発育・発達お悩みQ&A 外出デビューは?頭の形は?

「病気ではないけれど…」と、ママやパパから寄せられる、0歳から就学後の子どもに関する、かつ行くや発達の悩みに回答します。

健康/病気

たけつな小児科クリニック院長。小児科専門医、小児科指導医、地域総合小児医療認定医。
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発育・発達のお悩みQ&A 外出デビューは? 頭の形は?

Q

まだ4か月ですが、公園への散歩や外出はしてもいい?

A

生後4か月頃からは外出OK!

生後3か月未満の赤ちゃんは、お母さんの免疫でウイルスの感染を防げるため、基本的にインフルエンザなどお母さんがかかる感染症以外はかかることがありません。

しかし、保育園などに通う子どもとの接触などで感染症をもらうリスクは上昇します。

そのため、3か月未満の赤ちゃんは極力自宅で過ごすようにしましょう。

生後4か月頃からは、赤ちゃん自身の免疫ができ始めます。

発熱してもすぐに入院する必要はなく、公園の散歩や買い物など無理のない範囲での外出は問題ありません。

しかし、まだ首が座っていない赤ちゃんがベビーカーに乗ると、振動で首に負担がかかる可能性があります。

ベビーカーで出かけるときは、完全に首が座っていることを確認してからにしましょう。

Q

生後8か月でお座りができないのは遅い?

A

つかまり立ちができそうな状況であれば経過をみても大丈夫です。

生後7〜8か月の赤ちゃんの発育は個人差が大きく、できること、できないことを全体的に見ていくことが大切です。つかまり立ちができそうなのであれば、足の筋肉や股関節の異常はないと考えてよいでしょう。

お座りができない原因として、赤ちゃんは頭の重さの占める割合が大きいため、バランスをとりにくいこと、体幹がまだしっかりしていないことが考えられます。

体幹を強くする方法を1つご紹介します。家族の膝に赤ちゃんを前向きに座らせたら、ご家族の胸と赤ちゃんの背中をくっつけないようにして腰を支えます。

すると赤ちゃん自身がバランスをとろうとします。この練習を繰り返すことで、自然とお座りができるようになるでしょう。

Q

家族以外が抱っこをすると泣き止みません!

A

人見知りが始まったのでしょう。問題ありません。

赤ちゃんの人見知りは、個人差がありますが、生後6か月頃から始まります。

小児科医が赤ちゃんの人見知りが始まったことを確認するのは、7か月健診の頃です。

それまで毎月の予防接種では、注射をするまでいつもニコニコだった子が、突然診察室の椅子に座った途端、泣き出すようになります。

人見知りは、赤ちゃんが目の前の人間を自分の味方(家族)かそうでないかを見分けている状況で、赤ちゃんの発達には必要な反応です。

家族であっても赤ちゃんとあまり接する機会のない人には、人見知りが起こることもあります。

そんなときは、できるだけ赤ちゃんの側にいて「この人は自分にとって安全な人なんだ」と認識させることが大切です。

もし赤ちゃんに人見知りがまったくみられないときは、自閉症などの発達障害が隠れている可能性もあります。

ただし、2歳前後から人見知りが始まる子どももいるため、人見知りがないだけで必ずしも発達障害というわけではありません。

Q

頭の形が気になります。心配ない?

A

頭の形が変形していても、首の座りやお座りなど運動の発達に問題がなければ心配はありません。

赤ちゃんは頭が大きいため、お母さんの産道を通ってくるときに、頭の骨を重なり合わせ一時的に頭のサイズを小さくして生まれてきます。

その後、頭の形はだんだんと変わり、生後10か月~1歳までに形が決まります。

特に生後6か月頃までは、頭の骨はやわらかく変形しやすい時期です。

この時期に「同じ方向ばかり向いて寝る」といったことがあると、後頭部が「絶壁」といって平らになったり、頭の形が左右非対称になったりすることがあります。

もし気になるようであれば、矯正もできます。

頭のサイズは体格に合わせて大きくなっていくため、生後1歳を超えても矯正できる場合があります。

数は少ないですが、専門的に治療をしている脳外科などに相談するとよいでしょう。

ただし、運動発達に問題がなく外見的(美容的)な側面が大きい場合は、矯正具をつける子どものストレスや通院の負担なども考慮しながら、慎重に進めることが大切です。

PROFILE

たけつな小児科クリニック院長。小児科専門医、小児科指導医、地域総合小児医療認定医

竹綱庸仁

愛知医科大学医学部卒業後、附属病院で臨床研修医として勤務。
同病院小児科入局、助教を経て、奈良県生駒市内の二次医療機関(小児科)の立ち上げに従事。
2017年、同市にたけつな小児科クリニックを開院。
ときに「たけつな渋滞」が起こるほどの信頼を得て、年間約3万人の子どもを診るクリニックのほか、共働きの親が病気の子どもを預けられる「病児保育室バンビ」、言語発達遅延を持つ子どもに個別の言語訓練を行う児童発達支援「のびいく」を立ち上げる。

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たけつな小児科クリニック院長。小児科専門医、小児科指導医、地域総合小児医療認定医。
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