聴いてくれて話してくれる“会話のコツ”
怒って落ち込むその前に。気持ちがわかればラクになる最上のコミュニケーション
しつけ/育児
子どもが聴いてくれて話してくれる“会話のコツ”
会話のコツ編
子どものぜんぶを認められるのは、親だけです。
あるお父さんがこんなことを言っていました。
「きのうは娘との会話がとてもうまくいったのに、今日は怒らせてしまった・・・・。きのうと何が違っていたんだろう?」
子どもとのコミュニケーション、毎日出たとこ勝負している家庭は多いはずです。
「一体、私の何が悪かったのよ!」
「俺のどこが気に食わないんだよ!!」
叫びたくなる気もち、よーくわかります。
子どもも大人も今日は何だかよい感じ!と思える成功デーを増やすために、会話のコツをお教えしましょう。
子どものよいところ、悪いところ、どちらも認める
「よいところを認める」はわかりやすいですね。
長所はもちろん、友だちにやさしくできた、電車の中で静かにできたなど、子どものよい行いをほめて認めていきます。
では「悪いところを認める」とは何でしょうか?
引っ込み思案、落ち着きがないなどの短所(に思えること)も含めて、我が子の個性としてそのまま認めることです。
たとえば、ごはんをこぼしながら食べる。
これはよいことではありませんね。
でも、こぼしたことも認めるところからスタートします。
これが「悪いところを認める」です。
最初からこぼしたことを責めずに、まずは、自分でごはんを食べられたことに「よく食べたね。がんばったね」と伝えましょう。
「ごはんをこぼさずに食べる」というルールは、そのあとに伝えます。
服を自分で着たら、「今日もよく着られたね。えらいね」と言いましょう。
「そんなのあたり前」と思わないことです。
まずは子どもの行動、言動を、よいことも悪いことも、いったん受け止めてください。
なぜなら「よい、悪い」という区別は親や社会にとってのよいこと、悪いことであり、子どもにとっては、どちらも自分に素直な行動だからです。
最近の子どもは甘やかされている?
「幼稚園や学校で甘やかされているから、家庭では厳しくしたほうがいいのでは?」という質問を受けることがあります。
たしかに現代の教育機関では、モンスターペアレントなどをおそれて、子どもを叱ることは少ないかもしれません。
しかしそのぶん、たくさんほめられているか、認められているか、と考えると正直疑問が残ります。
せめて親だけは、子どもを丸ごと認めましょう。
これが会話のコツの第一歩です。
フリーアナウンサー
「NPO法人親子コミュニケーションラボ」(おやこみゅ)主宰
現在はフリーアナウンサーとして活躍中。フリー転向後はNHKの番組を中心に出演し、2008年3月まで教育テレビの番組『すくすく子育て』でキャスターを務める。
自身の結婚、出産、育児と仕事の両立を経験したことで、子育ての重要性を認識。
「NPO法人親子コミュニケーションラボ」を立ち上げる。
親子ですくすく体操、手遊び歌、言葉遊びなどを通じて、子どものコミュニケーション力をのばす講座などを開き、今までの受講者は2万人以上。
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