勉強チャンネルならYouTubeも効果あり?
小学生30億件の学習データからわかった 算数日本一のこども30人を生み出した究極の勉強法
教育
「受け身」では学習にならない
YouTubeはそのシステムで、脳が延々と動画を観続けたくなるような反応を起こすようになっています。
再生ボタンひとつで気が紛れる娯楽が、自動で連続再生され、コンテンツが更新されれば通知まで送ってくれるのです。
何気なくある動画を観てみたら、システムが提示する関連動画を惰性で観続けるはめになり、気づけば小一時間がたっているなどというようなことは、私たち大人もしばしば経験しているでしょう。
これは、自らの意志ではなく、YouTubeというプラットフォームの設計によって、私たち人間の脳が意図的に操作されているのですね。
また、チャンネルの作成者も、視聴者が動画の途中で離脱しないよう、また、ほかの動画も続けて観るように、あの手この手の演出で脳を引きつけようとします。
つまり、YouTubeの視聴は、それが一見してどんなにタメになりそうな動画であっても、私たちはどこまでも「受け身」であり、自分の意志で脳を使ってはいないのです。
脳を使っていないのですから、決して学習にはなりません。
実際に、みなさんは「○○チャンネルのおかげで受験に合格した」とか「英語がペラペラになりました」とかいう体験談を聞いたことはないはずです。
勉強をしたことにはなりませんが、時間を決めて視聴するぶんには勉強の息抜きにはなります。
したがって、お子さんがYouTubeを観たがっているなら、観てもいいチャンネルや1日あたりの視聴時間などのルールをあらかじめ親子で決めて、息抜きの時間だと割り切って観るようにしましょう。
そうすれば、YouTubeのコンテンツをただボーッと観ているような時間も、「勉強の合間のリラクセーション」という目的のための、能動的な時間となるでしょう。
RISU Japan株式会社代表取締役
金融・消費財・小売り流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年から同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。
2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、のべ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。
日本国内はもちろん、シリコンバレーでもハイレベル層から、算数やAIの基礎知識を学びたいと、アフタースクールなどからのオファーが殺到している。
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