夏休み明けに成績が伸びる子は何してる?
小学生30億件の学習データからわかった 算数日本一のこども30人を生み出した究極の勉強法
教育
エリートは小学生時代に夏休みの宿題をやっていない
このような学校や塾の先生たちの指導については、理解できなくもないのです。
数十人の生徒をたった一人で担任するとなると、生徒一人ひとりの弱点を把握して、個別に適切な復習課題を与えることは無理な話でしょう。
仮に30人のクラスとして、生徒を平等にケアしようとすれば、一人の子どもにはその先生がもっている全リソースのたった3.3%しか割けません。
そこで、仕方なく1学期にやったことの「総復習」をすべての生徒に課す。
すると、見かけ上はすべての生徒の弱点をフォローしていることにはなります。しかしその総復習は個々人にとって非常にムダが多いものですから、そこに「夏休みのわな」が加わって多くの場合は頓挫します。
そして、なんでもかんでもやろうとしたことでキャパシティーオーバーとなり、本当に大事な日々の勉強習慣まで満足にこなせなくなってしまうのです。
復習をさせるなら、その子どもが理解していない事柄や曖昧になっている事柄にしぼるべきです。
それらの事柄は、家族が子どもの勉強を日々「見守る」ことで把握できます。
ですから、「見守り」は大事なんですね。
東大・京大・早慶・国際基督教大学(ICU)出身の知的エリートと呼ばれる人たちを対象として「夏休みの宿題について」聞き取り調査をしたところ、象徴的な結果が得られました。
約40%の人が「夏休みの宿題はさぼっていた」と回答し、「最終日にまとめて適当にやった」という人を合わせると90%をゆうに超えたのです。
例外的に「夏休みの前半にすべて終わらせていた」と回答した人も、詳しく話を聞いてみると、「絵日記などムダだと思った宿題は捏造でやっつけていた」と言います。
この方は、東大卒業後に起業して世界を相手に成功を収めているやり手の社長さんです。
お話を聞いて、「独立した個人として世界で活躍するような方は、他人の命令に唯々諾々と従うのではなく、自分の考えで物事を決めるのだな」と思ったものです。
RISU Japan株式会社代表取締役
金融・消費財・小売り流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年から同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。
2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、のべ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。
日本国内はもちろん、シリコンバレーでもハイレベル層から、算数やAIの基礎知識を学びたいと、アフタースクールなどからのオファーが殺到している。
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