Xで1億PV超えの夫婦エッセイ!夫婦運営にマストな「本音を言う技術」

「結婚を人生の墓場にしない可能性を見出したい」をモットーに夫婦運営を続けてきた、 10年に渡る壮大な実験の記録がここに。 Xで大バズり連発!共感と衝撃が止まらない、話題の夫婦エッセイ!

夫婦関係

エッセイスト
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家事・育児のシェアは、なぜ嫌悪感ばかり生んでしまうのか?悪気がないのに衝突する日々のモヤモヤを、感情論ではなく“結婚は会社の運営“、パートナーは“共同運営者“の視点で解決。お互いにイライラせず、家庭をスムーズに回す知恵を徹底解説します。
下田 美咲さん著書『株式会社 夫婦』から一部転載・編集してお届けいたします。

夫婦運営は終わりのないプロジェクト

夫婦運営にマストな「本音を言う技術」

最近、強く実感したことがある。

本音を適切に言う技術は、すごく重要だ、と!!

というのも先日、「夫の不倫」に悩む友人の相談にのる中で、「全ての問題は、本人が本音を言わなかったせいで巻き起こったトラブルだな・・・!!」と感じて。起点がそこだな、と。

アドバイスをするために、夫婦の話し合いの様子をレポート形式で提出してもらっていたのだけど、「なぜに、その言葉選び・・・?!」という驚きの連続で。「元を辿ると全てが、この伝え方のせい…!」と思ったしこれはもはや「夫婦間のトラブル」ではなく、「彼女自身の生き方のエラー」であり、まずはそこをアップデートしないと、夫婦の話に入れないなと。本人の了承を得たのでシェアしたい。

――そもそも本人が自分の本音と向き合っていない

サポートするべく聞き取りを進めていく中ですごく感じたのが、友人は“本音を人に言えない”ってことはもちろん、それ以前に、そもそも本人が自分の本音と向き合ってきていないんだな、と。

自分の中に芽生える感情や感覚の多くをスルーして生きていて、掘り下げたり、向き合ったり、ということを全然してきていないようだった。

そして、それゆえに、自分の意見に自信がないんだな、って。自信がないから言えない。そりゃそうだ。自信が持てないのは、時間とエネルギーをかけてそこに向き合ってきた歴史がないからで。

本音を言えるようになるためには、まず、徹底的に自分の内側にあるものと向き合う習慣を持つことが必要。

友人は、自分が、自分にとって理想的な人間じゃない気配がした時に、逃げるのが癖になっていたのだと思う。

自分の価値観的にキモかったり痛々しかったり素敵じゃなかったりと胸を張れそうもない事実がそこにある予感がした時に、自分がそんな人間だということを認めたくなくて、そういう不都合なものからは目を背けて生きてきていた。

だけどね。どんな自分でも、しっかり見つめて認めることができるようにならないと、本音を言える人間にはなれない。

なぜなら、言うってことの前には、正確に把握するっていうステップが必要だから。

自分の実態から目を背けたり逃げてしまうと、そこがまずクリアできない。

等身大の自分を受け入れることはマスト!受け入れるっていうのは、ただ事実を把握するってこと。事実を拒絶しない!話がこじれる!!てか話が進まなくなる!

評価は付けなくていいし、良い悪いとか好き嫌いとかのジャッジはいらない。ただ把握する。それが先に進む切符になるから。

大丈夫だよ、理想的な人間じゃなくて。むしろそれが当たり前。私は全力で観念してる。だって、たかだか人間だから!どんなに性癖が深刻でも別にそんな自分を否定したりしない。「不便!」って嘆くだけ。「そんなんだからダメなんだ」と叩いたりしない。だって別に普通!人間なんてみんなそう!十人十色な不便さを抱えてるもの。

本音を隠すことは、偽りの自分で相手を繋ぎ止めようとすること

こうも本音を言えていない原因として、友人はそもそも、「建前は正義」という価値観で生きてきたのだと思う。「建前こそ相手を幸せにするコミュニケーションだ」って。

一方、私はこう考えている。

全く本音に則していない言動は人に迷惑であり、罪深いものであると。

空気を壊さない配慮だったり、傷つけない言い回しを工夫することと、本音を押し殺して愛想笑いと建前で塗り固めた偽りの自分でやり過ごすことって全く別物だから。

いつだって言葉は選ぶべきだけど、本音に対して適切な翻訳であることはマストで。全く違う意味を持つ言葉に差し替えてしまうことは、存在しないものをチラつかせて誤解を招くことで、それってすごく相手を振り回す。

「本音を言うのが怖い。だから言わないでおく」っていうのは「実態がバレるのが怖い。だから隠しておく」っていうのと同じであって、偽りの自分を演出して一緒にいてもらおうとすることで、そう、セコすぎる!

関係性や濁している事実によってセコさの度合いは変わるけど、たとえば夫婦間で性癖を隠すとか、そこを偽ったままで結婚するとかは、だいぶセコい。

偽りを全うして事実みたいにしていくならまだしも、「結婚前はなんとなく気持ち良さそうなフリをして、いざ結婚したら、やっぱり自分の性のツボにハマってないし、なんなら相手のやり方が苦手だから、のらりくらりかわしてフェードアウトしてレスに持ち込もう・・・なるべくヤラないでいたい・・・こんな本音は絶対に言えないけど」みたいなのは、相手の人生への尊重がなさすぎる。

それに相手からしたら、そんな風に正体をひた隠しにされていたら、一緒に幸せになる方法を見つけようがない。

ちゃんと正体を明かすことは、二人で幸せになるためにも、相手を不幸にしないためにも、最低限必要となるマナーだし、その上で「そんな自分と一緒にいるかどうか」を相手に選ばせてあげることは誠意だと思う。

本当の自分がバレたら関係が壊れるのだとしたら、本来ならば選ばないような選択肢を騙して誤魔化して選ばせているわけで。

そこはちゃんと本人に選ばせてあげるべきすぎる。

――「言う必要性」の見極め方

冒頭から「本音を適切に」と書いているように、私はなんでもかんでも口に出すべきだとは思っていないし、言う必要のない本音もゴマンとある。

少しもバレてない浮気を自白する必要なんてないし、それはむしろ言ってはいけない。

言うべきか否か、その判断に迷った時は、このふるいにかけることがオススメ。

できれば言いたくないから言い淀むのか、言う必要性がないことなのか。

「これを伝えないことには芯を食った話し合いをする土俵に立てないんだよな・・・ボタンを掛け違えたまま話し合いをしてもお互いの心と頭と時間の無駄遣い・・・」みたいな状況がそこにあるのなら、それは言う必要性があること。

本音は言いづらいよね。わかるよ。私だって怖いもん。だけど、コミュニケーションとして必要だから頑張って言ってる。

適切に本音を言うことをやれていない人の多くが頑張り屋さんだと私は思う。

ただ、頑張り方を間違えている。耐える頑張り方をしている。自分と向き合わないことも、人と向き合わないことも、耐えがちな人生を送ることに直結するから。

どっちにしろ頑張るんだから、幸せに向かう頑張り方をしようよ。

耐えるんじゃなくて、勇気を出す。そういう頑張り方で、自分のことも、一緒にいる人のことも、このままでいるより幸せにしていけるように頑張ろうよ。

―――優しい言い方をすることは、優しさじゃない

最後に、罪深い建前が引き起こしたトラブルの一例を紹介する。

私は幼い頃から、父が家のことをほったらかして身勝手に生きてきたことにまつわる愚痴を、母からけっこう聞かされて生きてきたのだけど。

「美容院に行くからよろしくねって言っておいたのに当日になったら自分の趣味を優先して子ども三人置いて出かけちゃったんだよ」とか、「高熱の時も、自分の集まりを優先して、私は意識が朦朧とする中で一人で子どもたちを見て大変だった」とか、「だから私は子どもたちが小さいうちは美容院も行けなかったし、寝込むこともできなかった」とかって。

結婚前は「へえ、やべえ男だね」くらいにしか思っていなかったのだけど、自分が結婚して妻となった後、また母からその話を聞かされた時に、「ん?」ってなって。

よく聞くと、母は「土曜日に美容院に行きたいから、もし予定がなかったら、子ども達を見ててくれたら助かる」とか、「今日、私ちょっと熱っぽくて。風邪をひいたかも」としか言ってなくて。

「土曜日、美容院の予約を取るから。絶対に何も予定を入れないでね!その日は私が出かけるからね!子ども達を見ててね!」とか、「具合が悪い!意識が朦朧とする!この体調で育児は無理!パス!今日はこの後の子どもたちの世話は全てあなたがやってね!」とかって明言してないし、約束も取り付けてないし、指示も出していなくて。

あくまで、察してもらおうとしてるんだよね。

「だって私だったら、相手が風邪っぽいって言ったら、当然そうするべきだと考えるから」とかで。

だけど、そうなってくると私としては、「え、その言い方だと、あくまで『もし可能だったら~』くらいのゆるい希望で、確定事項だと思わないし、それってそもそも約束として機能してなくない?絶対にそうしてほしかったなら、『~してくれたら助かる』じゃなくて『絶対こうしてね。してくれないと困る』って言い方をするべきだし、風邪の件もまさかそんなに体調が辛いとは想像してなくてのことっぽくない?!お父さんが身勝手どうこう以前に、すれ違いまくってない?!伝え方にも難がありすぎるでしょ!」

という話になる。もうツッコミどころがありすぎて。

母も「言われてみればたしかに・・・」となっていて、それ以来20年以上は落語かのように毎回同じ起承転結で繰り返されていたその愚痴が出てこなくなったのだけど。

改めて声を大にして言いたい。

察してちゃんはタチが悪いよ!!!

絶対にそうしてほしいことを「してくれたら助かる」みたいな言い方をするのは、自ら誤解を招きにいってるようなものだし、それは優しさではない。

伝えるための言葉は、相手が理解できる言葉を選ぶべきだよ。

優しい言い方をすることを、優しさや思いやりだと誤解している人警多いけど、自分にとって言いやすい言い回しに逃げるのはむしろ身勝手だし、ただの保身。

実際に「してくれたら助かる、してくれなくても大丈夫ではあるけど」と思ってるならいいけど、本音が「絶対してね!」「するべきに決まってんだろ!」なら、完全に不適切だし、人に伝えるための言葉になってなさすぎる。

自分の言い回しを棚に上げて、「アイツはやってくれなかった」と恨んだり、相手の人間性を否定したりするのは、はた迷惑な察してちゃんだよ。何十年も繰り返し愚痴りたくなるほどの不満を残すくらいなら、ちゃんと面と向かって、本音に則した言い方をするべき。

それは言いづらいことかもしれないけど、自分がそんな風に思っていることなんて、言わなきゃ伝わらないのだから。

本音を伝えるのは大変で面倒なことだよ。頑張って取り組むことだと思う。

だけど、そもそも他人と快適に共存していくのって手間がかかることで、結婚ってそれでいうと最難関の激ヤバプロジェクトだし、それを成功させたいなら努力はマスト。

楽をして夫婦が快適に共存する方法などない。

どうせ頑張るなら、人生が良くなっていく頑張り方をしよう。

PROFILE

エッセイスト

下田 美咲

1989年生まれ。13歳でスカウトされ、モデル、アイドルとして活動。高校卒業後、数年間のニート生活を送るが、21歳のときに自身が企画・撮影・編集・演出・監督を務める下田美咲の動画プロジェクトをスタート。2016年、交際0日で一般男性と結婚。
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