コラム

てつなぎ広場

失敗させない?自己肯定感を高めるコツ

世界初!?「子ども目線」による褒め方と叱り方のコツ#02

更新日:

吉村 直記
社会福祉法人みずものがたり理事・おへそグループ統括園長。公認心理師・保育士・幼稚園教諭・中学高等学校教諭。

共感数7

失敗させない?自己肯定感を高めるコツ

エラーレストレーニングのすすめ

失敗から学ぶなんてムリ!

最初からうまくやって褒められたい!

褒められる状態を用意する

大人が子どもをガミガミ叱りたくなるのは、多くの場合、大人が期待するレベルのことを子どもができていないときです。

たとえば園の朝の会で、床に座って先生の話を聞くのが難しい子が、集中できずに体を動かしたり、寝転んだりすることがあります。

このとき先生たちは、「集中してちゃんと話を聞いてください」と言ってしまいたくなるのですが、子どもにとってレベルが高すぎる要求ではないか、まず考える必要があります。

というのも「集中してちゃんと話を聞いてほしい」の内容を具体的に言うと、

「体を動かさずに、ピシッとした姿勢で座ったまま、話に耳を傾けて、話の内容を理解してほしい」

ということです。

しかし、子どもたちからすれば「あ〜あ〜今日も家でお母さんといたいな〜先生の話を聞くのってつらいよね〜」なのです(私たちも昔はそうだったはずです)。

また、集中して話を聞きたいという気持ちはあっても、体をうまく使えないので姿勢が保てない、という子も少なくありません。

そこで、床に座ってもらうのではなく、たとえば、あらかじめイスを準備しておきます。

イスは「ここに座ってね」というサインがわかりやすく、床に直接座るよりも体の姿勢を保ちやすいですから、話に集中しやすくなります。

するとこの瞬間、子どもを褒めることができるようになるのです。

「話をじっと聞けない子」から、「イスに座れば話を聞ける子」に変わり、「○○くんはお話が上手に聞けているね」と褒めることができます。

つまり、話を聞けない状態を指摘するのではなく、話を聞ける状態をつくって褒めてあげるわけです。

このように、ダメな行動を見たらすぐ指摘するのではなく、まず環境を整えて「褒められる行動」を引き出すことが重要なテクニックになります。注意して指摘されるよりも、いい行動を褒められたほうが行動は定着しやすくなります。

「どうせならもっと上手に叱ってくれない?」

著者名
吉村 直記
出版社
 すばる舎

Amazonで詳細を見る

楽天市場で詳細を見る

NEXTページ 失敗させ...

  1. 1
  2. 2
  3. NEXT

コラムの内容に共感したら
共感ボタンを押してね!

コラムの内容に共感したら共感ボタンを押してね!

コラムに関連しているてつなぎ広場

コラム TOP 下部

ポイント

ログインありがとうございます。

0ポイント獲得