「ハマれる子」は一生伸びる!「AIは子育てをどう変える?」 

16万人以上の脳画像データを解析してきた脳科学者・瀧靖之先生が、子どもが「好き」を見つけ夢中になれる力を育てる方法を解説。ゲームばかり、飽きっぽいなど親の不安にQ&A形式で答え、子どもが自分らしく豊かな人生を歩む力を伸ばす一冊。

しつけ/育児

東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長。医師・医学博士。
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無理に勉強させなくても、子どもは「夢中」になることで自然と頭が良くなる?脳科学の知見に基づき、子どもの「好き」を才能に変える親のサポート法を解説。子育ての不安が楽しさに変わる一冊です。
瀧 靖之さん著書『夢中になれる子の脳』から一部転載・編集してお届けいたします。

AIは子育てをどう変える?

Q

AIが本格的に普及してきていますが、教育のあり方も
変わってしまうのではと少し不安もあります。
どんなふうに捉えていけばよいでしょうか?

A

不安はごもっともです。だからこそ、AIを使ったら 何ができるか考えてみるのもおすすめです! お子さんの好奇心を伸ばしていくツールにもなりますよ。

AI時代で試されること

現代特有のこととして、もう1つ。

AIの存在があたりまえになってきましたね。

まだまだ普及をしはじめた段階と言えますが、インターネットが一気に広まったように、スマホが一気に広まったように、AIもさらに一般的な存在となっていくと思います。

たとえば、算数の問題もChatGPTに聞けば一瞬で答えが出てきます。

計算過程も出てきます。

もちろん算数だけの話ではなく、読書感想文もChatGPTが書いてくれます。

しかも、「小学3年生らしく書いてほしい」とオーダーすれば、小学3年生らしく書いてくれるわけです。

そんなことがあたりまえになったら、教育はどうなってしまうんだ、それ以前に自分の仕事や職業はどうなるんだろう……と心配される方もいるかと思いますが、何でも大事なのは付き合い方です。

現在、さまざまな業界で、生成AIは単に何かを質問するだけでなく、生成AIを使って業務を効率化するなど、多くの用途で活用が始まっています。

もちろん、事実確認などの手順は必ず必要ですが、膨大な量のデータを端的にまとめるなど、人だけでは大変な作業を行ってくれる大事な仕事のパートナーとしての存在になりはじめていると感じます。

テクノロジーの進化は止めようのないものですから、AIが広まったらどうしようではなく、AIを使ったら何ができるだろうか?どのように共存していくか?を考えていくことが大事だと思います。

たとえば、「何も考えずに宿題やレポートをChatGPTで書いて提出」では、読解力も高まりませんし、数学的思考なども身につきません。

それは、「友だちのノートや宿題を写させてもらう」と同じことですよね。

そうではなく、どう活かすかなのです。

現在は大手の塾でもAIを導入していて、塾生に問題を解かせて、苦手分野を割り出すという使い方をしているようです。

「あなたはこの分野が苦手なので、こんな勉強をしましょう」と提案してくれるわけです。

つまり、AIを活かす知識やアイデアさえあれば、今まではできなかった「こんなことできたらいいな」が簡単に実現できるようになる、ということでもあります。

好奇心があれば、新しいことができる

新しいものが出てくるときは、世の中に変化が起きますよね。

それは、チャンスでもあるのです。

今後はさらに、現在のAIよりもはるかに進んだものが出てくるかもしれません。

そのとき、なくなる仕事があっても、新しくできる仕事も必ずあります。

では、新しいものと共存できるか、新しいものを生み出せるか?

その線引きを決めるものは何かというと、好奇心なのです。

現在の一般的な生成AIサービスで言えば、質問の仕方によって、得られる情報の質も大きく変わってきます。

たとえば、「ニンジンを使った料理は?」と質問するよりも、「ニンジンを使った料理で、ニンジンがメインとなるくらいおいしく食べられる料理は?」「ニンジンの栄養素をもっとも効率よくとれる調理法と、レシピは?」「フレンチやイタリアンのプロ料理人がやっている、ニンジンの意外な使い方は?」といったように、より具体的に、角度をつけた質問をすることで、得られる回答の精度も高まります。

このような質問をするときの発想力、視点、角度。これらは、まさに好奇心が原点です。

世の中や自分の関わっていることに興味や疑問を持ち、「こんなことをしたい」「こんなものをつくってみたい」と考えられる子がどんどん活躍していく。

それだけはいつの時代も変わりません。

ですから、親もAIがよいか悪いかという印象や二元論でなく、一緒に勉強をしたり、使い方を考えてみたりする。

そんな時間を持ってみるのもいいかもしれません。

新しいテクノロジーを活かすも殺すも、好奇心次第。
ベースの好奇心が育っている子は、荒波も上手に乗り越えていけます

PROFILE

東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長。医師・医学博士。

瀧 靖之

1970年生まれ。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。研究室では、脳の発達や加齢、認知機能の変化を、MRIを用いた大規模脳画像解析によって研究している。これまでに読影や解析をした脳MRIデータは16万人以上にのぼる。また、最新の脳研究と自身の子育ての経験をふまえ、科学的な子育てを提唱。書籍や講演、メディアを通して脳と健康に関する知見をわかりやすく発信している。
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東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長。医師・医学博士。

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