食のプロが伝える!「本物を選ぶ力」
いつも買ってる商品、ちゃんと裏の成分表を見てますか?隠れ添加物が実は入っているかもしれません。口にするものは、原材料を必ず見て「本物」を見極めよう!カンタンで体に良いレシピ43品。
食事
原材料を見ずに商品を買うでない!
買う前の“テクトレ”を習慣にしよう
先ほど「本物を選ぶ力」が必要だと言いましたが、その力をつけるために、「テクトレ」をする習慣をつけてほしいと思います。
テクトレとは、商品をかごに入れる前に、手首をくるりと裏返して食品表示ラベルをチェックする手首のトレーニングのことです。
ラベルの具体的な見方は右ページで詳しく説明をしますね。
テクトレのコツとしてお伝えしているのは、原材料名に「田舎のおばあちゃんの家の台所にあるものか」で判断するということです。
カタカナや英語の多いものや、名前を見て想像がつかないような成分は、昔ながらの伝統製法では使われないので、想像のつくシンプルな原材料を選ぶようにしましょう。
また、詳しい情報を知るために、ラベルだけではなく製造元の情報をHPで調べるのもおすすめです。
イライラは白砂糖のせい?
白い砂糖と茶色の砂糖、どちらを選びますか?
一般的に、私たちがよく目にする上白糖やグラニュー糖などの白砂糖には、高度な精製の過程でミネラルやビタミンなどの大切な栄養素が取り除かれています。
白砂糖を過剰に摂取すると血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌され、低血糖を起こしやすくなります。また、アドレナリンが放出され、興奮時に発生する神経伝達が活発になり思考力が減退し、集中力の低下やイライラを引き起こす原因になるとも言われています。
さらに、胃腸の働きが鈍くなる糖反射を起こし、便秘の原因とも。
そのため、原料に過度な加工を加えない、天然のミネラル成分を含んでいる茶色い砂糖(粗糖)がおすすめです。
粗糖は栄養価も高く、血糖値の上昇もゆるやかで、胃腸への負担が少ないのも特徴です。
おすすめなのは、黒糖やきび砂糖、てんさい糖、アガベシロップやはちみつ、メープルシロップなどで、いろいろな料理に使いやすい甘味料です。
茶色くお化粧されてる砂糖もある
ミネラルを含む砂糖は、いずれも茶色い色をしていますが、実は精製された砂糖の中にも、カラメル色素などで色をつけたものもあります。
例えば、三温糖はサトウキビから上白糖を精製し、残った液糖をさらに煮詰めて作られたものです。
白砂糖と同類なため、ミネラルは含まれていません。
このほか、きび砂糖やてんさい糖の中にも、精製されてミネラルが除かれたものもあります。原材料だけではなくテクトレすることも大切です。
さらに、原料に遺伝子組み換えのものや農薬の心配の可能性もあるため、原料は国産で、遺伝子組み換えではないものを選びましょう。
ありボスのよく使うアガベシロップ
もうひとつおすすめしたいものが、砂糖の代用となる天然甘味料です。
普段から私がよく使っているものは、アガベシロップやココナッツシュガー、メープルシロップなどです。
これらは血糖値の上昇度を示すGI値が低いのが特徴です。
GI値とは、食べ物が体内で糖に変わるスピードを示す指標です。
数値が低いほど、血糖値を下げるインスリンの分泌が安定しやすくなり、血糖値の急激な変動を抑えることができます。
アガベシロップは、メキシコを中心に生息しているアガベの葉を切り落とした後に残る株からできた甘味料です。
GI値は商品によって違いはありますが、上白糖のGI値は109以上、黒糖は99、てんさい糖は65の数値に対し、アガベシロップのGI値は10~20です。
また、ココナッツシュガーも30~50と低めです。
こうした天然の甘味料はGI値が低く、和洋中の料理や、スイーツにも使いやすいためおすすめです。
ありボス。IBLPホールディングス取締役会長。
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