SAPIX式!算数を苦手にさせない接し方のコツ

「数的センス」「図形センス」は経験で育まれる! 中学受験塾SAPIXが教える「算数」を得意にさせる接し方

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十分なコミュニケーションをとる

子どもとの信頼関係は、すべての基本

「自分のことをわかってくれている」という安心感を、コミュニケーションを通して子どもに与えることはすごく大事です。

勉強をサポートするときも「ここまでできたんだね」「どこらへんが難しかった?」などの会話が、自分のことをちゃんとわかってくれているという信頼につながっていきます。

コミュニケーションから安心や信頼が生まれるのは、親子に限ったことではありません。

大人でも、自分とコミュニケーションをとっていない上司に注意ばかりされたら不信感が募っていきますよね。

「私のことなんてわかっていないくせに」と感じて、仕事をがんばろうという意欲が湧いてこないのではないでしょうか。

子どもも同じです。

日頃コミュニケーションをとらないのに、「勉強しなさい」とだけ注意をしても、「お父(母)さんは、わかっていない」と、学びへ向かうモチベーションは上がりません。

勉強以外のときの子どもとの会話は、「(友達の)○○ちゃんとどんなことをして遊ぶの?」「運動会の練習は、何をしているの?」「給食には、どんなご飯がでた?」などなんでもいいのです。

親子で話をすることで、子どもが今考えていることや関心事などの情報が自然と集まってきます。

情報を伝えることで、論理思考が鍛えられる

また、相手にわかるように何かを伝えるのは算数でも必要な力です。

話す順番を考えて、過不足なく情報を伝えること。

これは、論理思考につながります。

コミュニケーションを重ねる中で、子どもたちはそういった力を磨けるのです。

ここで大切なのは、子どもが頭を使うコミュニケーションにするために、オープンクエスチョンを用いることです。

返答が「うん」だけで終わるような投げかけは、思考力を育むことにはなかなかつながりません。

子どもとのコミュニケーションにおいて、もう1つ知っておいてほしいのは、タイムラグが発生すること。

何か子どもに注意をするときは、すぐに結果をだそうとしないようにしましょう。

1回の注意できちんと改善することはかなり難しいはずです。それは子どもだけでなく、大人でも同様ですよね。

たとえば勉強習慣について、1回注意したぐらいではすぐに改善しません。

むしろ、1回で正そうと考えると、すごくきつい言葉遣いになったり手がでてしまったり、子どもを追い詰めるコミュニケーションをとってしまいます。

注意されたことが腑に落ちるまでには、子どもの成長がある程度必要です。

そして、子どもの発達段階が追いつくと、これまで話してきたことがじわじわと実っていきます。

「あのときに注意されていたことは、こういうことだったんだ」と理解する瞬間が訪れるのです。

だから、すぐに改善されなかったとしても決して無駄にはなりません。

子どもに何かを伝えておくことは、「種まき」だと思っておけるとよいでしょう。

すぐに芽がでなくてもあきらめたり怒ったりしないように、長い目で見てたくさんの会話を積み重ねてください。

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#02 SAPIX式!算数の習得のサポート方法

PROFILE

教育ライター

佐藤 智

両親ともに教員という家庭に育ち、教育の道を志す。横浜国立大学大学院教育学研究科修了。中学校・高校の教員免許を取得。出版社勤務を経て、ベネッセコーポレーション教育研究開発センターにて、学校情報を収集しながら教育情報誌の制作を行う。その後、独立し、ライティングや編集業務を担う株式会社レゾンクリエイトを設立。全国約1000人の教員へのヒアリング経験をもとに、現在は教育現場の情報をわかりやすく伝える教育ライターとして活動中。

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