子どもの成長は、足で決まる!――「うちの子、集中できない」それ、足のせいかも!?
長年にわたり幼児の発育に寄り添い、「子どもの足測定士」として多くの親子をサポートしてきた著者が、確かな経験にもとづいた〈足を守る知恵〉を一冊にまとめました。
発達/発育
子どもの才能を伸ばす鍵は「足」にありました。運動神経だけでなく、実は集中力や情緒の安定にも深く関わっている足裏のケア。本書は、1日3分でできる簡単なマッサージを通して、子どもの健やかな成長を支える秘訣を公開します。
柴田英俊著『子どもの成長は、足で決まる!』から一部転載・編集してお届けいたします。
1歳児
正しいファーストシューズの選び方
赤ちゃんの足と大人の足は、構造も成長段階もまったく異なります。
そのため、赤ちゃんに靴を履かせた状態でサイズを判断する方法は正しくありません。
ファーストシューズを履きはじめる1~2歳頃の足は、未完成でふにゃふにゃと柔らかい状態なので、サイズに合っていない靴でも履けてしまいます。
そのため、靴を履かせた状態で、靴の上から「きつくなさそうか」「ゆびが当たっていなさそうか」を確認しても、正確な判断ができないのです。
実際、ファーストシューズを履いて間もない年齢でも、すでに足がギュッと縮んでしまっている子は少なくありません。
意外に思われるかもしれませんが、小さすぎる靴ではなく、大きすぎる靴を履いている子どものほうが、足のゆびがぎゅっと縮んでいます。
これは、大きすぎる靴を履くと、靴の中で足の位置が安定せず、前後にずれてしまうためです。
靴が足にフィットしていないために、無意識のうちに靴を足でつかもうとし、足ゆびにギュッと力を入れてしまいます。
その緊張が続くことで、足の筋肉が硬くなり、次第に足の形そのものが変わってしまうのです。
長靴も同様に、靴の中がブカブカしやすい履きものです。
サイズが合っていない状態で長時間履いていると、足ゆびが常に緊張し、縮んだ状態が続いてしまいます。
足型フィッティング法:
家庭内で足型をつくり、その足型と靴のインソールを合わせる。
丁度いいサイズが見つかれば、試し履きをさせる。
子どものかかとと、インソールのかかとを合わせ、足の長さや幅がはみ出していないか、大きすぎないかを確認しましょう。
靴選びの重要なポイント
①つま先が広いこと
幼児の健康な足のゆびは、扇のように自然に広がった形をしています。
ゆびの動きを妨げないよう、つま先に余裕のある形を選びましょう。
②つま先が少し反り上がっていること
歩くときの蹴り出しがスムーズになるよう、つま先は地面と完全に平らではなく、やや上がっている形が理想です。
平らすぎる靴はつまずきやすく、特に歩きはじめたばかりの幼児にとっては重要なポイントになります。
③かかとがしっかりしていること
かかとが傾いている幼児の足は、非常に不安定です。
足をまっすぐに保つために、かかとを包み込み、しっかり固定できる靴を選びましょう。
歩き始めの足を観察してみよう
1歳前後になると、多くの子どもが立ち上がり、少しずつ歩き始めますただ、この時期の足は骨や関節がやわらかく、形も安定していません。
また、1歳児の足には、はっきりとした土踏まずはまだありません。
足裏はふっくらとしていて、全体が平らに見えます。足のゆびも、まだ思うようには使えません。
歩き始めの頃には、よちよち歩きですぐ転んだり、足を大きく開いて歩いたり、つま先が内や外に向きやすかったりするかもしれません。
こうした動きの多くは、体を支える力やバランス感覚が育つにつれて、少しずつ変わっていきます。
ただし、同じ歩き方が長く続いていたり、左右どちらかにばかり体重をかけていたり、いつも同じ足をかばうような様子が見られる場合には、足の使い方に偏りが出ている可能性もあります。
歩き始めの時期は、体の使い方の癖がつきやすい時期でもあるので、こうした点には少し目を向けておきたいところです。
2歳児
足の形の変化に気づきやすい時期
入浴のときや足の爪を切るときに、足ゆびの形をしっかり観察して、変化を見逃さないようにしましょう。
2歳前後になると、歩くことに慣れて行動量がぐっと増えてきます。
走ったり方向を変えたり、段差を昇り降りしたりと、足を使う場面も多くなります。
この頃から、「どんなふうに足を使っているか」が少しずつはっきりしてきます。
同時に、足ゆびの形の変化や使い方の偏りが表れやすい時期でもあります。
足のゆびが曲がってきていないか、ゆびが地面から浮いていないか、かかとの向きに違和感はないか。
たくさん動くようになったからこそ、足の形にも目を向けておきたいところです。
2歳の足はまだ成長途中でケアによって変わりやすい時期ですので、もし当てはまったとしても、適切なケアをしてあげれば改善できます。
運動発達の遅れを感じたら
歩けるようになっているはずなのに、あまり歩きたがらない。
同じ年齢の子と比べて、動きが少ないように感じる。
そんな様子を見ると、発達の遅れを心配してしまうかもしれません。
もちろん運動の発達には個人差がありますが、それと同時に足元の問題が隠れている可能性もあります。
靴が合っていない、足の形に偏りがある、うまく体重を支えられていない。
そうした場合、子どもは歩きたがりません。
無理に歩かせたり、運動量を増やしたりするのではなく、まずは足の形や左右差、靴のサイズや履き方を一度確認してみましょう。
歩く意欲が見られないとき、発達や性格だけで判断せず、足の状態を確認するという選択肢がある。
それを知っているだけでも、見方は変わってきます。
靴や靴下を自分で履けるようになったら
2歳ごろから、靴や靴下を自分で履けるようになる子が増えてきます。
時間はかかると思いますが、自分で履こうとする姿は成長のあらわれでもありますので、ゆったりと見守ってください。
この時期は、正しい履き方について、少しずつ伝えていくタイミングです。
どのくらい運動させる?
2歳ごろになると、歩く・走るといった動きが安定し、外遊びの時間も増えてきます。
体を動かすことが楽しくなり、止まらずに歩き続けたり、あちこち動き回ったりする子も多いでしょう。
この時期の運動量について、ひとつの目安としてよく使われるのが、前述の年齢×1kmという考え方です。
2歳であれば2km程度が、1日の活動量として無理のない距離とされています。
もちろん、これは「必ず歩かなければいけない距離」ではありません。
2歳児の足は、まだ成長途中です。
運動量が急に増えすぎると、かえってよくないでしょう。
「どれだけ歩いたか」よりも、「無理なく動けているか」を見ることが大切です。
適度な運動量で足を正しく使うことが、足の成長につながっていきます。
一般社団法人チャイルドヘルスケア協会代表理事、こどもの発育・発達専門家、こども足測定士。
医師、総合診療科・家庭医療専門医、産業医
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