怒った口調、大きな声はNG!“発達障害の学校での支援”

子どもたちが笑顔でのびのび成長し、将来の自立にむけて「1人でできる力」をぐんぐん伸ばせる!

発達/発育

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学校での支援と”魔法の言葉がけ”

怒った口調、大きな声はNG!

    — 「短く、具体的に、静かな場で」伝える

環境づくりを工夫して、不安を理解する!

発達障害の中でも、衝動性(次々と興味・関心が移る、話し出すと止まらない、人の話への割り込みが多いなど)や多動性(じっと座っていられない、カッとなりやすいなど)のある場合は、声や音が聞こえると落ち着かなくなって音のするほうへ行ってしまい、「立ってはいけません、座りなさい」と言うとイライラし、奇声を発してパニックになり、外へ飛び出していってしまうこともあります。

パニックを起こさせないためには学校内に「落ち着いた環境」をつくってあげることが大切です。そのためには以下のような方策が考えられます。

①周りにパーティション(仕切り)を立てて「個別の空間」をつくり、ほかのものが目に入らないようにする

②音のない静かな部屋に移動する

③子どもの好きな歌や曲をかけるなど、ほかのものに興味を移行させる

④注意するときは「大きな声」はNG!やさしい穏やかな声で話しかける

多動性障害の子どもは、初めての体験や場所をとくに不安がります。

また、予定が急に変更になると、これも不安や心配のタネとなり、落ち着きをなくし、パニックになりがちです。

対策としては、行ったことのない場所は事前に写真や動画を見せてその場所のことを知らせ、疑似体験させておくと、新しい場所でもイメージが湧いて安心します。

また、いつもと違うことをするときは、事前に「今日はプールに行く前に、公園で遊ぶよ」と予告します。

カードに順番を書いておいたり、写真や絵を見せて見通しが立つようにしたりしておくといいでしょう。

パニックを起こしたら原因を探り、気持ちを切り替えさせる

パニックを起こすには原因があります。

引き金は何だったのか、原因を探りパニックを起こさせない、あるいはパニックが起きても気持ちを切り替えさせる手立てを考えます。

コミュニケーションができる子どもの場合には?

子どもが大声を出して騒いでいるときは、まず、「どうしたの?」と尋ねて、本人の言い分を聞きます。

子どもの目を見て「そうか、うんうん、わかったよ」と相槌を打ちながら、「話してくれてありがとう」と言ってあげると落ち着いてきます。

体温調節がうまくいかない子どもの場合には?

パニックを起こしたときに厚着をしているときは、冷たい水を飲ませたり、服を1枚脱がせたりして体温の調節をします。

物を投げ始めた場合には?

いったんパニックを起こすと、手あたりしだいに物を投げたり、急に飛び出したりすることもあります。

その場合には、まず、周りの子に被害が及ばないようにします。

そして、子どもが物を投げたら「あっ!いたたっ」といかにもあたったふりをしたり、「ケガをしてしまうよ、危ないね」と聞こえるように言うと、注意がこちらに向くので気がそれます。

少し収まってきたら「がまんできて、えらかったね」と話します。

泣いて奇声を発し始めた場合には?

パニックになって奇声を出し始めたときは、静かな部屋に移動させてクールダウンを図ります。

「みんなびっくりするから静かにね」と口に人差し指をあてて「シー」のサインをして、目を見て話します。

落ち着いたら、「○○ちゃん、がまんできて、えらかったね」と褒めます。

繰り返しますが、パニックを起こさせない、パニックが起きたときは「原因を考え、落ち着ける環境」をつくることです。

新しい経験をするときには事前に話をしておく、パニックが起きたらほかの部屋に連れて行く、そこで話をゆっくりと聞く、体温調節をするなど、その場でできることを考えていきます。

PROFILE

特別支援学級教員

村田 しのぶ

神奈川県綾瀬市、秦野市立小学校の普通学級教諭を15年務める。 その際、学級の中に自閉スペクトラム症、場面緘黙症など、さまざまな発達障害の児童がいたことがきっかけで特別支援を要する児童の教育に関心を持ち、その後、特別支援学校教諭の免許を取得し、特別支援学級を25年以上にわたって担当する。 一貫して、障害をもつ児童、あるいはグレーゾーンの児童の教育、普通学級の児童とのかかわり(交流級)、学級の運営方法、教育のしかた、就職して1人で生きていくための学習・生活支援方法など、実践活動に尽くしてきた。現在は、これまでの長い経験を通して培った知見をもとに、発達障害の子どもをもつ親、あるいは障害のある子どもを指導する後輩教員、支援員に対して、さまざまなアドバイスを行っている。

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