おうちの生活習慣でケアレスミスがなくなる――学力の安定には生活習慣も大事

国語 算数 理科 社会。教科別「事例解説」で得点力がみるみるUP!指導歴20年のプロがサポートのコツ、教えます。中学受験以前に大切な勉強のキホン。

教育

オンライン全国個別指導塾「E-School☆」代表
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学力の安定には生活習慣も大事

生活習慣と学力はつながっている

どの親御さんにもできる、そして親御さんにしかできない、大切なサポートがあります。

それが、おうちでの「生活習慣のサポート」です。

たとえば、ケアレスミスの原因の一つ、「物事に集中できない、継続しない」というお子さんの場合。これは、「生活習慣」に問題があることが非常に多いです。具体的には、「睡眠不足」「栄養不足」が関係していると感じています。

生活習慣は土台でありながら、学校や塾では整えることができません。24時間のうち、学校は約7時間、塾は1〜3時間であり、子どもは多くの時間を家庭で過ごします。

学校や塾が生活習慣のアドバイスをお伝えすることはできますが、実行するのはご家庭となってしまいます。

つまり、お子さんの生活習慣を整えることができるのは、お母さま、お父さましかいないのです。

共働きのご家庭が多く、子どもと多くの時間を共有できない親御さんが増えています。

だからこそ、子どもと向き合う時間を決めて、さらに、子どもが自分ひとりでも動きやすい仕組みを整えてあげて、上手にサポートしていく必要があります。

忘れ物と「注意力」の関係 ~ いつもどこか「惜しい」Kくん ~

では、どんなサポートをすればよいのでしょうか?

たとえば、うっかりミスをしてしまう4年生のKくんは、早とちりで落ち着きのない生徒です。

ぱっと問題を見て、ささっと解いて見直しもせずに「できたぁ!」と言います。

やり方は合っているけれど、案の定、筆算をするときに数字を写し間違って不正解になってしまうことがしょっちゅうです。

そんなKくんは、よく忘れ物をします。

筆箱は持ってきたけれど、消しゴムが入っていないなど、どこか細部が「惜しい」という状況です。

Kくんには、学校や塾の前日にご家庭で、持ち物チェックをする習慣をつけてもらいました。

また、授業では、出した答えが本当に合っているかを確認する工程をトレーニングするようにしました。

すると、テストの見直しも自分でできるようになり、ケアレスミスが激減したのです。

お手伝いと「思考力」の関係 ~ すぐに考えることをやめてしまうMちゃん ~ 

また、なぜか答えを出さずに途中で別の問題を解き始めてしまう5年生のMちゃん。

彼女は、問題を解くときに「次は何するの?」と質問をし続けると、最後まで解答に辿り着くのですが、一人で問題を解くと、途中ですぐに別の問題に手をつけてしまいます。

お母さまに状況をお話ししたときに、おっしゃっていたことが印象的でした。

「うちの子は、お手伝いで『買い物したものを冷蔵庫に入れておいてね』と頼んでも、戻ったらそのまま何もしていないことがあります。なぜしないのか聞くと、『入らなかったから』と言われるんです。冷蔵庫を開けてみると、物を寄せれば十分に入るスペースはあるのに......」

Mちゃんは、できない、わからないと思うと、「どうしたらできるだろう?」と考えずに、そこであきらめてしまうのが習慣になっているようでした。

そこで、おうちでは「目的」を意識し、それに向けてどのようにしたらクリアできるのかを日常生活で指導していただくようにしました。

普段から、「どうしたらできるだろう?」ををクセにすることで、勉強にも良い効果が出始めました。Mちゃんが、問題を前にして、一人でじっと考える時間が増えていったのです。

勉強ができるようになるかどうかは、普段の生活習慣とも密接に関わっています。

目の前の問題について自分なりに考えて解決するという点では、勉強も普段の生活も根っこは同じです。

勉強の時間だけ、「ミスしないように」「よく考えるように」と注力するよりは、普段の生活から意識していくことによって、その成果が勉強に現れてくることもあるのです。

PROFILE

オンライン全国個別指導塾「E-School☆」代表

野 英利香

勉強を習慣化するためのオンラインスクールを全国で運営。東京と山形を拠点にオンラインで小学生から高校生まで全国の子どもたちを指導。家庭教師から口コミで評判が広がり塾経営16年目。中高数学・理科の教員免許取得。塾講師としての経験は20年を超え、3000人以上の指導実績がある。日常の勉強の習慣づけ、勉強のやり方から、有名私立中学受験まで幅広くサポート。保護者とも距離が近く、子育ての困り事や声かけの方法などの相談にも応じている。子どもたちのキャリア教育について国立大や高校での講演実績多数。各自の持っている能力を最大限活かせるようにサポート中。教師向けにも教育委員会などを通じて講演実績あり。本書が初めての著書となる。
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