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プレゼンアドバイザーが教える!「プレゼンの組み立てを知る」

自分の思いを言語化できるようになる、「話す力」を伸ばすヒント プレゼンアドバイザーが教える勉強で身につかない「イイタイコト」を伝える力の育て方 家庭で出来る「話す力」を育てるメソッドを紹介!

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竹内 明日香
プレゼンアドバイザー、一般社団法人アルバ・エデュ代表理事、TOPPANホールディングス株式会社社外取締役、フューチャー株式会社社外取締役、NRS株式会社社外取締役。

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プレゼンアドバイザーが教える!プレゼンの組み立てを知る 自分だけの「イイタイコト」を見つけよう

プレゼンに必要な3つの力

ここからは、お子さんが「思い(=「イイタイコト」)を伝えられるよう、学校の授業や日々の宿題、夏休み・冬休みなどの課題に取り組む時を想定して、「イイタイコト」を見つけるための実践的な方法をお伝えしていきます。

私は「話す力」の授業で、子どもたちにプレゼンに必要な3つの力を伝えています。

それは「考える力」「伝える力」「見せる力」です。

これら3つの力の関係は、まずは「考える力」を土台とし、その上に「伝える力」、そして「見せる力」を積み上げるピラミッドのような形で成り立っていると教えています。

本章では、自分の「イイタイコト」を見つけ、プレゼンの組み立てを知ることで、「話す力」を一歩進められることをお伝えしていきたいと思います。

相手が100人でも1人でも「イイタイコト」は変わらない

「話す力」をつけるためには、「イイタイコト」を探すことも同じくらい大切です。

意外に思われるかもしれませんが、実は「ひとり言」も、立派な「イイタイコト」なのです。

「ひとり言」は、頭にぼんやり浮かんだことをくっきりとした思考へと変化させる、思いを言語化するための立派な第一歩です。

ひとり言も、それを誰かが拾い上げれば言葉のキャッチボールが始まり、それを繰り返し、互いに言葉を受け止め合えば対話になっていきます。

ひとり言から生まれた「イイタイコト」が、誰かと共有され、相手の心に届く。その聞き手が増えていくにつれ、議論(話し合い)、スピーチ、プレゼンへと、舞台は変わりますが、「イイタイコト」が相手の共感につながり、考え方や行動に変化が見られたら大成功です。

もちろん、聞き手の人数や目的に応じて、話し方に工夫は必要ですが、「イイタイコト」自体を変える必要はありません。

ここで大人が忘れてならないのは、お子さんが「イイタイコト」を伝えられた時、たとえそれがひとり言や小さな声であったとしても、初めはとても勇気が必要だったということです。

そのため、周りの大人たちが「イイタイコト」を言ってもいいんだよ、という雰囲気(※1心理的安全性)を常に保って、お子さんの言葉をきちんと受け止めていくことが大切です。

特に学校のような集団の中では、子どもたちがそうした心理的安全性を感じられる環境であることを大前提にして、対話や話し合い、プレゼンの中で「イイタイコト」を伝える舞台のステップアップを図っています。

最初は聞き手が1人でも、自分の「イイタイコト」が相手に伝わり、働きかけることができた、という充実感や自信を得られれば、それは、私が子どもたちに最も身につけてほしいと考えている「自己効力感」の体得にもつながっていきます。

※1 心理的安全性とは、組織や集団の中で、自分の意見や気持ちを安心して表現できる状態のこと。

PROFILE

プレゼンアドバイザー、一般社団法人アルバ・エデュ代表理事、TOPPANホールディングス株式会社社外取締役、フューチャー株式会社社外取締役、NRS株式会社社外取締役。

竹内明日香

一般社団法人アルバ・エデュ代表理事。TOPPANホールディングス㈱等3社の社外取締役。日本興業銀行で国際営業や審査等に従事後、2014年、子どもの「話す力」の向上を目指すアルバ・エデュを設立。研修や講演、アプリの紹介を通じて公教育に「話す」教育の浸透を図っている。13の自治体で60000人が受講。公立小元PTA会長。二男一女の母。著書に『思いを伝える「話す力」』(Z会)『話す力で未来をつくる』(WAVE出版)ほか。

「話す力で未来をつくる ~プレゼンアドバイザーが伝える 子どもの思考力 判断力 表現力を伸ばすチャレンジ~」

著者名
竹内 明日香
出版社
 WAVE出版

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