常識を覆して日本の教育を牽引してきた工藤勇一先生が伝える!「日本の教育の課題」
【教育で一番大切なことは何か、子どものために絶対に知っておいてください。】新しい価値観へアップデート!これからの社会で目指すべき子どもが伸びる教育!
教育
日本の教育の抱える大きな課題
社会に根付いた慣習のうち、批判的に捉えられる機会がなかったものを「常識」と言います。
しかし、「常識」は必ずしも「正解」とは限りません。
教育の最上位目標の基点に教育界の「常識」を見直してみると、多くの課題が潜んでいることに気づきます。
教員に必要なものは指導力ではなく自律を促すコーチングカ
「教員頼み」は主体性と当事者意識を奪っている
いかにわかりやすい授業をし、いかにクラスをまとめられるか。
教員育成ではこうしたことが目標にされ、それはそのまま「いい先生」の指標にもなっています。
しかし、こうした「教員頼み」の発想になっていること自体、日本の教育が受け身になっていることを象徴しています。
先生に、我が子のための細やかな指導や、トラブルの完璧な仲介を求めていませんか。
先生がすべきことは、細かい指示を出さずに子どもが自分に合ったペースと学び方を見つける手助けや、トラブルが発生したら子どもたち自身で解決するよう促すこと。
こうした子どもの自律を促す仕組みやコーチング技術が大切です。
これは家庭でもまったく同じことがいえます。日本の教育界で起きていることを一言で表現すれば「サービス過剰」です。
過剰なサービスを受け続けると人は慣れます。
自己解決することも感謝の気持ちも忘れ、いずれサービスの量や質に不満を言うでしょう。
そして最終的に起こるのは、「こうなったのは先生(親)のせいだ」とうまくいかないことを人のせいにすること。
このことが日本中の学校で起きています。
日本の学校では教員不足が大問題になっていますが、その根本原因は過剰なサービスの提供に教員が疲弊しきっていることです。
それが子どものためになっていれば救いはありますが、実際には事態を悪化させるだけで、誰も得をしていないという悲しいことが起きています。
\お答えしましょう!/
教員のサービス過剰が生徒の主体性と当事者意識を奪っています。
サービス過剰…やりすぎな教育。教員への負担に加え、子どもの自律に必要な資質やスキルの習得機会も奪ってしまう。
元横浜創英中学・高等学校長
山形県公立中学校教員、東京都公立中学校教員、東京都教育委員会、目黒区教育委員会、新宿区教育委員会教育指導課長等を経て、2014年から2020年3月まで千代田区立麹町中学校長を務め、宿題廃止・定期テスト廃止・固定担任制廃止等の教育改革を行い、教育関係者やメディアの間で話題となった。
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