眼科専門医が教える!「スマホ中毒を防ぐ管理のコツ」

【視力が落ちるだけじゃない「スマホアイ」の怖さ】 今日、どれだけスマホの画面を見ていますか? スマホを使いすぎると、目に悪い。 誰もがそう思っているはずです。でも実は、スマホの本当の怖さは別にあります。

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医学博士。眼科専門医。
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スマホ中毒を防ぐ管理のコツ

ペアレンタルコントロールでスクリーンタイムを制限する

私も子どもにスマホを使わせるときは神経を使いますが、今のところ長時間利用に対する心配はあまりしていません。

スマホのアプリを子どもが使い始めて一定時間経つと、私のところへやってきて「見られなくなっちゃった」と申告してくる仕組みになっているからです。

要するに、ペアレンタルコントロールの機能を使って、制限時間になると強制的にアプリの利用が停止されるということです。

こうしておくことで、私の裁量のなかで利用を延長させたり、あるいは「どうしてもう使ってはいけないのか」を話したり、都度対応することができます。

何より子どもとのコミュニケーションの機会にもなるので便利です。

ご存知かもしれませんが、ペアレンタルコントロールは、親が子どものスマホ利用を管理・制限すること。

そのための便利な機能がスマホやアプリには備わっています。

キャリア各社が提供しているフィルタリングサービスや、アップルやグーグル、マイクロソフトといったOSベンダーによるペアレンタルコントロールのアプリなど、選択肢はさまざまです。

これらのメリットは、親が主導権をガッチリと握ったうえで、決定したルールに基づいて自動で管理できることにあります。

スマホの機能を使えば、1日の制限時間が来れば無慈悲にシャットダウンします。

機種やアプリ任せですから感情が入りこむ余地はありません。

中高生になって自分の部屋でスマホを利用したがったときも、姿勢に気をつけるよう注意したうえで、ある程度は認めることができますね(万が一姿勢を守れていなくても、時間は守らざるをえません)。

また、使える時間帯についても、24時間いつでも使える状況は改めておきましょう。

ご存知かもしれませんが、睡眠への影響も考えると、就寝の2時間前ぐらいで区切るのが理想です。

子どもの要求にどこまで応える?

気をつけないといけないのは、スマホの実用性とのバランスです。

たとえば「友達と連絡を取るのにアプリが必要」とか「勉強用のアプリをもっと使いたい」といった要求が出てきたとき。

こうした場合、子どもの話をよく聞いて、判断しなければなりません。

保護者のスマホからお子さんのスマホのアプリやWebサイトなどの管理・制限も行えますから、各種設定の主導権は完全に親にあります。

延長したい場合は、子ども側からリクエストのアクションを起こさなければいけません。

許可や却下の対応が生じるのを面倒くさがる方もいますが、お子さんにスマホを持たせたうえで目を守るには、このやりとりは必要最低限だと考えてください。

むしろ、直接のやり取りや簡単なプレゼンを課すようにすれば、親子のコミュニケーションを持つよい機会にもなります。

また、頻繁にリクエストが来る場合は、制限時間やお子さんの使い方を見直す契機にもなるでしょう。

もう一つ、意外と悩まされている親が多いのは、子どもの「ペアレンタル突破」です。

親が制限を解除するときに入力しているパスワードを見て、勝手に解除したりします。

また、親の誕生日などの単純なパスワードだと、当てずっぽうで試して突破される危険もあるでしょう。

それくらい子どもの欲求は強烈なことがあるのです。

心配であれば、パスワードは子どもの目につかないところで入力するなど、突破を防ぐ工夫が必要です。

ペアレンタルコントロールでは、お子さんがどんなアプリを使っているのかも一目瞭然ですし、心配なサイトへはアクセス自体をストップできます。

目の健康だけでなく、ゲーム依存やお金の使い込み、SNSでのトラブルなどを防ぐためにも、こうしたサービスを活かさない手はありません。

利用時間を自動で記録でき、後から振り返られるのもよい点です。

お子さんの年齢に応じて、都度見直しながら、活用しましょう。

PROFILE

医学博士。眼科専門医。

松岡俊行

1992年京都大学医学部医学科卒。
1996年京都大学大学院医学研究科、2001年10月、ロンドン大学UCL(University College London)客員研究員。 京都大学大学院在学中に「Science」に、ロンドン留学中に「Nature」に論文掲載。
2008年、京都大学大学院医学研究科准教授。
2019年、大阪府吹田市に江坂まつおか眼科を開業。
2021年、医療法人アメミヲヤ設立。
2022年、「近視の撲滅を目指すDr.まつおか」YouTubeチャンネル開設。

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