聴いてくれて話してくれる“プラスアルファのコツ”
怒って落ち込むその前に。気持ちがわかればラクになる最上のコミュニケーション
しつけ/育児
子どもが聴いてくれて話してくれる“プラスアルファのコツ編”
プラスアルファのコツ
ふだんの会話を見直してみましょう。
ここでは、子どもとの会話がはずむプラスアルファのコツをお教えしましょう。
●目線の高さをあわせる
あたり前のことですが、子どもは大人よりも背が小さいです。
上から見下ろす体勢は、意図しなくても支配的な状況になります。
話すときは、なるべくひざをついたり、中腰になったりして、子どもの目線にあわせましょう。
●同じ方向を向く
向かいあって、目を見て話すのはもちろんですが、たまには子どもと同じ方向を向いてみましょう。
後ろから抱きながら本を読んであげる。
横に並んでテレビを見る。
こんなふうに同じものを見て、同じことについて話すと、安心感が生まれます。
●スキンシップをする
スキンシップはどんどんしましょう。
「わたしは愛されている!」という満足感と同時に、幼いころにスキンシップをすると、やる気や創造力、集中力を司る前頭葉が発達すると言われています。
ある研究では、幼いころに愛されず、虐待され気味に育った犯罪者の前頭葉は小さかったという結果も出ています。
私はいっしょにテレビを見るとき、話をするとき、いつも娘の手を握っています。
娘はもちろん、私も落ち着く大好きな時間です。
●赤ちゃん言葉を使う
勉強熱心なお母さんほど「赤ちゃん言葉は使いません!」と言いますが、この時期限定の素晴らしい言葉なので、ぜひ積極的に使ってください。
赤ちゃんの口は小さく、話せる形になっていません。
子どもはいちばん言いやすい言葉、つまり赤ちゃん言葉で口腔(口の中)を形づくっているのです。
とくに「ん」は、子どもが発音しやすい音だと言われています。
「アンパンマン」が子どもに浸透しやすいのはそのためです。
子どもが「ワンワン!」と言うのを、「犬ね」と返していると、「わたしの言葉は通じてないのかしら?」と不安にさせてしまいます。
お父さんも恥ずかしがらずに、赤ちゃん言葉を使ってみてくださいね!
●家族だけの言葉をつくる
家族にしか伝わらない言葉は、信頼関係を育みます。
たとえば、方言や若者言葉も同じです。
方言は、その地域のつながりを示しますし、若者言葉は、若者だけで通じあうことで連帯感を強めます。
ちなみに娘は私のことを「マミ子」(ママを変換したもの)、夫のことを「パーピーちゃん」(パパを変換したもの)と呼んでいました。
ほかの人に聞かれると恥ずかしいですが、唯一無二の家族であることを感じられる、幸せな瞬間でもありますよ。
●声の出し方を工夫する
赤ちゃんは、高い音しか聞こえないと言われています。
これがお母さんが自然と高音になる理由です。
2歳くらいからは、低めの温かい声で話しましょう。
フリーアナウンサー
「NPO法人親子コミュニケーションラボ」(おやこみゅ)主宰
現在はフリーアナウンサーとして活躍中。フリー転向後はNHKの番組を中心に出演し、2008年3月まで教育テレビの番組『すくすく子育て』でキャスターを務める。
自身の結婚、出産、育児と仕事の両立を経験したことで、子育ての重要性を認識。
「NPO法人親子コミュニケーションラボ」を立ち上げる。
親子ですくすく体操、手遊び歌、言葉遊びなどを通じて、子どものコミュニケーション力をのばす講座などを開き、今までの受講者は2万人以上。
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