどのような学校を目指すかも自ずと見えてくるはずです。

また、小学校受験を経験した保護者の方に話を聞くと、受験期間の中では「なんでこんなにお金を払う必要があるんだっけ?」「そもそもなんで小学校受験をするんだっけ?」などと自問自答するタイミングが多かれ少なかれ誰にでも訪れるといいます。

家族で(少なくとも夫婦で)この問いに同じ見解を持ち、答えを明確にしておくことでブレずに目標に向かって最後まで努力し続けられるようになります。

これは、多くの資本と時間を投資する小学校受験においては何よりも重要です。

言い換えれば、後述するような金銭面、時間等の負担を天秤にかけ、それは公立小学校で問題なく叶う、と決断できるのであれば、それがその家庭にとっての正解となるでしょう。

小学校受験の費用に耐えうるのか

ここまで家庭内での認識合わせについて見てきました。

しかし、やはり小学校受験を検討するにあたってネックとなるのは金銭面です。

受験にかかる費用に加え、当然ですがそこから6年間、ひいては大学までの16年間私立の学費を払い続ける必要があります。

小学校受験費用は、合計で年間200万円程度が目安とされます。

また、幼児教室は1つだけでなく2〜3個程度使い分ける家庭も多く見られます。

加えて、送迎なども含めた時間的な余裕や、仮に夫婦のどちらかが時短勤務をするようなことがあれば、その分の給与所得が下がることも勘案する必要があります。

入学後の学費としては1年間で80万〜150万円程度。

6年間で500万〜1000万円となることに加え、仮に大学付属校で16年間100万円を払い続けるとなると、学費以外の費用も含めると最低でも2000万円以上がかかります。

家庭の所得の伸び幅や実家などの支援も含め、無理のない投資だと確信できるのかどうか、客観的な判断が必要です。

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