「ハマれる子」は一生伸びる!「AIは子育てをどう変える?」
16万人以上の脳画像データを解析してきた脳科学者・瀧靖之先生が、子どもが「好き」を見つけ夢中になれる力を育てる方法を解説。ゲームばかり、飽きっぽいなど親の不安にQ&A形式で答え、子どもが自分らしく豊かな人生を歩む力を伸ばす一冊。
しつけ/育児
無理に勉強させなくても、子どもは「夢中」になることで自然と頭が良くなる?脳科学の知見に基づき、子どもの「好き」を才能に変える親のサポート法を解説。子育ての不安が楽しさに変わる一冊です。
瀧 靖之さん著書『夢中になれる子の脳』から一部転載・編集してお届けいたします。
AIは子育てをどう変える?
AIが本格的に普及してきていますが、教育のあり方も
変わってしまうのではと少し不安もあります。
どんなふうに捉えていけばよいでしょうか?
不安はごもっともです。だからこそ、AIを使ったら 何ができるか考えてみるのもおすすめです! お子さんの好奇心を伸ばしていくツールにもなりますよ。
AI時代で試されること
現代特有のこととして、もう1つ。
AIの存在があたりまえになってきましたね。
まだまだ普及をしはじめた段階と言えますが、インターネットが一気に広まったように、スマホが一気に広まったように、AIもさらに一般的な存在となっていくと思います。
たとえば、算数の問題もChatGPTに聞けば一瞬で答えが出てきます。
計算過程も出てきます。
もちろん算数だけの話ではなく、読書感想文もChatGPTが書いてくれます。
しかも、「小学3年生らしく書いてほしい」とオーダーすれば、小学3年生らしく書いてくれるわけです。
そんなことがあたりまえになったら、教育はどうなってしまうんだ、それ以前に自分の仕事や職業はどうなるんだろう……と心配される方もいるかと思いますが、何でも大事なのは付き合い方です。
現在、さまざまな業界で、生成AIは単に何かを質問するだけでなく、生成AIを使って業務を効率化するなど、多くの用途で活用が始まっています。
もちろん、事実確認などの手順は必ず必要ですが、膨大な量のデータを端的にまとめるなど、人だけでは大変な作業を行ってくれる大事な仕事のパートナーとしての存在になりはじめていると感じます。
テクノロジーの進化は止めようのないものですから、AIが広まったらどうしようではなく、AIを使ったら何ができるだろうか?どのように共存していくか?を考えていくことが大事だと思います。
たとえば、「何も考えずに宿題やレポートをChatGPTで書いて提出」では、読解力も高まりませんし、数学的思考なども身につきません。
それは、「友だちのノートや宿題を写させてもらう」と同じことですよね。
そうではなく、どう活かすかなのです。
現在は大手の塾でもAIを導入していて、塾生に問題を解かせて、苦手分野を割り出すという使い方をしているようです。
「あなたはこの分野が苦手なので、こんな勉強をしましょう」と提案してくれるわけです。
つまり、AIを活かす知識やアイデアさえあれば、今まではできなかった「こんなことできたらいいな」が簡単に実現できるようになる、ということでもあります。
好奇心があれば、新しいことができる
新しいものが出てくるときは、世の中に変化が起きますよね。
それは、チャンスでもあるのです。
今後はさらに、現在のAIよりもはるかに進んだものが出てくるかもしれません。
そのとき、なくなる仕事があっても、新しくできる仕事も必ずあります。
では、新しいものと共存できるか、新しいものを生み出せるか?
その線引きを決めるものは何かというと、好奇心なのです。
現在の一般的な生成AIサービスで言えば、質問の仕方によって、得られる情報の質も大きく変わってきます。
たとえば、「ニンジンを使った料理は?」と質問するよりも、「ニンジンを使った料理で、ニンジンがメインとなるくらいおいしく食べられる料理は?」「ニンジンの栄養素をもっとも効率よくとれる調理法と、レシピは?」「フレンチやイタリアンのプロ料理人がやっている、ニンジンの意外な使い方は?」といったように、より具体的に、角度をつけた質問をすることで、得られる回答の精度も高まります。
このような質問をするときの発想力、視点、角度。これらは、まさに好奇心が原点です。
世の中や自分の関わっていることに興味や疑問を持ち、「こんなことをしたい」「こんなものをつくってみたい」と考えられる子がどんどん活躍していく。
それだけはいつの時代も変わりません。
ですから、親もAIがよいか悪いかという印象や二元論でなく、一緒に勉強をしたり、使い方を考えてみたりする。
そんな時間を持ってみるのもいいかもしれません。
新しいテクノロジーを活かすも殺すも、好奇心次第。
ベースの好奇心が育っている子は、荒波も上手に乗り越えていけます
東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長。医師・医学博士。
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