怒った口調、大きな声はNG!“発達障害の学校での支援”
子どもたちが笑顔でのびのび成長し、将来の自立にむけて「1人でできる力」をぐんぐん伸ばせる!
発達/発育
パニックを起こすには原因があります。
引き金は何だったのか、原因を探りパニックを起こさせない、あるいはパニックが起きても気持ちを切り替えさせる手立てを考えます。
子どもが大声を出して騒いでいるときは、まず、「どうしたの?」と尋ねて、本人の言い分を聞きます。
子どもの目を見て「そうか、うんうん、わかったよ」と相槌を打ちながら、「話してくれてありがとう」と言ってあげると落ち着いてきます。
パニックを起こしたときに厚着をしているときは、冷たい水を飲ませたり、服を1枚脱がせたりして体温の調節をします。
いったんパニックを起こすと、手あたりしだいに物を投げたり、急に飛び出したりすることもあります。
その場合には、まず、周りの子に被害が及ばないようにします。
そして、子どもが物を投げたら「あっ!いたたっ」といかにもあたったふりをしたり、「ケガをしてしまうよ、危ないね」と聞こえるように言うと、注意がこちらに向くので気がそれます。
少し収まってきたら「がまんできて、えらかったね」と話します。
パニックになって奇声を出し始めたときは、静かな部屋に移動させてクールダウンを図ります。
「みんなびっくりするから静かにね」と口に人差し指をあてて「シー」のサインをして、目を見て話します。
落ち着いたら、「○○ちゃん、がまんできて、えらかったね」と褒めます。
繰り返しますが、パニックを起こさせない、パニックが起きたときは「原因を考え、落ち着ける環境」をつくることです。
新しい経験をするときには事前に話をしておく、パニックが起きたらほかの部屋に連れて行く、そこで話をゆっくりと聞く、体温調節をするなど、その場でできることを考えていきます。
特別支援学級教員
その際、学級の中に自閉スペクトラム症、場面緘黙症など、さまざまな発達障害の児童がいたことがきっかけで特別支援を要する児童の教育に関心を持ち、その後、特別支援学校教諭の免許を取得し、特別支援学級を25年以上にわたって担当する。
一貫して、障害をもつ児童、あるいはグレーゾーンの児童の教育、普通学級の児童とのかかわり(交流級)、学級の運営方法、教育のしかた、就職して1人で生きていくための学習・生活支援方法など、実践活動に尽くしてきた。現在は、これまでの長い経験を通して培った知見をもとに、発達障害の子どもをもつ親、あるいは障害のある子どもを指導する後輩教員、支援員に対して、さまざまなアドバイスを行っている。
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