子どもが夢中になれる時間が「やり抜く子」を作る!
非認知能力を高めるための親の関わり方 非認知能力が、子どもの人生の豊かさ、幸福度を高めていく!
しつけ/育児
やり抜く子は遊びから学び、投げ出す子は習い事から学ぶ。
最近の子どもは、大人以上に忙しい。
教室に通う子の中には、9つもの習い事をしている子もいました。
「英語を身につけさせたい」
「プログラミングを学ぶことも大事」
「ピアノも脳の発育にいいし......」
子どもが将来困らないように、いろいろなスキルを習得させることは大切かもしれません。
そして、たくさんの習い事をすれば、学力などの目に見える認知能力は高まるかもしれません。
しかし、目に見えない非認知能力が置き去りにされてしまうことがあります。
非認知能力が低いと、習い事で学んだ知識や能力を、学校や社会で上手に活かすことができません。
とはいえ、 学力や目に見えるスキルも大切です。
「字が上手い」
「英語が話せる」
「ダンスが踊れる」
など、他の子よりも能力が高い状態を作ることで、学校で褒められたり認められる機会が多くなり、「自分ならできる」という自己効力感が高まります。
「英語は何歳から始めたら良いですか?」
英語の学校を運営しているので、このような相談をよく受けます。
そんな時は決まって、「いつでもいいですよ」と答えます。
子どもがやりたいと思った時が、ベストのタイミングだと。
実際、僕も25歳から英語を本格的に勉強し始めて、5年かかりましたが、その後アメリカの大学院に留学し、現地で大きなトラブルもなく、いろいろなインターンシップを経験して卒業できました。
日本人からはカタカナ英語と笑われましたが、アメリカの子どもたちにはオモシロイ個性として受け入れてもらえました。
伝えたい気持ちがあればカタコトでも伝わるのです。
だから、思います。
やりたい時に学べばいい。
困った時に始めればいい。
子どもの選択肢を広げてあげたいという気持ちはわかりますが、子どもが自分で選んで前向きに取り組まなければ、能力は身につきません。
むしろ、無理やりやらされている状態だと、嫌いになってしまいます。
受験が終わると勉強しなくなる学生が多いのは、大学に行くために仕方なしにやっているから。
自分が決めた好きなことでなければ、身につかないし、続かないのです。だから、習い事はいま子どもがやりたいことを習わせることが大切です。
「やり抜く子」は、習い事もしていますが、友だちとの遊びから、たくさんのことを学んでいます。
「オレ、鬼ごっこの進化版を考えたから、やってみよう!」
「ケンケンだけで学校まで行ってみよう!」
「このビーズでいっしょにアクセサリーを作らない?」
と、少しでもスキマ時間を見つければ、友だちと作戦会議して、いろんな遊びを開発します。
どうやったらもっとおもしろくなるだろうと考えて、みんなと話し合ってやってみる。
時にはケンカをすることも、思っていたようなおもしろい遊びができないこともあるでしょう。
しかし、そんな心と体を動かす没頭体験を通じて、
「考える力」
「協力する力」
「創造する力」
という非認知能力が育まれていきます。
夢中になって取り組める学びの土台ができていくのです。
僕は、3~12歳の子どもにとって、「夢中になれる体験」以上に大切なことはないと考えています。
ツールはなんでもいいのです。
将棋でも、英語でも、ピアノでも、スイミングでも、そして、鬼ごっこでも。
たとえ習い事が多くても、子どもが目を輝かせ、前のめりになって学んでいるのであれば、何も問題はありません。
ただ、いつも疲れた顔をして、やる気がなく、やらされ感で通っている状態であれば、少し習い事を見直してみてはどうでしょうか。
夢中になるためには、ゆとりが大切です。
「誰からも評価されない時間」「自分が思った通りに動ける時間」「何もしなくてもいい時間」です。
そんな時間を、少し増やしてみませんか。
ぼーっとする時間をプレゼントしてあげましょう。
ライフスキルコーチ
<著書>
『やり抜く子と投げ出す子の習慣』(明日香出版社)2021年5月発売
『親も子もラクになる ゆるめる子育て』(明日香出版社)2023年7月発売
<受賞歴>
2013年 ファーストティーコーチ優秀賞を受賞
2016年 創業支援ビジネスプランコンテスト入賞
2017年 NICe全国ビジネスプランコンテスト奨励賞
2018年 アゼリア賞(和歌山で地域を活性化している団体に贈られる賞)
2019年JCI JAPAN TOYP 2019 会頭特別賞
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