「実はしなくていい!」しない育児“保湿・肌荒れ”
つい「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と思いがちな子育ての中で、 実は「しなくていいこと」と、その反対に「するならこっちがおすすめ」をまとめました。
健康/病気
しない育児“保湿・肌荒れ”
保湿
今は、多くのママが保湿の重要性を理解し、赤ちゃんの頃からお風呂上がりのスキンケアに精を出しています。
しかし、夏場は「汗や皮脂でうるおいは十分」と思い込み、保湿をおろそかにしていませんか?
エアコンや紫外線、汗の蒸発などで、肌の内部は乾きやすく、外はベタベタ、中はカラカラ。
子どもの肌は大人の半分ぐらいの薄さしかなく、バリア機能も未熟なため、夏こそ肌の水分があっという間に失われてしまいます。
これが「インナードライ」です。
乾燥すると、衣類の繊維が刺激となり、肌荒れの原因に。
さらに、バリア機能が低下し、肌の表面に流れ出た汗が乾燥した肌に再び染み込むことで、炎症=あせもにもつながります。
だから、夏は冬場以上に保湿を意識しましょう。
保湿された健康な肌は、角層の水分が保たれているため汗の影響も受けにくく、あせもの発生が抑えられます。
そして、もしあせもができてしまったら、そのときこそしっかり保湿することが重要です。
これは、他の肌トラブルでも同じ。
ポツポツ、ジュクジュクしている肌を見ると、「何も塗らないほうがいいのでは?」となんとなく思いがちですが、保湿剤、あるいは処方された薬があるならそれを適切に塗ることが、子どもの肌を守ることにつながります。
ちなみに、あせも予防として昔よく使われていた「ベビーパウダー」は、汗腺をふさいでしまい、逆に肌トラブルの原因になるので、あまりおすすめしません。
1年通して、とにかく保湿!
肌トラブルから子どもを守るのはうるおいである
肌荒れ
子育てしているとどこからか耳にする「ステロイドは怖い」という説。
確かに、薬ですから当然、副作用はありますし、“脱ステロイド”派の医師も少数ながら存在します。
しかし、「ステロイドは怖くありません、正しく使いましょう」というのが現在の医学界の定説です。
0歳から1歳までの肌トラブルをまとめて乳児湿疹と呼びますが、この乳児湿疹のケアに欠かせないのが、前項でも言った通り保湿です。
そして、保湿だけではケアしきれない状況になると、皮膚科を受診し、処方されたステロイド剤を使う必要が生じてきます。
ステロイドで一度バシッと強く症状にアプローチし、治まったらやさしい保湿剤に戻す。
このくり返しで肌をいい状態にキープしていきます。
こうして、赤ちゃんの肌荒れを乳児湿疹という生理的現象にとどめ、できるだけきれいな状態の肌で1歳を迎えることが重要です。
きれいな肌には、外的刺激を跳ね返す力があります。
一方、荒れた肌を放置したままだと、花粉や食べ物、皮膚への刺激などをとり込んでしまい、アレルギー発症の原因になりかねません。
ステロイドを処方されたら、医師から言われた用法・用量を守って正しく使いましょう。
「怖いから使いたくない」という人は、医学的なメカニズムもしっかり勉強し、中立的な立場の考えなどもいろいろと聞いたうえで判断してくださいね。
「なんとなく怖い」程度で使わないというのはおすすめしません。
保湿&ケアの目標は
1歳をできるだけきれいな肌で迎えること
助産師
HISAKO
同院での母乳育児支援・育児相談を中心に、大阪市育児支援訪問・妊婦教室を15年にわたり担当。
政府や自治体依頼による講演活動や、日本全国の幼小中高校、大学、各発達段階に合わせた教育現場における出張授業「いのちの授業(性教育授業)」を展開。
毎日更新のブログは子育てバイブルとして1日5万人以上が愛読。
プライベートでは1998年から2020年の間に12児を出産。
2020年沖縄県うるま市に移住、助産院移転。
YouTube『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』を配信中(登録者数約50万人/2023年6月現在)。
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