大人とはぜんぜん違う!10歳までの知性の育ち方
発売即重版となった前作モンテッソーリ第2弾!
教育
まずは10歳までの知性の育ち方を知ろう
いちばんのベースになるのは、「3歳まで」と「3歳から」。
幼児期の子どもの成長を大きく次の2つに分けて考えます。
【0~3歳】自分の体を自由に動かせるようになるためのトレーニング期間。体を動かすことで五感を使い、いろいろなことを感じていく時期。
【3~6歳】体を動かし、五感で感じたことを「言語」「数」「文化」などの知性につなげ、自分のまわりの世界を少しずつ広げていく時期。この本では、10歳までこの特性が続くと考えます。
「0~3歳まで」というのは、たとえば、寝返りすらできなかった赤ちゃんが自分でごはんを食べ、トイレに行けるようになる時期。
自分の体を思い通りに動かせるようになるために、体を動かすためのトレーニングをしている時期とも言えます。
そのために、子どもたちは日々の筋トレを頑張ります。
体を自在に動かせるからこそ、「自分で自分を満たす」ことができるようになります。
ここで大事なのは、「一人でトイレに行けるかどうか」の「できる・できない」ではなく、「自分の体を自在に動かすことができるようになった」という「成長」です。
そして、体を動かすということは「五感を使う」ということ。
「見て」「聞いて」「触って」「かいで」「味わって」、子どもは自分のまわりの世界を知っていきます。
0~3歳までは、そんなふうに体を使い、五感で感じたことを「自分にとって大事な箱」の中にどんどんため込んでいきます。
3歳ごろになって自分の体が自由に動かせるようになると、子どもは「体の動きを洗練させていく」という次のステップへ進んでいきます。
同時に、それまでため込んできた五感で感じ、そこから得たりしたことの整理や分類、そしてそこからの興味の広がりに力を注ぐようになります。
それらはモンテッソーリ教育の「言語」「算数」「文化教育」と呼ばれる敏感期の活動(一般的には「知育」と呼ばれるもの)につながっていきます。
たとえば、ハサミを使う活動は、最初はハサミをにぎることから始まり、まっすぐ切ったり、丸く切ったり、ジグザグに切ったりと、だんだん自由自在に切れるようになるのが3歳くらいまで。
そして、だんだんと「この折り紙を4つに折って切る。広げてみたら、どんな形になるだろう?」「こんな形かな?それとも?」などと考えながら切れるようになります。
細やかに切ることができるようになるのは、体の動きが洗練されていくため。そして「これは......?」と不思議に思うようになるのは、経験したことが知性としてつながっていくから。体の動きと知性は同時に育っていきます。
体の動きの獲得と知性の発達、この2つをまとめて「子どもは体を使って大きくなる」と言うことができます。
まず、体を使って五感で「体感」する。
その経験が十分にあって初めて、子どもはより知的な活動に進んでいけるようになります。
モンテッソーリ教育では6歳までという分け方をしていますが、こういう時期は個人差があり、およそ100歳くらいまで続いていきます。
幼稚園では、小学校では・・・・・・などと年齢で分けたくなりますが、ご家庭で子どもの育ちを見るなら、3歳までと3歳から。
そして、親御さんのサポートが効果を発揮しやすいのは10歳まで。
親子だからこそ学齢期や6歳までになどの情報に惑わされず、ロングスパンでとらえることで、よりスムーズにかかわっていくことが可能になります。
モンテッソーリ・ホームレッスン代表。
出版社の編集者として子育てをする中で、モンテッソーリ教育に出合う。「知ることで、育児はぐっと楽になる」をモットーに、理屈ではなく「親が365日おうちで使える」モンテッソーリを提唱している。
講演・講座は常時満席。キャリア・子育て、自分の生き方などの転換期となる子育て世代に対し、すべての悩みを不安からでなく、「自分が本当にしたいこと」からできるようになる講座やワークを提唱。
そのわかりやすさと変化には、モンテッソーリの先生も通うほど定評がある。
趣味は学ぶこと(年間200時間以上)、読書(年間1000冊)、ものづくり。夢は子育てをきっかけに、親子で自分らしく生きる世界を当たり前にすること。
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