コラム

てつなぎ広場

学校行事への困り感に効果的な工夫

多数派とは学び方が異なる LD当事者(Learning Difference)の工夫、学校での配慮を紹介します

更新日:

野口晃菜、田中裕一
野口晃菜:一般社団法人UNIVA理事。田中裕一:前文部科学省特別支援教育調査官/兵庫県立山の学校 学校長。

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LDの子が見つけた 「行事」への取り組みで行った工夫とは? #03

行事

耳栓で苦手な音をカット

【診断名】・広汎性発達障害
困ったこと

● 運動会のピストルの音、演奏会の楽器の音など、行事内の大きな音が耐え難く感じた。


● 映像を視聴すると、内容に入り込みすぎて激しく疲れたり、夜にその夢に出てきたりした。

工夫

① 耳栓をつける


② 音源から遠い位置に座る

成長によって変わる耳栓の使い方

小学校から高校くらいまでは、演奏会や運動会に参加するとき、補聴器センターでつくったオーダーメイドの耳栓を使用していました。

この最後はほかの人に気づかれにくく気軽に使える一方で、耳と耳栓がこすれて出る雑音に疲れてしまい、長時間は使えませんでした。

学校の先生には耳栓を使う許可をもらいましたが、同級生には内緒で使っていました。

演奏会のときは、先生と相談してスピーカーや楽器から遠い位置に自分の席を移動することもありました。

また戦争や健康被害に関するものなど自分が観てつらくなりそうな映像を視聴するときは事前に聞いて欠席していました。

大学院では、オーディオ機器メーカーのノイズキャンセリングイヤホンを使い始めました。

イヤホンを使うと雑音がカットされて大きな音が鳴る環境でもその場にいられますが、一緒にいる人の話し声など必要な音も聞き取りにくくなるため、時と場合に応じてつけたり外したりしています。

苦手な音の刺激を避けるための耳栓やイヤホンって、本当にいろいろな種類があるけど、自分に合ったものを選ぶってとっても大事。さらに、TPOに合わせて、自分でイヤホンを使うときと、そうでないときを考えて使い分けるって、スマートだよね。

「LDの子が見つけたこんな勉強法: 「学び方」はひとつじゃない!」

著者名
野口晃菜 田中裕一
出版社
 合同出版

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