子育て家庭の家事負担の実態を調査(第2回)
子育て家庭297件の声を分析し、家事負担の実態を調査。夕方から夜に集中する負担、名もなき家事、家族への配慮不足、自分時間の不足など、家庭運営を支える「見えない負担」の実態が見えてきました。
調査対象 297 名
子育て家庭が家族に求めること TOP5
対象のお題
私のやっている家事で家族にもう少し気を遣ってほしいこと (n=50)
家事負担への理解・協力
名も無い家事を増やさない
後片付け・原状回復
散らかさない・汚さない
特になし・その他
※自由回答50件を編集部にて分類(複数分類あり)
家族に本当に求めていること
実際の声
気づいてほしい
💬「誰もわかってない。全部私がやってる!」
(なお2103さん/40代)
・トイレの汚れ、ゴミまとめ、サッシ掃除。誰も見ていない。・洗濯物をたたんで、各部屋に「しまう」までが家事
増やさないでほしい
💬「裏返しを直すのは、めんどくさいの押し付け」
(やすさん/40代)
・ただの怠惰なら気になってしまう。・後から直す人の手間を、少しは考えてほしい。
元に戻してほしい
💬「カピカピになると本当に大変!」
(あやかさん/30代)
・弁当箱をすぐ出さない。「私がやるから」という甘えに笑えない。・汚れが固まると、洗う手間が倍増する。
みんなの声から分かったこと:親たちが本当に求めていること
【最多回答】家事負担への理解・協力(31件)次いで「名も無い家事を増やさない(22件)」「後片付け・原状回復(13件)」「散らかさない・汚さない(11件)」と続きます。
家事をする人への「配慮」の欠如
単に「代わってほしい」だけでなく、以下のような配慮を求める声が目立ちました。
・食器を下げる
・洗濯物を裏返しのまま出さない
・使ったものを元に戻す
気づかれない負担への不満
回答からは、家事そのものの負担だけでなく、見えない家事や育児の負担を家族に理解してほしいという思いがうかがえました。
・「名もなき家事がたくさんあることを家族は分かっていない」
・「ワンオペ当たり前だと思うなよ」
※アンケート結果および自由回答の考察より作成
第2部インサイト:家事負担の正体
家事負担の正体は、「家事の量」ではなく「気づく人」の偏りにある
「名もなき家事」が生む負担
補充、掃除、食材管理といった「名もなき家事」が数多く存在します。
こうした負担の中で、親たちが求めていたのは家事の代行ではなく、「元に戻す」「後の人を考える」といった小さな配慮でした。
「自分だけが気づいている」という負担
回答からは、「自分だけが気づいている」「誰も分かってくれない」という負担感や孤立感が生まれている様子がうかがえます。
親たちが求めているのは、家事の完全な分担ではなく、見えない作業や気遣いへの理解です。
家事負担がもたらすもの
家事負担の影響は、家事そのものにとどまりません。
親たちは、限られた時間の中で家事や育児をこなしながら、自分時間をやりくりしています。何を負担に感じ、どのように時間を確保しているのでしょうか。その実態を見ていきます。
第3部では、家事負担が自分時間に与える影響と、親たちが限られた時間をやりくりしている実態に注目します。
子育て家庭がお金を払ってでも減らしたい家事 TOP5
対象のお題
子育て家庭、「お金を払ってでも減らしたい家事」は? (n=53)
料理 / 献立 / 買い物
掃除 / 片付け
洗濯
食器洗い
その他(アイロン・害虫駆除など)
特になし
※自由回答53件を編集部にて分類(複数分類あり)
料理の負担としては、調理だけでなく「献立決め」「買い物」「後片付け」を含む声が多く見られた。
親たちが料理を減らしたい理由
実際の声
💬 買い物から片付けまで続く負担
料理は買い出しから片付けまでの一連の流れが非常に重い。ここを外注できれば、家でゆっくり過ごせるのに……。(みやママさん/30代 女性)
💬 献立を考える負担
お迎え後のスーパーは億劫で時間もかかる。何より「献立を考えること」が一番嫌いな家事です。(ぷっかさん/30代 女性)
💬 時間が足りない中での夕食づくり
フルタイムで未就学児もおり毎日戦場。メイン料理だけでも外注したいのが本音だが、現実は出来合いで済ませることも。(おつるさん/30代 女性)
※アンケート回答を要約・編集して掲載
みんなの声から分かったこと:親たちが本当に減らしたいもの
【最多回答】料理・献立・買い物(20件)次いで「掃除・片付け(19件)」「洗濯(6件)」「食器洗い(4件)」と続きます。
料理は「作ること」より、その前後が負担
「料理を作る」こと以上に、その前後の工程に負担を感じている声が目立ちました。
・献立を考える(決める苦労)
・買い物をする(調達の手間)
・後片付けをする(終わらせる手間)
親たちが本当に欲しいのは「時間」
食洗機やドラム式洗濯機、ネットスーパーを活用しているという声も見られました。 家事そのものを避けたいのではなく、家事に費やす時間や考える負担を減らしたいという思いがうかがえます。
・食洗機
・ドラム式洗濯機の活用
・ネットスーパーの利用
・家事時間を減らす工夫
※アンケート結果および自由回答の考察より作成
子育て家庭の「自分時間」の実態
対象のお題
平日、自分だけの時間は何分ありますか? (n=46)
0分~30分未満
30分~1時間
1~2時間
2~3時間
3時間以上
不明 / その他
※自由回答46件を編集部にて分類(複数分類あり)
最も多かったのは「2〜3時間」(13件)でしたが、「0〜30分未満」も11件あり、自分時間の確保状況には大きな差が見られました。
育児中の切実な「自分時間」の実態
実際の声
💬 自分時間は「ご褒美」
ドライヤーしてる10分くらい(笑)息子が昼寝なしで寝てくれたら2時間ほどのボーナスタイムが時々あります♡(しゅなちゃんさん/20代 女性)
💬 家事をしていると時間は消える
ないです。。子供が保育園行ってる間に買い物、掃除、ご飯のストック作りしてたらもうお迎えの時間🚗³₃(匿名さん/30代 女性)
💬 子どもが小さいと1人になれない
うまくいけば30分。2歳と0歳の男の子兄弟どっちも夜泣きがあり、隣で寝ていないと起きてしまう為1人になるのは不可能(akikunmamaさん/30代 女性)
💬 夫婦の協力で時間をつくる
子どもが寝て自分が寝る2〜3時間ぐらい!この時間のために夫と家事を子どもが起きてる間に頑張って分担して済ませてます。(ちろりんさん/30代 女性)
※アンケート回答を要約・編集して掲載
みんなの声から分かったこと:自分時間は「ある」のではなく「つくる」
【最多回答】2〜3時間(13件)次いで「0〜30分未満(11件)」「1〜2時間(8件)」と続きました。
自分時間が生まれるタイミング
自分時間の多くは、家事や育児の「合間」に確保されています。
・子どもが寝た後の夜間
・夫が育児を担当している間
・家事の合間のわずかな隙間
自分時間は自然には生まれない
自分時間は自然に生まれるものではなく、家族の協力や日々の工夫によって生み出されています。
・寝かしつけとの戦い(一緒に寝落ちは致命的)
・家族(夫など)との協力体制
・ルーチン家事の徹底した効率化
※アンケート結果および自由回答の考察より作成
第3部インサイト:親たちが本当に欲しいもの
親たちが本当に欲しいのは、家事代行ではなく「自分の時間」
日常家事に潜む「工程」の多さ
家事負担は、作業そのものよりも、その前後に発生する工程の多さによって大きくなっています。
回答内容を見ると、単一の作業だけでなく
・献立を考える / 買い物をする
・後片付けをする
といった、一連の付随作業も含めて負担と感じている声が目立ちます。
「自分時間」は余った時間ではない
自分時間は家事や育児の合間に確保されているケースが多く、限られた時間をやりくりしている実態が見えてきました。
親たちが求めているのは、家事からの解放ではなく、自分や家族のために使える時間なのかもしれません。
まとめ
家事負担の正体は、「家事」ではなく「家庭運営」だった
目に見えない「運営」の具体例
単なる作業を超えた「背景」にある負担
・子どもの様子を見ながら食事を作ること
・家族が困らないように補充や段取りを行うこと
・誰かの次の行動を見越して準備をすること
こうした役割は家事として認識されにくい一方で、家庭を支えるために欠かせません。
負担の本質:責任の集中
家庭を円滑に回すための判断や気配り、調整役としての役割が、特定の人に集中している実態が見えてきました。
親たちが負担に感じているのは家事そのものではなく、「家庭を運営する責任」なのかもしれません。
今回の調査で多く聞かれた「自分がもう1人欲しい」という声は、家事そのものではなく、家庭運営を担う役割が一人に集中していることの表れなのかもしれません。
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