“「自己肯定力」をはぐくむ”伸びようとする芽を摘んでいませんか?
大人から見ると「なぜそんなことするの?」と思うような子どもの行動にも、その子なりの意味があります。止めるのはちょっと待って。何かに熱中している自分を親に受け入れてもらえることが、子どもの自己肯定感につながります。
教育
準備する力や段取る力を身につけさせて
工作に必要なのは生活の中で得ていくカ
園の工作の時間に、用意されたたくさんのものから「必要な材料や道具を、自分で用意してくださ~い!」と声をかけます。
すると、さっと必要なものをそろえられる子がいる中、いつまでもボーッとしている子がいます。
キョロキョロしながら、お友だちのまねをする子もいます。
材料を取りに行ったのはいいけれど、何を作るか自分で考えられない子もいます。
このような子どもたちを見ると、工作以前に生活の中ではぐくまれる力、「話を聞く」「その話から、自分のすべきことがわかる」「必要なものの用意ができる」ということが、いかに大切かを感じます。
工作は、総合的な力がものをいう活動。
テーマ、材料にそって、自分のアイディアをどのような作品にしていくのか?
その工程を考え、必要なものを見きわめ、途中で修正しながら、完成まで1人で作業を進めなければなりません。
そこには、順序よく進める力、進めていくうちに起きる失敗を乗り越え、自分のアイディアを盛り込みながら、投げ出さずに続ける力が必要です。
自分でやってみる、が大事
ママの中には、上手な絵を描くことや素敵な工作作品ができることをゴールだと考える方もいることでしょう。
練習すればできるようになると考え、たくさんの課題をこなすことに重きをおくママもいらっしゃるでしょう。
実は、子どもが絵画や工作をする時に必要なのは“自分で生活している”という「実感」です。
日々の生活の中で、準備をする力、段取る力を身につけておくことが必要。
さらに製作の過程で、自分がこれまでに体験した「きれい!」「すごい!」「こうしたい!」が注がれると、作品に勢いやその子のオリジナリティが表現されるのです。
「片づけはしなくていいから、お絵かきをいっぱいしてね」
「材料はそろえてあるから、工作を作ってみて」
では、順番が違うと思います。
日常生活を自分で支える意識を少しでも子どもに持たせ、工作でも準備や片づけも含めて自分でやってみる経験を蓄える。
こういう一見、地道だけれど、子どもが“自分で生活している”“自分が体験した"実感を持つことが、工作の創作には必要だと思うのです。
「子ども扱い」はやめる。頭ごなしの注意は控えて
年長さんは自我が芽生え始める年齢
年長さんになると、幼稚園や保育園でも最高学年ということで、子どもたちは自然とキリッとします。
これまで憧れて見上げていたお兄さんお姉さんと同じ扱いを受けることに胸をおどらせ、年下の子のお世話をしたり、模範的な姿勢を見せるような責任ある態度になっていきます。
この頃から気をつけたいのが、思春期にも似た自己主張や自我が芽生え、ママへの批判的な言動が増えること。
早熟なタイプの子ども、特に女の子に多い傾向があります。
「ママがそう言ったからやったのに、うまくいかないよ!」
「ママのせいで、失敗した」
「ママだって忘れちゃうくせに、なんで僕ばっかりしかられるの?」
といった言葉を聞いて、つい昨日まで「ママ。ママ」と素直に頼って甘えてくれていたはずなのに、と驚かれることでしょう。
これは、自分のことを客観的に見られるようになり、「できないこと」へのいら立ちや、ママの理想に自分が届いていないことを感じて、メンタルが不安定になっているためです。
言い方を変えるだけで解決することも
「子ども扱い」をやめて、「1人の独立した人」のように対応をすることで、解決する場合が多いものです。
例えば、新入社員さんへ言葉をかけるように。
ゲームなどやめてほしいことがある場合には、「ママはこう思うのだけど、どうかしら?意見を聞かせて」と問いかける。
忘れものをしそうな時には、「ママも忘れちゃうから、ここに出しておくのはどうかな?」など、配慮ある言葉に変えるだけで、子どもの態度が穏やかになるはずです。こちらに非があれば、「さっき言ったことは、間違っていたわ。ごめんなさい」と親でも素直に謝ることが大切です。
ママと娘が女同士のバトルになりそうな空気の時には、パパにうまく間に立っていただきたいなと思います。
まだ5歳の子どもに、そんな配慮が必要になっているなんて、思いもよらないかもしれません。
娘を溺愛しているパパに対して、自分の意志を通すために娘が上手に甘える場面を見ることもあります。
親に対して批判的な言動がふえたり、自己主張をうまく通そうとしたりするのは、文字が読めるようになることと同じように、成長の証の1つです。
「花まる子育てカレッジ」ディレクター
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