モンテッソーリ式!「親自身の自己肯定感」
モンテッソーリ教育に基づく子どもの自立を促す子育てアドバイス!子どもの自己肯定感が上がる声かけ事例、ネガティブな状況をプラスに転じる「プラ転」などすぐに実践できて子育てが楽しくなるアイデア満載!
親子関係
自己肯定感の根底にあるのは、理解。子どもを理解することは愛
子どもへの声かけの話をしているうちに、お母さんの心の中に触れることになってきました。
親自身の自己肯定感
私が今まで1万人のお母さんたちと話をして気づいたことのひとつに、「自分の自己肯定感の低さに悩んでいるお母さんが多い」という点があります。
そして、そんな自分(母親)が、今度は子どもの自己肯定感を下げてしまうのではないだろうかと心配しているのです。
親は、子育ての仕方を知らない!
子育ては、子どもに向いているようで、実は自分自身と向き合う行為でもあります。
ご自身の幼少期の記憶、たとえばお母さんに振り向いてほしかったこと、早くに亡くなったおじいちゃんにほめられて嬉しかったこと......。
さまざまな過去がすべて今のあなたを形作っています。
なかには、負の記憶やトラウマに悩んでいる方もいるかもしれません。
子育てには、皆さんの人生経験や価値観が反映されます。
基本的に、みんな自分が育てられた経験しか知らないので、自分が育てられたようにわが子を育てがちです。
逆に、イヤだったからこそ、真逆の子育てをしてみたいと頑張る方もいます。
ここが、「私の子育ては合っているの?間違っていないのかな?」と悩むポイントになるんです。
子育てで、自分の人生を生き直しましょう!
でも、子育ての主役は、わが子と現在のあなたです。
昔のあなたではありません。
「私はお母さんにこうしてほしかったのに」という思いは、これからやり直せばいいこと。
つらかったり、さびしかったという記憶は、これからの親子関係の築き方次第で上書きできます。
妊娠・出産、子育てって、新たな自分を生き直せる、絶好のチャンスなんですよ!
そのスタート地点として「わが子を正しく理解しているか」を考えてみたいと思います。
私の講座で皆さんに「自分が反抗期だったとき、親にしてもらいたかったことは?」と質問してみました。
回答は
1位 話を聞いてほしかった
2位 信じてほしかった
3位 応援してほしかった
これは、裏返すと「親は、自分の話を聞いてくれないし、信じてくれない。応援してくれない」と子どもが感じているということです。
すなわち、親は子どもを正しく(子どもが望むとおり)理解できていない、という事実を示しているのではないでしょうか。
思春期や反抗期で、子どもとのコミュニケーションに悩む方も多いのですが、根本には子どもへの理解不足が横たわっている気がします。
大きくなって関係がこじれる前に、幼児期から子どもに寄り添い、愛をもって子どもを理解するよう心がけたいですね。
“キヌサヤ方式”で子どもの本音を聞き出そうにしましょう
実は、子どもの本音を聞き出すポイントがあります。
それは親子が同じ部屋にいる状態で、ダイニングでキヌサヤの筋を取りながら、さりげなく子どもの話を聞く“キヌサヤ方式”。
真正面からだとなかなか本音を話しづらくても、横並びで、何かの作業をしながらだと案外本音を話すことができます。
これは心理学でも言われていること。
ポイントは、いかにも「聞き出すぞ」ではなく、「何気なく聞く」。
心では聞きたくてうずうずしているという雰囲気を、1ミリも出さないように。
でも心の中では全力で耳を傾けるようにしましょう。
子「今日、○○ちゃんと学校でけんかしちゃってさー」
親「そうなんだ」
子「なんか、最近感じ悪いんだよね、○○ちゃん」
親「ふーん......」
と、ただ聞く。つい「それ、あなたが悪いんじゃない?」などと言いたくなりますが、ぐっと抑えてあいづちを打ちます。
状況を客観的に把握するために「○○ちゃんは、何て言ったの」など、確認したい点は聞き返してもいいでしょう。
「ただ聞く」は本当に難しいものです。
多くの人が「それは○○すべきだよ」「本当は違うよ」など、子どもにアドバイスしたり、言ったことを否定しがちですが、それでは相手は口を閉ざしてしまいます。
それでも一言伝えておきたい場合は次のことを心がけましょう。
① 少し間を置いてから、伝えましょう
後から「お話を聞いてから、ちょっと考えてみたんだけど、○○という可能性もあるんじゃないかな?」などと伝えてみること。
先ほどのけんかの例なら「もしかしたら、○○ちゃんは、最近イライラするようなことがあって、周りの人についきつくあたっちゃうんじゃないかな?」などです。
その場ですぐ言いたい気持ちもわかりますが、何事もタイミングが大切です。
② 否定する場合は、相手(子ども)主体ではなく、一般的な話にしましょう。
「世の中では~」「そういう場合、多くは~」と、社会の仕組みを教え、情報提供する機会にするのです。
いきなり「あなたが悪い」と言われると、気分を害しますし、傷つき、心を閉ざす子もいます。
「あなたの言ったことが、たまたま○○ちゃんに気に入らないことで、怒っているのかもしれないね。自分は何気ないと思っていることでも、傷ついてしまう人もいるんだ。
相手の気持ちを想像するのって、難しいね」などの声かけをしてみましょう。
□ さりげなく、子どもの話を聞く機会を持とう
□ アドバイスは後で、否定的なことは一般的な話として
親勉チビーズ協会代表
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