最新の「幸せの研究」でわかった「自分を丸ごと認めてみよう」

自身の子育て体験や16年にも及ぶ研究やフィールドワークからわかった、 子どもの心を豊かに、そして強くしなやかにする親子の習慣を紹介。

しつけ/育児

EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。IPPA(国際ポジティブ心理学協会)会員。
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人の物差しのために頑張らず自分を丸ごと認めてみよう

完璧な人なんていない

「あの子のお母さんは毎日おいしそうなごはんをつくってあげている」

「あのママはお子さんにいつも優しく接している。なのに私は.........」

などと自分を責めてしまっている親御さんは、「人の物差し」に自分を合わせようとして、頑張りすぎているのかもしれません。

「人の物差し」というのは、一般的に「こうあるべき」と考えられていることです。

たとえば、

「母親は毎日家族のためにごはんをつくるべき」

「母親は子どもにいつでも優しく接するべき」

といったようなことです。

その物差しで自分をはかり、できていない自分を責めてしまっているのです。

でも、人には得意なことと不得意なことがありますよね。

料理をつくるのが得意な人がいれば、不得意な人もいる。

また、母親だって人間ですから、強い口調で怒ってしまうときもあります。

完璧な人なんていないのですから、できていないところがあってもOK。

そんな自分を丸ごと認めてあげてください。

子どものことも丸ごと認めよう

また、人の物差しは、子どもたちを比較するために使われるときがあります。

「うちの子は漢字をなかなか覚えない」

「サッカーチームのレギュラーになれない」

といったように、自分の子どものできていないところが目につくときは、人の

物差しで我が子をはかってしまっているときでしょう。

もしかしたら、

「1年生になったら漢字は覚えられるようになるべき」

「サッカーをやるならレギュラーになるべき」

など、一般的な考えにとらわれすぎているのかもしれませんね。

大人に得意、不得意があるように、子どもにも当然得意なことと不得意なことがあります。また、成長のスピードも子どもによってまったく違います。

多くの親御さんとお話しをしていると、「できない」「ダメだ」と思っていたことも知らぬ間にできるようになっていたり、急にできるようになったりと、意外と時間が解決してくれることも多いものです。

だから、周囲のお子さんと我が子を比べて、その優劣に一喜一憂したり、できていないことを心配して焦ったりする必要はまったくないのです。

勇気を出して、人の物差しは捨ててしまいましょう。

そして、できることもできないこともある自分自身と子どもを丸ごと認めてあげてください。

そうすれば自然と、

「毎日家族のために掃除を頑張っている自分」

「お友達と仲よくサッカーの練習を楽しめている子ども」

に目が向き、それぞれのよいところが見えてくるはずですよ。

POINT
自分と周りの親を比べたり、我が子と周りの子どもを比べたりしないように。できない自分も丸ごと認めましょう。

「子育ては思いどおりにいかないもの」1日を頑張りすぎない

時間どおりにできたらラッキーと思おう

「朝はごはんを食べさせなくちゃいけない」

「時間に間に合うように準備させなくちゃいけない」

「夜は決まった時間に寝かせなくちゃいけない」

親御さんたちにはいろいろな「こうしなくちゃいけない」がありますよね。

でも客観的に見ていると、それに縛られすぎて辛くなっているんじゃないかな、と感じます。

生活をするうえで、ある程度のルールを決めておく必要はもちろんありますが、

それを守り続けるのってすごく大変。

なぜなら子育てって、そもそも思いどおりにはいかないからです。

自我が芽生えた子どもは、本当に好奇心旺盛ですよね。

大人が決めたルールなんておかまいなしです。

そんな子どもを時間どおり、毎日のルーティンどおりに行動させようというのはそもそも無理なんです。

そう思って子育てに向き合うと、毎日がすごくラクになります。

時間どおりに予定をこなせたらラッキー。

それぐらいの心構えでいればよいのではないでしょうか。

大切なのはバランス

子育ては毎日続くものです。

1回限りで終わってしまうものだったら、「絶対失敗しないように」という心構えが必要かもしれませんが、そうではないんです。

たとえば、今日寝坊してしまったのだとしたら、明日はもう少し早く起きられるように頑張ったらいいじゃないですか。

夜ごはんをあまり食べてくれなかったら、その次の食事のときはもう少し食べてくれたらいい。

親も子どもも疲れているときがあれば、やりたくない気分のときもありますから。

そのときだけに注目し、1日を頑張りすぎずに、バランスを取りながら臨機応変にできるのがいいんじゃないかなと思います。

大切なのはバランスです。

「こうしなくちゃいけない」にとらわれすぎず、肩の荷をおろして、リラックスして毎日すごしてみてください。

そうすれば必ず、子どももリラックスして心が落ち着いていくはずですよ。

POINT
子育てはうまくいかないものと思って、気楽に臨みましょう。その日できなくても、次の日にできれば◎。
PROFILE

EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。IPPA(国際ポジティブ心理学協会)会員。

前野 マドカ

サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て現職。幸せを広めるワークショップ、コンサルティング、研修活動及びフレームワーク研究・事業展開、執筆活動を行っている。システムデザイン・マネジメント学、幸福学の研究者である前野隆司の妻。二児の母。

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EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。IPPA(国際ポジティブ心理学協会)会員。
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